【松尾敏男】日本画 / 紙本・彩色 査定 鑑定 買取 致します
松尾 敏男
紙本・彩色
◎松尾 敏男の芸術
松尾敏男(1926年 - 2016年)は、昭和から平成にかけて活躍した日本画家で、特に花鳥画で高い評価を得た人物です。長崎県で生まれ、若い頃から堅山南風に師事し、日本美術院の院展を舞台に活動を続けました。1949年には「埴輪」という作品で再興第34回院展に初入選し、これが彼の画家としてのキャリアの始まりとなります。その後、彼は院展で数々の賞を受賞し、特に1970年の「樹海」という作品で日本美術院賞・大観賞を受賞しました。
松尾の作品は、自然を愛し、特に牡丹や梅といった花々を描くことで知られており、「花の松尾」とも呼ばれました。彼は写実的な描写に重きを置きながらも、独自の色彩感覚と構図で花鳥画を発展させ、その作品は温かみと繊細さを兼ね備えたものとなっています。晩年には、文化勲章を受章し、長崎県の名誉県民にも選ばれるなど、日本画壇において大きな影響を与えました。
彼は多摩美術大学で教鞭を執る一方、後進の育成にも尽力し、多くの日本画家に影響を与えました。日本美術院の理事長として、画壇全体の発展にも寄与しています。
◎松尾 敏男の猫
彼の作品には猫を題材としたものも多く、柔らかな筆致と繊細な色彩で猫の姿を生き生きと描写しています。例えば、2015年の作品「玄皎想」では、牡丹と猫が組み合わされ、松尾の得意とする花鳥画の要素と猫の愛らしさが融合しています。
また、2018年にそごう美術館で開催された「松尾敏男展」では、猫を描いた作品が展示され、来場者の注目を集めました。
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