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RoboSapiensの特許が3つになりました!

最近になって申請していた特許が相次いで2つ認められ、株式会社RoboSapiensの特許が3つになりました。
そんなこともあり、今回は、RoboSapiensの特許について、お話ししたいと思います。

なお、前回まで製品開発秘話を3話お届けしてきたので、そのあたりともあわせて読んでいただけると、「この部分ね!」と理解が深まるかもしれません。



最初の特許(特許6944227)

最初の特許は2021年10月6日に承認された、「突出型リニアアクチュエータ、ロボットアーム及び輸送ロボット」というものです。

1つめの特許(特許6944227)

この特許取得のエピソードは上述の『製品開発秘話<その1>』に記載しましたが、物流の「ラストワンマイル」のロボット開発で、エレベータの乗り降り、インターホンでの呼び出しなどが必要なのですが、一般的な多軸ロボットアームでは、広い範囲を押下しようとすると大型化・重量化してしまい輸送の機能を損ねてしまいます。
そこで、巻尺機構を利用することで省スペース化・軽量化を実現し、輸送機能を損なうことなくスイッチ押下の動作を行う機構を実現したのがこの特許の元となります。
巻尺機構を採用したBambooShoot Actuatorは、両端に設置された巻尺が中央の土台にて直角に折り曲げられて重ね合わされ、モータによって繰り出される機構です。アルミフレームを用いたxyテーブルに簡単に組み合わせられるので、様々な構成パターンに適用することが可能です。

エレベータ押下の機構

この特許の情報は、以下の特許情報プラットフォーム"J-PlatPat"でご覧いただけます。


2つめの特許(特許7402562)

2つめの特許は2023年12月21日に承認された、「突出型リニアアクチュエータ」というものです。

2つめの特許(特許7402562)

今回の特許では、ちょっと難解なのですが、1軸でのハードウェア構成と、原点取りや磁力を用いた移動式キャップ等の追加機能についての内容となります。
これにより、往復直線運動する際の長尺プレートの強度を中間連結キャップ(下の図2の8と記された部分)によって向上し、伸縮する金属テープの直線性を維持させることができるようになりました。

2つ目の特許の提出図より

この特許の情報は、以下の特許情報プラットフォーム"J-PlatPat"でご覧いただけます。


3つめの特許(特許7411276)

3つめの特許は2024年1月11日に承認された、「配線装置」というものです。

3つめの特許(特許7411276)

この3つめの特許は、巻尺自体に電流を流し、先端のデバイスに給電を行う通電機構に関する特許です。
BambooShoot Actuatorの先端には、360度カメラや煙感知器試験機、風速・風量計を装着することができますが、それらに給電をする必要がある場合もあり、今回の特許はそれに関連したものとなります。
3Dプリンターのように、稼働部分に電流を流す必要がある場合、稼働部分が動く度に、動きに合わせてケーブルが伸びたりたわんだりしてしまうため、動作中にケーブルがひっかかるリスクが生じたり、ケーブルをコンパクトに綺麗に収納するのはなかなか厄介な問題です。今回の特許では巻尺機構の中にあるゼンマイバネを経由させることで、その問題を解決するというものです。
身近な話だと、伸縮式のイヤホンでは、コードを引き出す際に巻取りのパーツの両側が伸び縮みしてしまい、それがたわみ等の原因になるのですが、この特許の仕組みだと一方の長さは変わらず、片方のみを伸び縮みさせることができるため、きれいに巻き取ることができるというものです(下図参照)。

特許の説明図より

この特許、アクチュエータのみならず、案外身近なものでも役に立ちそうです。
この特許の情報は、以下の特許情報プラットフォーム"J-PlatPat"でご覧いただけます。


また、これらの特許の機構が搭載されているBambooShoot Actuatorの製品紹介は以下でご覧いただけます。


今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!