小説「メジャー・インフラトン」の描き始め(第1部作です。)その22
こんにちは、あおっちです。
気温も急に下がり、ようやく冬本番ですね。☃️
今年も2週間余り、今年にやり残した事はありませんか😊
あおっちは今年noteデビューと、昨年は予想しなかった
事が出来ました。
そして、Nolaノベルだけと思っていたのが、ついつい
アルファポリスさんにデビューしたりと、
サラリーマンにしてはお忙しゅうございました。
noteは皆様のフォローやスキ💖のお陰様で、
続けることが出来ました。
本当に皆様、有難うございました🙂↕️
新たにフォローをしていただいた皆様、
引き続き、
スキ♥️していただいた方々。
有難うございます🙂↕️
年末を迎えて。】
2023年10月17日からオリジナル第1次作品、
SF大河小説「メジャー・インフラトン」で、
🔰小説家モドキ🔰
としてデビューして、早くも2024年の年末を無事迎えました。
小説の発表当初は正直、1年も続くとは思いませんでした😁
続けてこれたのは、
やっぱり小説を考えるのが楽しかったのかなぁ~。
このデビュー前後に3回入院していましたが、
ずっと頭の中で小説というより、
映画やアニメのような絵コンテを描いていたような気がします。
絵コンテ・イメージに合わせて文章を書いている。
そんな感じです。超~素人🔰
執筆エディターの「Nola」を使い始めて初めてプロットなる
存在を知りました。
描き始めからほぼ5年間は「アイフォン」のメモで書いて、
文章が溜まると、PCの「ワード」に落としていたのです。
あ!そういえば小説を発表してから、キモイ事が毎日襲ってきています。
プロの小説家の先生たちはどうなのでしょうか。
それは、「メジャー・インフラトン」のキャラクターがあおっちの夢に
出て来て文句を言っているのです😵💫
一番クレームが多いのが主人公「椎葉きよし」の父の「マスターゲル」
こと「椎葉繁」。
「俺の出番が少ない。もっと出せ!」とか「俺由来の兵器か装備を作れ!」
とか。
仕方なく、第6部作のプロット変更で主人公の「椎葉きよし」と恋人の
ジェシカ・スミス」の別れのクライマックスと同時に、椎葉繁の若き頃の「ゴールデン5ガイズ」のメンツを揃えたセカンド・クライマックスを急遽挿入みたいな。
当初、考えていないイベントがあると、辻褄合わせる為に遡って描くからスンゴイ大変なの。「椎葉繁」、このオッサン言いたい放題。
次に夢の中でクレームが多いのがシゲルの息子、主人公の「椎葉きよし」。
コイツ、ボンクラのクセにいっちょこ前に文句をたれて来ます。
お陰で第5部作の後半から、執筆スピードがめっちゃ遅くなった。
前回にお話ししましたように、旧1部作を2つに割っただけで、大きなクライマックスは既に原稿は出来上がってますけど、
6部作のクライマックス、予定の第19章「The Ultimate Duel!(一騎討ち)」があるんですが、このボンクラがちょこちょこと文句をいいクサる。
この第19章は、「椎葉きよし」を異様にライバル視をして対決を夢見てた、敵AXISの天才少女パイロットの高 若汐(ガオ ルオシー)がボンクラに挑むのです。それも卑怯な手を使ってボンクラをいたぶるのです。
軍の作戦なんかどうでも良くて、僚機の部下の命もどうでも良くて、自分の欲求を満たすために参戦したサイコ娘。
そんなサイコ娘が千歳シーラスワン・エリアに侵入してきたのです。
彼女はAXISのトップガンのパイロット。
そのガオときよしとの一騎討ちがあるんですが、その戦い方にボンクラが文句を言うのです。
なんか描きづらいなーみたいな😵💫
そして、次はきよしの実の妹のオディア。
それも、巨人族だから夢の中で突然目の前に登場してきて、何度かビビって、足がつりました😩
ただ、オディアにどうしたのと聞くと、「顔見に来た。」とか、「体調大丈夫?」
あら?っと、可愛いのです。
たまに15メートルの頭上からジーと見られると、何を訴えているのかなぁと、無言の圧力を感じて夜中に目が覚めるのです💦
でも、あおっちの顔見た後は、歌を歌いながら機嫌よく、15メートルの巨体が街並みに消えて行きます。
鼻歌で「水戸黄門」の歌を口ずさむとか「ピンポンパンの唄」とか、「電線音頭」とか昭和の歌を歌いながら帰るのです。
まぁ、全てあおっちの記憶なんだろうね。
とにかく、小説を描くとか、noteを描く事によって、まぁまぁ充実した1年
を過ごすことができました。
生成AIも勉強する事ができましたしね🤟
フォローやスキ♥️と頂くと、本当にうれしかったです🙂↕️
第1部作テキスト、「メジャー・インフラトン」序章1/ 7(太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!)
第13章 「ノーラ叔母さん。」(前編)
のあらすじ。ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夜の地球衛星軌道上、巨大宇宙戦艦2隻がランデブーを行っていた。
その艦内のガラス張りの会議室で、金髪おかっぱのアーネスト・フランクリン博士と、スージー・マッカラン博士が、救助されていたのだ。
接近する重武装の急襲宙空母艦クイーンエリザベス三世に文句を言いながら、2人は誘拐時の状況を思い出す。
中国語を話す忍者のような集団に襲われ、目隠しされ、ヘリのようなもので連れ去られる途中、気を失ったことを語り合った。
そこへアーネストとスージーの家族が登場。
再会する2家族だった。
家族もシーラスの軍隊に保護された事を聞いたのだった。
そんな中、且来清美少佐が現れる。驚くアーネストとスージー。同じハワイの観測所にいた同僚だったのだ。
彼女はハワイ観測所に潜入していたシーラス側の情報士官だったのだ。
さらに驚く2人。2人へ身分を明かす且来少佐だった。
彼らが乗艦しているのは、ネイジェア星域皇国から譲渡されたUSASFの旗艦カサブランカであり、宇宙空間と地球型大気圏を航行できる戦闘空母だと説明する。
その周囲には世界各国の巨大宇宙戦艦が集結していたのだ。
第13章 「ノーラ叔母さん。」(中編)
橿原のシーラス日本参謀司令本部の会議室。
動かないアバターの女性大佐と、話を続ける小林大佐だった。
( 且来少佐の形跡、シーラス・マザーのメモリーを書き換えましたわ。真理亜・オースティン技術院少佐。うふふっ。マーシャは本当に凄い娘。親の麗子博士も凄いですけど。うふふっ。 )
「了解。ありがとう。しかしAXISが、あの古い古代ジャンプ塔を襲うとは。AXISの動きが性急すぎる。現行の点検中のネイジェア公社のジャンプ基地を正規軍に襲わせた。それも遮蔽処置をして見えない異星人の基地やリゾート地を正確に襲わせた。」
( いよいよネイジェア本星のウシハクル家、その中の反政府、現与党のゴンロッソ侯爵家があの手この手で動き始めたのね。本格的にこの地球の太陽圏殲滅に動き始めたのかもしれませんわ。その前哨戦として歴史のある、サイオン皇帝陛下(ネイジェア星域皇国の皇帝)肝いりの月裏ネイジェア星リゾートのアース・スーリアをAXISに攻めさせた。禁じ手を打って来たのね。 )
腕組みをしたまま、険しい表情の小林。
「ウシハクル家の皇太子親子が滞在中にか。戦後の日本みたいだ。日本の皇室をなめて、軽んじる成り上がり外国籍のエセ日本人のおバカたちか。」
( そう。貴族院の子弟、ましてや今、自国のウシハクル家の皇太子殿下親子がリゾート地にいても関係ない。というパフォーマンス、警告ね! )
「ネイジェア星、サイオン皇帝陛下の誘拐と同時か。ゴンロッソたちは、オディアたちの働きで誘拐劇は失敗したが、AXISを使って月裏を襲わせるとは。我々参謀本部の失態だ。君の予測通りだった。すまない。」
( 大佐、構いませんことよ。うふふっ。私の戦略予測を、小林大佐を通して送ったレポートを握り潰したのは英国シーラスのジョンソン提督。彼がAXISのスパイの首魁。とう言うよりウシハクルの飼い犬。ハッキリしましたわ。でも、腹が立つわ。 )
「オディアの報告にあった2日間の整備休止中のネイジェア公社のジャンプ基地を襲うとは。」
( はい。そんな情報もしっかりAXISに伝わっていたのね。おかげでシーラス側に潜んでいるジョンソン以下、ウシハクルのスパイの正体が絞れました。整備中のネイジェア公社のジャンプ基地を襲って。同時にそのバックアップの古いジャンプ塔も襲った。シーラス各国の幹部に紛れ込む8人のスパイ。しっかり絞れましたわ。まぁ事前に、内方司令(前、情報特務科の内方はじめ)がホシの目途は立てていましたけどぉ。うふふっ。 )
「その整備休止を知っている者は地球側ではその8名か。」
( はい、その8名ですわ。まったく。ネイジェア公社のパトロール艇にレーザーのシミがついただけで事無きを得たけれど。恐らく、その8名はウシハクルの感応波送受信プレートを側頭葉に埋め込んでいるでしょうね。後は実証をするだけよ。うふふっ。 )
「成る程。ネイジェア星と不可侵協定を結んで100年以上経つアメリカとソビエト(現ロシア)の顔が、AXISの奴らに潰された。アメリカと言うより地球人類が恥をかいたな。君のレポート、(ウシハクル皇国、中でもゴンロッソ侯爵家はネイジェア星域での覇権をあきらめ、同じ銀河の反対側にある、この我々のアース恒星系を侵略に来る。)が現実的になってきた。ほんとうに。この月裏の攻撃で実感が湧いて来た。」
( 地球侵略をあきらめさせる為に、第147代サイオン・ネイジェア皇帝陛下が2600年前、お作りになったこの月裏リゾート地、55スーリア。そのアース・スーリアが隕石を含む様々な宇宙の脅威から地球人を保護していたのに、その地球人に襲わせました。皇帝の顔にも泥を塗ったウシハクル家とAXIS。 )
「今の、皇帝陛下を本気で怒らせてしまったなぁ。」
( そうよ。ただ、今ではシーラス皇国の息の掛かった、シラス加盟国軍がありネイジェアからの地球への信用には問題ないけど。うふふ。今回も私がいち早くネイジェア星域皇国のジン・シュウ宮内庁はじめ各貴族院やオース皇国(ウィルソン家)の貴族院にもお知らせしたので。まったく問題ないわ。うふふっ。 )
「ありがとう。しかし、ネイジェア星の科学力と言うか軍事力は凄い。いくら時代遅れのAXISとはいえ4隻の急襲母艦から降りた正規部隊、それも2大隊の宇宙海兵隊を一瞬で殲滅。今の地球、従来の地球人類の科学力ではネイジェア星域のテクノロジーには全く敵わない。」
( AXISは安っぽい中華思想。自分たちが中心とでも真剣に考えているのかしら。地球のシラス加盟国軍の全てにネイジェア星域の情報、テクノロジーが行き渡った今、井の中の蛙。うふふっ。 )
「我々はネイジェアの技術を受け入れまだ、君達から比べたら短距離ではあるが、銀河の何処でもジャンプ出来るようになった。AXISはジョンソンからの情報を得て、シラス加盟国軍に降参し技術を受け入れるより、ネイジー(ネイジェア星域人)を襲い直接テクノロジーを奪いに来た。なんて愚劣で直接的で、野蛮なんだろうか。WW2(第2次世界大戦)後、先進国から技術を盗んで来た彼ら。100年経っても変わらない。本当にあきれ果る。それでぇ?ベータ。恐らく古代ジャンプアンテナのジェーンの塔へ向かった南北朝鮮部隊はオディアが処分したんだろう。」
( うふふっ。正解よ。でも、まぁ、オディアには物足りなかったかも。うふふっ。地球へ帰星の直前はサイオン皇帝陛下救出作戦でキャッシー達とネイジェアで大暴れだったから。その疲れを癒しに月裏のアース・スーリアのリゾート地でのんびりしてたのよ。サイオン皇帝閣下が、救出劇の功労者をアース・スーリアへ招待したのよ。オディもそうだけど、オース皇国や、シーラス皇国の兵士家族を招待したの。パーティやらなんやらで、彼女それなりに楽しかったみたいよ。リゾート気分でいたのに、突然の襲撃。ジミに腹が立ったみたいよ。うふふっ。 )
「オディアを敵にしたくない。地球なら1日で殲滅されてしまうわ。あははっ。」
( うふふっ。オース皇国軍(ウィルソン家)とシーラス皇国軍、オディア達の働きで無事に保護された皇帝陛下は大満足の模様ですわ。巨大化したオディアの働き。サイオン皇帝閣下もさぞかし驚かれたことでしょう。今、サイオン皇帝閣下が御搭乗された、最新のシーラスムーンのシーラス8は、既に太陽系に無事にジャンプアウトして地球に向かっていますし。うふふっ。地球で大騒ぎ、話題の巨大彗星ね。でもあの時、皇帝陛下が本星の御公務後、シーラスムーンへお忍びで移動中だったの。誘拐された時はネイジェア本星のジン・シュウ宮内庁も大騒ぎだったわ。今では平穏を取り戻していますけど。うふふっ。 )
「5月末早朝の会社の会議前かな~。ベータを呼んでも返答が無くて、俺も少しパニくった。あはははっ。君は、最上級の演算をしていたんだなぁ。手首をみたらカラフルにスマハンドが点滅していたから、(あ~、なんかえらい事が起きているな。)と思っていたが、まさか、まさかサイオン皇帝陛下がウシハクルに誘拐されているとはな~。」
( その後、大佐に報告したら、その驚いた大佐の表情! )
「え~っ!マジかよ~って。軍人の身を隠している会社で、それも月末の営業会議中に声を出してしまった。あはははっ」
( うふふっ。 )
「だけど、ネイジェアへの制式親善大使と交流学者を保護する、第1群から第4群のキャシーたちを武装クルーザーで助けて、おまけに自衛隊の吉田君、吉田沙保里三等宙佐を皇帝陛下を助けるヒロインにして。俺や椎葉きよしのオタク並みのアイデアだなベータ。即席アイドルをうまく使って両皇国軍を動かすなんて、はははっ!ベータは物凄い事を考える。」
( 私も全能力をしばらくぶりに使いました。少し、ピーターの力も借りましたけどね。うふふっ。ピーターもアイドルとネイジーのオタク力を実感したみたいで。うふふっ。お陰でオディアと行動を一緒にしたベータⅡに分かれた時のレスポンスの悪さとか、わたくしの欠点も解り、早急に椎葉博士やオリエッタ博士にご報告出来ました。次回のバージョンアップの課題が判りましたわ。私のリニューアルが楽しみよ。うふふっ。でも今回の事件で、ネイジーやサイオン皇帝陛下の、オース皇国皇女オディアリームに対する評価がかなり上がりましたわ。28年前、椎葉繁夫妻と苦労してオディアを助けた甲斐がありました。うふふっ。オディアのお爺様、現アルフレッド・ウィルソン・オース皇国皇王陛下もお孫様の活躍で鼻、高々ね。 )
「そうだな。宙軍提督(ウィルソン・オース皇国皇王陛下が地球で身を隠す時の職業)もニコニコしていたな。これでパナマの失態(オディアが大暴れしたパナマ作戦)が少し、挽回出来たとか何とかで。はははっ。しかしベータ。やっとシーラスムーンが到着する。」
( そうね。シーラスムーンは火星軌道を離れ、目下、地球に進行中。予定通り明後日25日の式典に参加出来ますわ。現在、亜光速に加速中。もう、明日には月の裏側に到着いたしますわね。月の裏に控える巨大なシーラスムーン。そのスーリア8を見た人類は、どんな反応、どんなパニックが起こるやら。 )
「でも、今回は参った。ベータから皇帝陛下の誘拐の報告を聞いて、その後、暫く経ってからのオディアの亜空間通信。丁度、皇帝陛下と吉田三宙佐を手の平に乗せて移動している時か?聞いているこちらはドキドキしたわ。ほんと。もう営業会議なんてうわの空で。はははっ。真剣に話を聞け!と会社の役員に怒られた。はははっ。」
( ウシハクルの機動部隊が追ってきてる時ね。戦艦の主砲を避けながら報告してたわ、あの娘。オディアは凄いわ。でも皇帝陛下を誘拐しネイジェア星域の全権を懲りずに、何度も握ろうとチャレンジするおバカ達。計画が失敗したウシハクル家の反政府の変態侯爵たちは怒り狂ってるから、今回の月裏の攻撃、早急な対応はそれが原因かもね。皇帝陛下を救出中に起きた、ウシハクルの大機動艦隊とネイジェアの防衛機動艦隊の衝突。お陰でウシハクルの主力艦隊を撃滅し事実上、200年に渡る冷戦の終了。 )
「先々代から続いていたネイジェア星域皇国と積年の恨みを持ったウシハケルのゴンロッソ伯爵が率いる反政府集団。その冷戦、ようやく終結したのかぁ。まぁ、多少は現サイオン皇帝陛下も安堵したみたいだな。御舩大将閣下と私に、時間があるとき2人に私的に相談したいことがあるって、メール来てた。はははっ。ベイルホーマ&バイオテックブラザーズ製薬、代表ジグムント・シオンって名で。」
( ほんと、貴方や椎葉きよしと、サイオン皇帝陛下。ほんと仲が良いわよね。ネイジーが知ったら物凄く驚くわ。うふふっ。銀河皇国の皇帝が辺境宇宙の星の人と仲良しって。うふふっ。 )
「まぁ、御舩閣下とシーの人柄かな。でもジグムントって本当は誰か?を、シーが知ったらどうなるか。あ~頭痛いっ。」
( うふふっ。ところで、冷戦が終結したと言っても、ウシハクル皇国内で、皇王、皇太子の保守派とゴンロッソ侯爵率いる反政府派の内戦が起きそうな勢いよ。現在のウシハクル皇国は保留地恒星圏を含む全て、1年の謹慎中。その為、ゴンロッソ社製人工ジャンプ血清の流通の7割を握っているウシハクル、いわゆる血清の流通を担っている反政府派の侯爵達、お金持ちからの出荷が停止して、ジャンプ血清、それも安全なゴンロッソ(人工血清)の価格が暴騰しているのが大問題。伝説の一大銀河恒星間戦争の勃発かと、ネイジェア星域のマスコミは煽ってますわよ。うふふっ )
「そうかぁ。経済問題勃発だな。こっちが片付いたら、今度はこっちか……。」
( でも当面のちょっとした心配事は、ウシハクルのゴンロッソ侯爵家が地球のAXIS軍に技術提供をする事。それだけですの。まぁ、それは無いと思いますけどぉ。うふふっ。 )
「ウシハクル皇国は今、一年間の謹慎処分でこれから動けないのだろ?」
( そうね。恐らく一部ネイジェアの警戒から逃れた反政府武闘派の残党が、何らかの指示を受けて、悪さをしているのでしょうね。うふふっ。 )
「その手先のAXIS。でもAXISの一連の動きを見るとウシハクルから技術提供を受けていない感じだな。」
( 私の分析でも、今の所、ネイジェアのテクノロジーは渡っていないとの結論よ。ウシハクルの変態侯爵、ゴンロッソとその宇宙財閥。彼らは地球のAXISを信用していないわ。信用こそ、悪党は悪党同志、どんな邪悪な高度文明でも大切なの。見方を裏切って敵へすり寄る裏切り者。真っ先に粛清されるのはその裏切り者から。古今東西、宇宙広しと言えど、何処も同じ。100%粛清が決まっている裏切り者にわざわざ抵抗されると面倒なテクノロジーは渡さないわ。地球から見たらAXISは地球の裏切り者。今回の月裏襲撃で大失態したのは既にウシハクルのゴンロッソの残党に伝わっているはず。当然、謹慎中の帝国にも。 )
「なるほど。地球人類が征服される前に、AXISが真っ先に消される訳だな。」
( そうよ。だから、その対策として大佐!御舩大将閣下へ大至急、意見具申を。シラス加盟国軍の国々に設置完了したジャンプ遮蔽塔の稼働を急がないといけないわね。恐らく、AXISの各領土内に直接亜空間トンネルを作って侵攻してくるのはお決まりの軍事行動。とんでもない地球外生命体を使って領域内の人間の掃除にかかるわよ。自分たちは手を下さずに。掃除が終わり、その生命体をも掃除して、クリアーになった所へ変態侯爵たちの登場よ。これもお決まり。 )
「地球の過去の欧米も、今のチャイニーズアクシスも同じか。先に奴隷や隷属占領した民を悲惨な前線に兵として使い、落ち着いた頃に自分達が手を汚さずに獲得する。宇宙広しいえども、どこも一緒か。」
( そうよ。大将みずから前線へ、兵より先に突撃ー!は、逆に宇宙広しとい日本だけよ。サムライ日本。己を顧みず部下や弱者の前に立つ指導者。うふふっ。でもそう言うの好きだけどね。私的には。うふふっ。リーダー論、組織論的に大変危険な行為だけどぉ。何かぁ私は好き。うふふ。 )
「まぁ、まぁ。日本の場合は島国で、相手を良く知る同士の戦いだからな。それよりシラス加盟国軍の国々に完成したジャンプ遮蔽塔だな。」
( だから、大急ぎでウシハクルのスパイ全員の確保か粛清を同時に急がないといけないわ。ジャンプ遮蔽塔の稼働をしてもスパイが、遮蔽塔を切る可能性があるし。既にイージス・アショアに偽装した亜空間通信およびジャンプキラー基地の準備も終わりました。最終のウクライナ基地で昨日から稼働運用開始。でもオースティン親子、麗子博士やマーシャ達はよくやってくれたわ。日本国軍の地底軍のエンジニアたちもかなり優秀で、全加盟国の地下遮蔽シールド稼働試験も終わり、地上と地下の、とりあえず太陽圏の防御は完璧になりましたわね。うふふっ。地球ではシラス加盟国軍の国々だけは完全防御。AXISにすり寄っている、現在の中立国や友好国は本当に残念だわ。 )
「本当に残念だ。今となっては助けるすべはない訳だ。仮に敵国全てが歩み寄ってくれたら、太陽圏全域へフィールドが張れるが、星が一丸となってない以上それも無理だな。お宅たちネイジーが許してくれない。まだまだ未熟な地球人類。」
( サイオン皇帝陛下の誘拐作戦の失敗。月面のアース・スーリア襲撃の失敗。これで黙るウシハクルの変態侯爵たちではないわ。彼らは絶対やって来る。 )
「5年前のサイオン皇帝陛下とピーター、君の助言が見事に的中したな。」
( お安い御用よ。うふふっ。私、生前の椎葉繁のお母さん。今は亡き奈美おばあちゃん大好きだったの。そのおばあちゃんの地球を護れるのよ。うふふっ。 )
「シーの奈美ばあちゃんか。懐かしいなぁ。」
昔を懐かしみ、笑顔で黙る小林大佐だった。
「ふーっ。じゃ、まずは柘植君達が地球に帰還してから皇帝の御意向と、お預かりしたデータで再度作戦を練るしかないようだな。サイオン皇帝陛下も前倒しのお考えだった。」
( そうよ。後は、大佐。いよいよですわね。明後日の慰霊式典が地球人類の、最初のターニングポイント。 )
「そうだ。日本やアメリカ、英国、台湾、女真帝国、ポーランド、フランスなど同盟国軍では余り問題ないと思う。それ以外の名目中立国の欧州、各アジア・アフリカ諸国は大衆で大パニックが、起こる可能性があるだろう。でも時間もない。全てを地球人に知ってもらうほかはない。それで早速今日、椎葉は会社に治験で、彼専用の、京子叔母さんに依頼された各種血清を受けてもらうが、君も先に椎葉へ接触しておいた方が良いだろう。」
( もちろんですわ。うふふっ。実は実体化して椎葉きよしに会うのを楽しみにしてましたわ。彼に直接会うのも23年ぶりね。まぁ最後にあったのは肉の塊で治療中だったけどね。別海シムトックから私の新システム移行も無事完了。うふふっ。今では彼と一体化していますけどぉ。ほんと、マーシャ達の技術力や、椎葉博士、マズル博士たちの仕事は素晴らしいですわ。新しいショート亜空間通信と亜空間クラウド・新次元倉庫の新しい実証実験でもあるし。アース・スーリアで京子先生やオリエッタ先生達と共同で開発した技術。12貴族院の中でシーラス皇国が飛びぬけて最強の亜空間・超次元管理技術の獲得が出来たわ。うふふっ。宇宙の御意志かもね。 )
「そうだな。まさしく。……6月25日か。やっと来たな。この日が来るの。本当に長かった。結局、サイオン皇帝陛下の技術提供、5年前のご英断のおかげだ。シラス加盟国軍、それも全軍技術移転・配備はギリギリ間に合った。天然ジャンプ血清も我々の太陽圏も、ウシハクル反政府派のゴンロッソ侯爵の連中には絶対渡さない。宇宙1万年の計だ。」
( でも、大佐。明後日25日は、椎葉きよしはまだ、千歳の記念碑の参拝。自分のファミリーだけでの献花と思ってます。31か国の宙空艦隊や軍30万人動員、ましてやシーラスムーンの参加。上空に浮かぶシーラスムーン。そして地球を取り囲む50,000隻のシーラス皇国艦隊と地球艦隊の新聯合艦隊。千歳や北海道の人どころか全人類が驚くでしょうね。そしてパラオでのネイジェア星人と地球人類の公式会談。日本の天皇陛下とサイオン皇帝陛下のシーラスムーンで130年ぶりのご両家の公式会談。この非公式と言われる慰霊式典当日、椎葉きよし。彼はどのような行動に出るのか。そこまではいくら最近、エクサスケールコンピューターから最新の量子コンピューターへメインフレームを移行した私でも、予想できません。 )
「まったく心配ない。俺は心配していない。戦闘が起きて、戦闘に椎葉が巻き込まれない限り、そのままだ。普段のままだ。ヤツは。まぁその為に俺が行く。この20年近く、俺は椎葉をだまし続けたからな。謝罪する方法が見当たらん。ただ、椎葉の性格から謝罪など必要ないと思う気持ちもある。でもそうは言っても、実は今の俺の一番の心配事だ。たぶん奴は薄々、もう解っていると思うが。」
( では、すべてを解決してハッキリさせではいかが。やはりピーターを椎葉に付けましょう。大佐。もうご決断を。いかが? )
急に立ち上がり、ガラス張りの会議室をゆっくり歩き回る小林大佐。外ではアーマースーツを着た男女の技術官たちが忙しそうに歩いていた。その広いオペレーションルームの奥から、派手なジャンパーを着た20名位の屈強な男女の兵士たちが小林たちの居る会議室に向かい歩いて来ていた。
「ピーター。ピーター・ネイバロン・キノ・マゾフシェ・シーラス……か。ネイジェア星域皇国を支えた第12貴族院 初代シーラス皇帝陛下……の記憶か。」
( 近い将来、確実にウシハクルの攻撃が考えられる今、椎葉の戦略パートナーとして。気は熟しました。大佐。 )
「君は?」
( もちろん、シルビアに。 )
「よし!了解。明後日か。そう考えると、もう時間がないか。ベータ!君の助言通り、ピーターを椎葉につかせようと思う。今、始めたまえ。」
( はい。学習感応波をレベル1で椎葉きよしに送ります。同時に御舩シーラス統合司令、アルフレッド・ウィルソンRASF提督、ミリューシャ銀河辺境域提督、椎葉京子、オリエッタ・マズル両博士に稼働開始を通知いたします。内容に変更は? )
「計画通り。」
( ピーター? )
( はい。了解いたしました。 )
男性の声のAIが答えた。
( 大佐?3分程、お時間を。 )
「了解。」
スマハンドの光が様々な色に光る。
シーラスベータが最高級の演算を開始したことを小林にしらせる合図である。宇宙最高級の人工知能、ベータ(ノーラAI)とピーターという人工知能が膨大なデータのやり取りをしている知らせでもあった。
■ 地球へ向かう巨大なダイソン球体。
その正体は「スーリア8」。シーラス皇国製第8シーラス・ムーンだった。
地球へ向かうシーラス・ムーンの中心のエネルギーコアがオレンジや白、赤に、そして薄いブルーへと瞬間、瞬間に変化し始めていた。
そこは、大きな古い図書館のような部屋、書斎だった。
その長い本棚の、それまた奥の本棚の奥にその部屋がある。高い壁の上部には約250名位の歴代の顔写真がずらっと規則正しく並んでいた。
その部屋の長い重厚な机に座る、白い詰襟の軍服を着た男性。
かなり前時代の日本の古典を読んでいた。机の端に置かれたビンテージの四角いインターフォンが鳴る。
( ポ~ン。 )
少し長い金髪の襟足。
首筋を揉みながら、腕を伸ばしインターフォンを人差し指で押した。
「私だ。」
と答える。
「皇帝陛下。始まりました。」
「そうか……解った。そちらに行く。」
インターフォンから指をはずし、机に置かれた白い絹布の様な上品な手袋を履きながら立ち上がった。
同時に音も無く、椅子の後ろの壁が左右に開かれる。
俯瞰すると、20メートルは優に超す巨大な壁が左右に開かれたのだ。
その先には全面真っ白な床。
その前方に巨大なガラス張りの空間がある。そのガラスの外から漏れるオレンジ、白色、赤色、薄いブルーの光が、稲光のように部屋に立つ男と書斎を照らしている。
虹色の光のダンスの中をゆっくり腕を後ろ組んで、歩いて行く白い軍服の男性。その先に2人の女性執事が両手、指先まで膝横で真っすぐ伸ばし30度のお辞儀をしたまま道を開けて立っていた。
その2人の間を通り、立ち止まった。お辞儀のままの彼女達。
「ピーター皇帝閣下の光か。宇宙の御意思の光でありますように。」
鍛えられた中年男性の鋭角な顎。その口元が小さくつぶやいた。
「55スーリア情報技術院・ミリューシャリーム・シーカ・ラファド・エリスカ銀河辺境域提督とメリッサリーム・ガー・サイオン長官から祝電が入っております。」
「うむ。」
右肩を揉みながら、うなずく男性。右肩を回した。30度のお辞儀を解き、上半身を上げる2人の執事。男性の指示が飛ぶ。
「予定通り、艦隊の遮蔽解除。各将官の招集をかける。スーリア8全域・御前会議の準備を頼む。」
「はい。陛下。ただちに。」
お辞儀をして、ひとり耳に手を当てて、指示を出しながら足早に部屋を去る執事。
「爺やは、まだ怒っているのか?ん?」
背中を向けたままの白い軍服の男性。
眩い虹の稲光による男性の影を、その執事の前に落としている。ニッコリして答えるもう一人の執事。
「はい、うふふ。トット庁官から何度も。」
「はははっ。俺の代わりに何度も怒られたか?」
「はい。それは、もう。うふふっ。」
上品に口に手をあてて笑う執事。
「よし、よし。すまない。ジン・シュウ本国の爺やにはまだ内緒だ。同じ爺やでも、これからオース国王陛下に会わなければならいというのに。まぁオース国王陛下、ウィルソン陛下に会うのも気が重いが。歳をとって益々口がうるさくなってる。フー。まずは地球で、きよしとシルビアたちに会ってからだ。御舩閣下や小林、ノーラ叔母や、シーカ叔母たちとも打ち合わせがある。それまで、適当にごまかしてくれないか。」
また、右肩を揉んでから肩を回す男性。
「うふふっ。かしこまりました。」
「御前会議が終わったら、地球の同志を集めてくれ。」
「かしこまりました。」
30度のお辞儀をしたまま、そのまま足元に丸く光の環が出来て、静かに降下する執事。
眩い虹の稲光の中をガラスの壁に近寄る男性だった。
はい!今日はここまで😊
次回は後編です✌️
本日も、お読みいただきありがとうございました。
それでは来週は忙しいので、
年末か、年始にお会いしましょうね😁
風邪ひかないでね😜
あおっち