露頭の観察(栃木県那須烏山市)
荒川(那珂川水系)右岸の上位河岸段丘上、大金の街に登る県道によって切り開かれた場所に露頭がある。
観察してみると泥岩の上に礫層が載っている。海底での砂泥の堆積と荒川が運んだ礫の堆積という異なる地学イベントでできた層が接していて不整合になっている。
不整合面に赤の点線を入れてみた。
未固結の礫層は水を通しやすく、その下の泥岩層は固結して水を通しにくいため、切り開かれた場所ではその両者の間(不整合面)から水が染み出している。
このように県道が河岸段丘を切り開いて登っているので、その途中に露頭ができた。
全体を空撮写真で俯瞰してみる。荒川(那珂川水系)右岸の上位河岸段丘上。礫層が見られるということはかつてここが荒川の氾濫原で、その後隆起したことを示している。
2013.04.02