【深堀隆介】オブジェ（樹脂、アクリル）査定 鑑定 買取 致します
◎深堀隆介の芸術
深堀隆介（ふかほり りゅうすけ、1973年1月13日生まれ）は、日本の美術作家であり、透明樹脂とアクリル絵の具を用いて金魚を立体的に描く独自の技法で知られています。彼の作品は、まるで本物の金魚が水中を泳いでいるかのようなリアリティを持ち、国内外で高い評価を受けています。
深堀氏は、愛知県名古屋市出身で、1995年に愛知県立芸術大学美術学部メディアデザイン専攻学科を卒業しました。卒業後はフリーランスやディスプレイ会社のデザイナーとして活動していましたが、1999年に退職し、本格的に創作活動を開始しました。当初は創作活動が思うように進まずスランプに陥っていましたが、ある日、7年間生き続けた金魚を見たことがきっかけで金魚の魅力に取り憑かれ、金魚を題材とした作品制作を始めました。
彼の代表的な技法である「2.5Dペインティング」は、器の中に透明樹脂を流し込み、その上にアクリル絵の具で金魚を描くというものです。この工程を何層にも重ねることで、金魚の立体感と透明感を表現しています。この技法は2002年に考案され、2003年には木曽檜枡に金魚を描いた作品「金魚酒」がターナー・アクリル・アウォード2003で入賞し、注目を集めました。
深堀氏の作品は、単なるリアリズムを超え、金魚の持つ生命力や美しさを強調しています。彼は金魚を「生きた芸術作品」と捉え、その魅力を多くの人に伝えることを使命としています。また、作品制作においては、金魚の生態や動きを深く観察し、その特徴を的確に捉えることで、観る者に強い印象を与えています。
2023年から2025年にかけて開催されている「深堀隆介展－水面のゆらぎの中へ」では、新作を含む約300点の作品が展示されています。この展覧会は、深堀氏が一貫して取り組んできた金魚の造形に焦点を当て、描くことやリアリティに対する彼の思想に迫る内容となっています。会場では、初期の立体作品から絵画、映像、大規模なインスタレーションなど、多岐にわたる作品が紹介されており、深堀氏の創作の軌跡と金魚に対する深い愛情を感じることができます。
深堀隆介の作品は、金魚の美しさと儚さを見事に表現し、観る者に強い感動を与えます。彼の独自の技法と金魚に対する深い愛情は、今後も多くの人々を魅了し続けることでしょう。
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