あの日、屋上の貼り紙に自治を見た!
書き改めたリメイク版です。
大事なことだと思っているのでしつこくアップします(笑)
前回「スキ」を下さった方、ありがとうございました!
今から20年くらい前になるけれど、長女が入学した高校の文化祭を見に行ったとき、私は「自治の精神」を見た。
それは校舎の屋上に上がったとき、上り口にあった1枚の貼り紙だった。
そこには「屋上の自治を守るために、危険なことはしないで下さい」と書かれていた。
私はその紙に目を奪われた。
これは間違いなく、生徒たち(おそらくは生徒会)の手によって作られたものだと確信したからだ。
なぜなら、学校がこうした注意を促すのであれば、前半は「屋上の自治を守るために」とはならない。
自治とはそういうものだ。
それぞれがきちんと責任をもって行動することによって、自由が成り立つ。
責任ある行動がとれなければ、自由は制限されていく。
この学校は、生徒それぞれが1人の人間として尊重されていた。
生徒たちが自ら自分たちの学校を作り、守ってきた。
そうした校風が地域から愛され、大切にされていた。
この日、目にした自治のかけらたちは他にもたくさんあったけれど、それらを象徴していたのが「屋上の自治を守るために」だったと思う。
自治の精神を重んじるこの高校に、3人の子どもたちは結局3人とも進学し、私から見たら夢みたいな高校生活を送り、巣立っていった。
そして、一番自由に過ごしたのが高校時代だったと皆が口をそろえて言う。
他県で生まれ育った私はそんな高校があるなんて夢にも思わなかったし、昔、私が通った高校には、そんな精神などまったくなかった。
子どもたちにとっては当たり前だったことが、どんなに素晴らしく、貴重な経験であったかは、私の方がよくわかる。
私もあんな高校に行きたかったな・・・
あの日からずっと、今も、そう思っている。
時代はどんどん変わっていく。
今もまだ、あの貼り紙はあるだろうか?
残っていることを心から祈る。
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