【関野凖一郎】 版画 / 木版画、銅版画、石版画 査定 鑑定 買取 致します
◎関野凖一郎の版画
関野凖一郎（せきの じゅんいちろう、1914年10月23日 - 1988年4月13日）は、日本の版画家・洋画家であり、特に木版画、銅版画、石版画など多様な技法を駆使した作品で知られています。青森県青森市に生まれ、旧制青森中学校在学中から版画制作に興味を持ち、版画同人誌に参加するなど、若くしてその才能を発揮しました。
1932年、関野は地元の画家・今純三に師事し、銅版画や石版画の技法を学びました。その後、日本版画協会展や文展などに入選し、1939年には上京して恩地孝四郎のもとで研鑽を積み、「一木会」の主要メンバーとして活動しました。戦後は、杉並区高円寺の自宅に「火葬町銅版画研究所」を開設し、駒井哲郎や浜口陽三、浜田知明など多くの若手版画家とともに技術の向上に努めました。
関野の作品は、風景や人物など多彩な主題を扱い、特に日本各地の風景を描いたシリーズが高く評価されています。1958年から制作を開始した「東海道五十三次」シリーズは、15年の歳月をかけて完成させた大作であり、伝統的な浮世絵の手法を継承しつつ、独自の色彩感覚と構図で現代的な解釈を加えています。また、1960年には「墓とニューヨーク」などの作品でリュブリアナ国際版画展特別賞を受賞し、国際的な評価も得ました。
関野は生涯にわたり1,000点以上の作品を制作し、その多くが国内外の美術館に所蔵されています。彼の作品は、伝統と現代性を融合させた独自のスタイルで、多くの人々に親しまれています。
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