【伊藤 髟耳】日本画 / 紙本・彩色 査定 鑑定 買取 致します
伊藤 髟耳
紙本・彩色
◎伊藤 髟耳の芸術
伊藤髟耳（1938年生まれ）は、昭和から平成にかけて活躍した日本画家で、特に仏教美術を中心に独自のスタイルを確立しました。福岡県出身の彼は、多摩美術大学を卒業後、1966年に再興第51回日本美術院展（院展）に初入選し、その後も継続して作品を発表し続けました。1971年から約10年間、京都三十三間堂で仏像の写生を行い、その経験が後の彼の画風に大きな影響を与えました。
伊藤の作品は、仏教的なテーマや仏像のモチーフが中心で、写実的でありながらも精神性が深く感じられる作風が特徴です。彼は、仏像の表情やポーズを緻密に描写し、観る者に深い感銘を与えます。また、岩絵具や金泥などの伝統的な技法を駆使し、重厚でありながらも華やかな色彩を作品に取り入れています。彼の作品には「空点」や「二像」などがあり、日本美術院賞（大観賞）を複数回受賞しています。
彼の作品は日本国内だけでなく、ニューヨークやワシントンD.C.などの海外でも展示され、国際的にも高い評価を受けています。また、彼は教育者としても活動し、多くの後進を育成しました。1991年には「文部大臣賞」、1996年には「内閣総理大臣賞」を受賞し、日本画の伝統と革新を同時に追求する姿勢が評価されています。
伊藤髟耳の作品は、宗教的な深さと技術的な巧みさが融合したものであり、仏教美術に興味を持つ人々だけでなく、幅広い層に支持されています。彼の画業は今後も日本美術の中で重要な位置を占め続けるでしょう。
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