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【大沼映夫】油彩 査定 鑑定 買取 致します

『大沼映夫画集』は、1987年9月に求龍堂から刊行された画集で、大沼映夫の多岐にわたる作品を収録しています。本書は、103ページにわたり、約80点の作品がカラーで掲載されています。

◎大沼映夫の芸術

大沼映夫(おおぬま てるお、1933年生まれ)は、東京都出身の洋画家であり、特に油彩画で高い評価を受けています。父は洋画家の大沼静巌で、芸術的な環境で育ちました。1960年に東京藝術大学美術学部油画科を卒業し、在学中に大橋賞とサロン・ド・プランタン賞を受賞するなど、早くからその才能が認められていました。

卒業後の1961年、第34回国画会展に初出品し、国画賞を受賞。翌1962年には東京藝術大学美術学部油画専攻科を修了し、国画会会員に推挙されました。1963年、オランダ政府給費留学生としてアムステルダム王立美術学校に留学し、約8年間にわたる滞欧生活を送りました。この期間中、サンパウロ・ビエンナーレ日本代表として出品し、オステンド・ヨーロッパ賞展で銅メダル賞を受賞するなど、国際的な評価も高まりました。

1971年に帰国後、愛知県立芸術大学講師を経て、1973年から東京藝術大学美術学部に勤務。1983年に教授に就任し、1995年には美術学部長を務めました。教育者としても多くの後進を育成し、日本の美術界に大きく貢献しました。

大沼の作品は、特に人物像をテーマとし、リアルな形と抽象的な形を組み合わせた独自のスタイルが特徴的です。1970年代後半以降、一貫して人物をテーマとし、輪郭線で表した目や口、表情などをデフォルメした手法を用いて、力強く生命力に満ちた人間の顔を再構成しています。例えば、1980年の作品《ダブル・ポートレート》では、二人の女性像を並列し、左側を寒色、右側を暖色の抑制された色彩でリズミカルに矩形を構成しています。この作品は、8年間にわたるオランダ滞在で体得したキュビズムやモンドリアンの抽象的様式が咀嚼され、形態と融合しながら独特の人物画様式を確立しています。

また、1990年の作品《赤い大和思考》では、油彩とコラージュを組み合わせ、伝統的な日本の美意識と西洋の技法を融合させた独自の表現を追求しています。このように、大沼の作品は、伝統と革新、具象と抽象の狭間で独自の表現を模索し続け、その結果として生まれた作品群は、観る者に深い印象を与えます。

その功績が認められ、1985年には第8回東郷青児美術館大賞を受賞し、1988年には第6回宮本三郎記念賞を受賞するなど、数々の賞を受賞しています。現在も東京藝術大学名誉教授として、精力的に創作活動を続けており、その作品は国内外の美術館に収蔵されています。大沼映夫の油彩画は、独自のスタイルと深い表現力で、日本の現代洋画界において重要な位置を占めています。


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