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[反省文考]ハリーポッターと般若心経
大阪に厳しいことで有名な文武両道の私立男子校がある。
私は自分でもよくわからないけどこの学校のちょっとしたファンである。関係ないのに。
めちゃくちゃ厳しいのに決して生徒を見放さない感じがゾクゾクしちゃう。
私はマゾなのか?いやいやそんなことはないはずだ。
この学校は大問題をおこした生徒に般若心経の書写を課す。
ときにその量は500巻に及んだりするときく。
今回はこれが実はとてもいいことなんではないかという考察だ。
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はじめにオッカナイほうの反省文の例を出す。
ハリーポッターがアンブリッジに課せられた反省文だ。
『僕は嘘をついてはいけない』
ただその言葉を延々と書く。
その言葉が滲み込むまで。
罰則に使う黒い羽ペンの魔法で手の甲には傷がつき文字が刻まれる。
文字を書く人間の血をインクにして紙に字を書き、その人の手の甲を傷つけて文字を刻みつける。
傷はペンの使用をやめると治るけど、何度も同じ文章を書き続けると、傷跡や痛みが残る。
治る前に瘡蓋はがすと痕残るのと一緒。
しかもサイアクなのは、ハリーは別に嘘ついてないんですよ。
嘘ついてないのに毎晩毎晩(1週間くらい)こんな文書かされて、手も痛いし悔しい、理不尽すぎてやめたいけど自分は学校にいなくちゃいけない。やるべきことがある。
アンブリッジは「悔しい」が「痛い」に負けるまでずっと続けさせるつもりなんですよ。ゾッとする。
ま、ハリーは負けなかったけどね。
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般若心経のほうに戻る。
膨大な量の書写は生徒1人の精神力ではとてもこなせない。
まず学校の先生方が激励し、書写が終わるまで担任の先生などが生徒の家にまで通ってまで応援してくれるという。
手助けはしないとはいえ、先生も毎日出張残業で大変なのである。それを先生は一切文句を言わずに、書き終わるまで付き添いをしてくださるそうだ。
書写を課せられた生徒は
全部書き終えたころには
支えてくれた家族や学校の先生方に
自然と感謝の気持ちを持つのは容易に想像できる。
そして秘密は般若心経にもあると私はふんでいる。
般若心経は漢字がいっぱい。
全く意味がわからない。
これがうるさくない。
反省を強要してこないんだ。
それでいて、これは想像なんだけどあんまりいっぱい書いてると
「俺は一体何を書いているのだろう?」
ってちょっとは考えるんだと思うね。
調べてみてもこれまた多分さっぱりわかんないんだ。
なんかすごいこと書いてあるような、なんにも関係ないような。
でも嫌なこと一切書いてないんだよ!説教じみたことも。
そして意味はわからないけどいいこと書いてるんだ。
そういうのっていいんだと思う。