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臨床

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日常臨床における有益な情報を記載していきます。
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2020年7月の記事一覧

あえて数字からおりる働き方:書評

あえて数字からおりる働き方:書評

今回、読んだ本が非常に有益だと思ったので、簡潔に書評にしたいと思います。

この作者の尾原さんは、
数多くの有名企業(マッキンゼー、Google、楽天など)で働き、特に有名な仕事としてはドコモのiモードの開発が挙げられる。
また、書籍もたくさん出版されており、ビジネス系では非常に有名な作家です。

この中で重要だと考えた部分を3つ取り上げたいと思います。

1.abduction(アブダクション)

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医者におけるブルーオーシャンは?

医療界におけるレッドオーシャン(競争が激しく、取り合いになる)は、
・楽で
・リスクが低く
・給料が高い
職場となるだろう。

今までは医師不足もありこれらの領域にあてはまったのが、
・検診
・バイト医が行う外来のみ
・寝るだけの当直
であった。

しかし、診療報酬の減額、コロナ禍の影響で、
これらの楽で、リスクが低く、給料が高い職場は激減している。
職場はあったとしても、楽ではなくなったり、給料

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開業医セミナーに参加して

開業医セミナーに参加して

情報商材ビジネスというのが世の中にあふれている。
そして、医師は高給というイメージもあり、医師対象としたセミナーも多い。
(病院のPHSに怪しい業者から電話がかかってきたことは、大半の医師は経験しているだろう。大半がマンション業者だが、開業案内や転職案内などの連絡も時々ある。郵便物で豪華な封筒に入って送られてくることも多い)

私自身は、開業医セミナー(無料)に興味本位で一度、行ってきたことがある

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フリーター医師の終焉

フリーター医師の終焉

全世界ではコロナ感染の終焉が全くみえておらず、日本でも第二波に突入しつつある。その状況下でgo to キャンペーンが始まろうとしている。
さらに、大豪雨や洪水に見舞われており、救護施設は3密の状態になりつつあり、まさに泣きっ面に蜂の状態である。

この状況下ですべての経済指標は悪化しており、これらは医師の世界にも及んでいる。このコロナウィルスの影響で、減収の医療機関が大半で、特に耳鼻科と小児科の影

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医師:カンファレンスプレゼン

医師:カンファレンスプレゼン

医師の臨床で行うプレゼンは大きく3つある
・ベッドサイドプレゼン:数秒
・病棟カンファレンス:1分間前後
・症例報告:5分前後

今回、症例提示に使うプレゼンの注意点をいくつか記載したい。
①略語はできるだけ使わない
 略語が参加者全員が理解している場合は可能と思われるが、研修医や学生も参加している場合、研修医や学生も知っている用語を使うこと。
また、科によって略語の意味が異なることもあるので、他

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肝硬変患者に勧めてはいけない食事は

肝硬変患者に勧めてはいけない食事は

Vibrio vulnificus(ビブリオ・バルニフィカス)と聞いたことはあるだろうか?
本邦での報告例は多くはないが、基礎疾患に肝硬変(糖尿病も多いが)をもっている人に罹患しやすく、死亡率が約70%前後と高く、しかも急激に状態が悪化し、約半数は2,3日以内に死亡するというおそろしい感染症である。

夏場にVibrio vulnificusの感染することが原因といわれており、それの感染機序として

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