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ゆらめく畳の目[瞑想体験]


きのうはじめて「瑜伽行」っていう瞑想を体験してきた。

そこでのやり方は
数息観といって1から10まで自分の呼吸を繰り返し数える。
半眼で1.5メートル先を眺める。
手は左手を下に重ねて親指同士をくっつけた感じで組む。
休憩を挟んで25分✖︎2セット。

木槌で3回、木でできた見たことない形状の物を叩いてスタート。
終わる時もその音で終わる。

これ繰り返してたら
条件反射で
あの音聞いただけで
スッと瞑想に入れるようになるのかもと余計なことを考える。

実は瞑想ってこんな感じかなと
家でちょっとやってみたことあるんだけど
ボーッとしてると15あたりまで数えちゃったり、
誰かが話しかけてきたり、
1人の時間を作ろうとしても雑用思い出しちゃったりするので
私は家やらないことにした。

外でやるのは良い。
邪魔が入らないし、
アイロンがけとかも思い出さないし
他にすることないからできる
しかも周りもみんなやってる
場ができている。

1セット目。私ははじめて10まで繰り返し数えることに成功した。

2セット目。息を数えることに慣れてくると
他に何か考えたくなる。

いかんいかん。

鳥の声やバイクの音が耳に入っても大丈夫。

しかしすることがない。

視線の先をボーッとみてたら
ある畳の目が人の眼に見えてきた。
鼻っぽいのもある。
顔に見える。

ワオ!

と思ったら顔が消えた。
目に見えた畳の目はどこだっけ?

あったあった。

どうやって顔に見えたんだけっけ?

見えた見えた。

また顔が消えた。

10まで繰り返し数えながら
顔をみつけては見失うも繰り返していた。

そしたら突然

畳の目がゆらゆら揺れはじめた。

縁は額縁のように動かない
畳の目だけが水面のよう
ぐにゃぐにゃに見える。

それから縞々が右に行ったり
左に行ったりもする。

真ん中に集まったり
離れていったりもする。

明るい色の部分が
ドットのように浮き出てみたりもする。

面白い…飽きない。

じっとみると畳に戻る。

私は10まで繰り返し数えながら
畳を液状化して観るのに夢中になった。

気が変になったかと思われるかもしれないが
例えていうとよく視力回復で使われる3D立体視の錯視画像をみてる
感じだ。
ボーッとして眺めるとそれを畳でできる。

そうしていると
あっというまに木槌の音が3回鳴り
瞑想タイムはおしまいになった。

たぶん私の過ごし方は間違ってる笑
それにしても

あの時間…本当は
みんな何してるんだろ?

いかにもさっぱりしたという表情の他の参加者に混じって
下駄箱に向かいながら私は思った。










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