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コーチングの効果の決め手とは何か?

オットー・ラスキー博士による、コーチングの効果の決め手とは?コーチングの効果を決めるもの、実は「スキル」ではなく、コーチ自身のFoR "frame of reference"である、と。これは何を意味しているのでしょうか?


コーチングはなぜかスキルに目が行きがち

コーチのスキル(例えば傾聴や質問の仕方など)が重要そうだ、ということはイメージとしてあると思います。いわゆるコーチング研修でも、「聞く」「引き出す」「俯瞰する」といった言葉に触れます。

ただ、ラスキー博士のメッセージでは、それら以上にコーチ自身の「FoR」つまり"frame of reference"(参照枠と訳しておきます)が重要である、と述べています。

コーチの参照枠とは何か

コーチの参照枠とは、コーチ自身の価値観、信念、経験、世界観などによってつくられていると思います。

情報や経験をどのように解釈し、理解し、反応するのか。その基本的なフレームワークのことで、つまり、コーチがどのように世界を見ているか、どのような前提に基づいて物事を理解しているか、という枠組みのことです。

コーチの参照枠が、なぜコーチング効果を左右する?

このコーチ自身の「参照枠」がコーチングの効果を大きく左右する理由を考えてみると、コーチがクライアントとの関係性やコーチングセッションの中で、自身の枠組みを通して、情報を処理し、フィードバックを提供するからではないかと。

逆に言えば、コーチは自身の「参照枠」の中でしか、情報を処理できないし、フィードバックも提供できない、ということになると思います。

コーチングを受けるクライアント側も、コーチの「参照枠」に気づく?

コーチングを受ける側の人々は、このコーチの「参照枠」の質に、意識的/無意識的に反応すると思います。

私自身の経験として、コーチングを提供する側、提供される側の両方の経験から思うことは、クライアント/コーチィは、コーチの単なる質問や傾聴のスキルを超えたもの、例えば、コーチの物事の見方、捉え方、人間性やその背景にある価値観に、直感的に反応しているのではないか、と思います。これがコーチングセッションの価値を直感的に感じる理由になっているのではないか、と。

コーチの「参照枠」の質に、コーチ自身が自覚的でありたい

コーチの「参照枠」の質によって、クライアントはそのセッションからより多くを得ることができるという整理になります。つまり、コーチングの効果を高めるには、コーチ自身が、自身の「参照枠」を広げ、深めていかなければならないということになります。

オットー・ラスキー博士の著書【「人の器」を測るとはどういうことか】が翻訳されているので、上記のストーリーを頭に入れながら読んでみたいと思っています。

https://www.amazon.co.jp/dp/4800591732

また、このポストの「コーチ」を「マネジャー」に置き換えると人材論にもなりそうです。上記の著書を読み終えたら、また言語化してみたいと思います。

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