【橋本雅邦】 日本画 / 絹本・彩色 査定 鑑定 買取 致します
橋本 雅邦(HASHIMOTO Gaho)
絹本・彩色
◎ 橋本雅邦の芸術
橋本雅邦(1835年-1908年)は、幕末から明治時代にかけて活躍した日本の画家で、狩野派の伝統を受け継ぎつつ、日本画の近代化に大きく貢献した人物です。彼は江戸(現在の東京)に生まれ、父である狩野派の絵師・橋本養邦のもとで絵を学びました。12歳で狩野養信に入門し、その後、狩野芳崖らとともに狩野派の技法を深く習得しました。
橋本雅邦は、西洋の美術技法に触れることで、遠近法や陰影の表現を日本画に取り入れる試みを行い、これが彼の作品に独自の深みを与えました。特に、彼の作品「琴棋書画図」は1882年の内国絵画共進会で銀牌第一席を受賞し、その後も多くの賞を受けることで彼の名声を高めました。
代表作には、「白雲紅樹図」(1890年)や「龍虎図屏風」(1895年)があります。「白雲紅樹図」は、緻密な遠近法と透明感のある色彩が特徴で、東京藝術大学美術館に所蔵されています。「龍虎図屏風」は、1895年の作品で、龍と虎を対峙させた迫力ある構図が評価され、静嘉堂文庫美術館に所蔵されています。
雅邦はまた、教育者としても多くの後進を育てました。彼は岡倉天心やフェノロサと協力して日本画の復興運動に参加し、東京美術学校(現在の東京藝術大学)で教授として活躍しました。彼の教え子には、横山大観、下村観山、菱田春草、川合玉堂といった後の日本画の巨匠たちがいます 。
1908年に橋本雅邦は胃癌で亡くなりましたが、その業績と影響力は今なお日本画の世界に大きな足跡を残しています。彼の作品は国内外の多くの美術館に収蔵され、その芸術的価値は高く評価されています。
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