おじさんは悩んでいた・・・(男女平等ミニ講座)
『息子が結婚したいと言い出した』のだそうだ。
(結構な話じゃん)
『でも、相手が子持ちで年上なんだよ』と言う。
(息子が好きならそれでいいじゃん)
『何とか止められないもんかね』・・・だって
「弁護士さんに相談してみますか?」
『もう相談した。無理だって言われた・・・』
(だよね)
でもおじさんは諦めきれない。
大事な息子、大事な家、血のつながりのない孫・・・
おじさんは愚痴を繰り返す。
(いいですよ、気が済むまで愚痴ってください)
『やっぱりどうしようもないかなぁ』
「そうですね、結婚は本人同士で決めることですから」
『でもな・・・』
「相手の方はどんな方ですか?」
『いや、まだ会ったことはない』
(なんだそれ)
そしてとどめの一言が飛び出した。
『昔はよかったよな、家がしっかりしててさ
それがこんなになっちゃって・・・あんたもそう思うだろ?』
しょうがない、にっこり笑って優しく言った。
「あいにくですが、私は女性です。
昔の家は、女性が犠牲になって成り立っていたものです。
今は、確かにいろいろな問題がありますが、昔に戻りたくはありません。
新しく作っていくしかないと思っています」
おじさんは、ちょっと笑って、帰っていった。
女性はね、戦後になるまで人間として扱われてなかったんだよ。
男女平等も、女性の参政権も、戦争に負けてから始まったんだよ・・・
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