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児童サービス論レポート

児童サービス論合格レポートです。
レポートの丸写し評価の対象外不正行為とみなされる恐れがありますので、参考程度にとどめてください。


◆設題
①児童サービスにおける読書の意義と役割について述べ、また図書館における児童サービスがなぜ重要であるかを述べなさい。
②児童資料の種類と特性について述べ、児童サービスの実践においてそれらの資料をどのような場でどのように生かすべきかを述べなさい。



◇解答
1.はじめに
 本稿では,児童サービスにおける読書の意義と役割,図書館における児童サービスの重要性について述べる。
 さらに児童資料の種類と特性,児童サービスの実践方法について述べる。


2.児童サービスにおける読書の意義
 子どもの読書は,言葉,感性,表現力,創造性にとって良いものであり,人生をより深く生きる力を身に付けるために不可欠である。
 児童サービスは,子どもと本をつなぐこと,そしてそれを通じて子どもと社会をつなぐことができる。公共図書館の最も重要な特徴は,完全な自由読書を行うことができる点である。クラッシェン(1996)は自由読書は,言語能力(第2言語習得も)やリテラシー能力の向上効果があると論じた。読書を行うことで,語彙力,綴りのスキルなど,学習に有効ということである。


3.児童サービスにおける読書の役割
 読書は,人間の成長に大きな影響を与え,読書による仮想体験は,人間性を豊かにする効果が期待できる。さらに,文字や絵(画)あるいは作品全体を理解し,自分なりの解釈や意味付けを行うことで,より意義のある人生を送ることができる。したがって,図書館は読書の発達段階に応じて,それぞれの世代に向けたサービスをいかに適切に実施するか,という重要な役割を担っている。


4.図書館における児童サービスの重要性

⑴社会的意義
 得られる情報に格差が出ないよう,公共図書館が情報収集・手段を提供し,知る権利を保障している。子どもが市民として活動して行けるよう,適切な情報を提供する必要がある。

⑵社会のルールを学ぶ
 図書館利用の様々な規則を知ることで,社会のルールを学ぶ。また,家庭や学校以外の社会を知ることで,社会の一員としての公共性を学ぶ機会にもなる。

⑶将来に渡る読書習慣
 児童サービスは将来に渡って読書習慣を身に付けるためのものである。それにより豊かな人生を送るための基礎を構築することができる。


5.児童資料の種類と特性
 児童資料は,赤ちゃんから12歳までを対象とし,児童の読書能力や興味の発達を促すことができる。そのため,児童サービスを実践するにあたり不可欠な存在である。

⑴絵本
 絵を主体とする図書のことで,言葉や文字だけではお話が分からない幼い子にも伝わるように表現されている。

⑵伝承文学
 先祖から子孫へ語り継がれてきた昔話や民話,寓話などのことである。

⑶幼年・児童文学
 ことば(文章)中心でお話が展開され,一般的に,子どもを読書対象とする文学の総称である。児童資料の中での占める割合が非常に高い。

⑷詩・ことばあそびなど
 詩(韻文)は選りすぐりの短い言葉で表現され,秘められた思いや味わいを感じ取ることができる。

⑸ノンフィクション
 事実をもとに書かれたもので,形式と内容によって文学,知識の本,参考図書の3つに分けられる。

⑹その他
 紙芝居,児童向けの雑誌や新聞,視聴覚資料などがある。また,特別な支援を必要とする児童のために,バリアフリー資料を整えることも必要である。


6.児童サービスの実践について
 児童サービスが公共図書館の重要なサービスとして認識され,現在多くの図書館では以下の直接サービスが行われている。

⑴ブックスタート
 絵本を介して赤ちゃんと家族のコミュニケーションを豊かにし,子どもの言語能力と豊かな心を育てようとする図書館と保健所の協力活動である。赤ちゃんの7~9か月検診時にブックスタートパックを配布し,おはなし会などを行い,読書相談に応じる。

⑵読み聞かせ
 子どもたちを対象に図書館のおはなし会などで実施している。絵本が最も多く利用されるが,その際,発達段階や評価の定まった本,遠目がきく本などを考え選書する。

⑶ブックトーク
 教師や図書館員などが,子どもたちあるいは図書館の一般利用者を対象に,あるテーマに基づいて数冊の本を紹介していく読書技法のことである。図書館のフロアや貸出カウンターなどで,一人一人の子どもに本を紹介する「インフォーマルなブックトーク」と,あらかじめテーマを設けて本を集め,複数の子どもを対象に,それらの本を順序よく紹介する「フォーマルなブックトーク」がある。

⑷ストーリーテリング
 素話のことで,本を見ずに聞き手の反応を見ながら語る活動である。最後に語った本を紹介することで,子どもと本をつなぐことができる。

⑸おはなし会
 現在,各地の図書館で「おはなしの部屋」が設けられ実施されている。内容としては,創作のお話,神話,昔話,民話,おとぎばなし,絵本などから選ばれたものが多い。
 その他,様々な行事や催しが定期的,季節限定,単発的に行われている。上記⑵~⑸は,近年では学校図書館,幼稚園,学童保育施設などでも行われているものもある。主に,児童が対象ではあるが,親や教員,子どもに関する施設の職員などもサービスの対象になっている。


7.おわりに
 未来の大人である子どもたちの読書離れを防ぎ,成長を育むためには,身近に本とふれあえる場所が必要である。図書館は今後もよりよい児童サービスを提供し,すべての子どもが読書の楽しみを得られ続けるような環境作りが責務であると言える。

文字数2098文字
文献

〈編著〉望月 道浩・平井 歩美『児童サービス論』(ベーシック司書講座・図書館の基礎と展望7)学文社
〈編著〉堀川 照代『児童サービス論 新改訂』(JLA図書館情報学テキストシリーズⅢ6)日本図書館協会



~感想~
いやぁ~~一番苦労したレポートです!なんと3回目の提出で合格しました…。先輩方も再提出覚悟で作成されていた方が多く、初期のほうで提出を!とのことでしたので、自分も早めに取り掛かりました。テキストもよれよれになるほど読み込みました。やはり、設題への回答が盛りだくさんで字数内におさめるのも一苦労。ひたすら定義、定義、定義~!でした。なんなら、設題もきちんと①と②に分けて書きたかった。文字を以下に削るか尽力しました。

3回目の合格したレポートの講評では、最初の設題はこれでよいですが、自由読書の意義についてもう少し詳しく述べるとよかったですね。自由読書には様々な力を育成する要素がありますとのことでしたが、書きたいけど文字数が足らんのよorzとなりました。
とにかく、こちらのレポートは気合です!頑張ってください。


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