「睡眠・覚醒相後退障害」と診断されるまで(後編)

こんにちは!
睡眠・覚醒相後退障害で悩んでいるるなです。

睡眠・覚醒相後退障害についてはこちらの記事をぜひ…

今回は、私が「睡眠・覚醒相後退障害(DSWPD)」と診断されるまでの経緯について書いた記事の後編です!
前編はこちら

戻せない生活リズム

せっかく睡眠の問題を認識し睡眠外来を受診したにも関わらず、検査前に通院をやめてしまうという、決定的なチャンスを逃した私でしたが、相変わらず朝は起床に苦労し、日中は眠気と戦う生活を送っていました。

睡眠外来のことは頭の片隅にはあったものの、先延ばしにしているうちに再訪しにくくなり、仕事やプライベートも気合いで乗り切っていたため決定的な不都合が起きるわけでもなく、タイミングがないまま時間が過ぎていきました。

そんな時に、またしても転機が訪れます。
ある疾患(睡眠との関係はないもの)を発症し、一時期仕事ができなくなってしまいました。
入院はせず自宅で療養しており、一日中横になっている日が殆どでした。
その疾患は無事寛解し、体力も戻ってきて、復職の準備を進めていたところで、問題が起きました。

生活リズムを戻すことができなくなったのです。
療養中は朝も夜もない生活をしていましたが、強いて言えば元々自分が最も過ごしやすい夜型のリズムに自然と傾いていました。

復職するとなると、当然朝型の生活リズムに戻さなければなりませんが、その修正が全く上手くいかなかったのです。

平日は始業時間に間に合う時間に起きようと試みても、どんなに頑張っても3日続けるのが限界でした。
無理をして早起きした日は体が重く、そのため結局二度寝や昼寝をしてしまう状況でした。

「早く起きる」ことが上手くいかないので、「早く寝る」ことを意識してみても、寝付きが悪い日が続き、次第に寝る時に過度に緊張するようになり、寝る時間になると動悸がしたり、涙が出てくるようになりました。
睡眠薬やサプリメント等、早く寝るためのものをいくつも試しましたが、根本解決にはなりませんでした。

そして、寝よう寝ようと思うことで焦ってなかなか眠れず、より朝も起きられず、そんな自分がひどく情けなく思えて精神的な負担を感じるという負の連鎖に陥っていました。

そのような状況が続き、本格的に参ってしまいました。

リズム障害との出会い

このままでは復職どころか精神的に壊れると確信しました。
そこで、思いを吐き出すことと情報収集を目的として、X(旧Twitter)にアカウントを作成しました。

以下は、始めたばかりの頃に作成した「闘病垢自己紹介カード」です。

「闘病垢自己紹介カード」

(当初から「おそらく睡眠障害だろう」とは思っていましたが、リズム障害については全く分かっていなかったのでこのように曖昧な表記になっていますね…)

とにかく情報が欲しいのと、同様の方がいたら繋がりたいという気持ちで上記のカードを作成してハッシュタグをつけて発信したり、思い当たるワードで検索をかけたりしました。

その甲斐あって、リズム障害の当事者や睡眠の専門家の方々に辿り着き、自分がおそらくリズム障害であることがわかりました。

ちなみに、私はリズム障害の中でも「睡眠・覚醒相後退障害(DSWPD)」なのですが、この時点ではそれと「非24時間睡眠・覚醒リズム障害(Non-24)」のいずれかかな?と思っていました。
そう思った経緯や、二つの違いについてはこちらの記事をぜひ…

本来の体内リズム(概日リズム)を理解

当事者の方々の情報により、次に自分が行うべきアクションは以下の三つだと判断しました(詳細は別記事にします…)。

  • 睡眠欲求に身を任せて生活してみること

  • その記録をとること

  • リズム障害を診ることができる睡眠外来に行くこと

今まで拘っていた「朝起きて夜寝る」ことを一旦諦めて、自分の睡眠欲求に従った(=寝たいときに寝て起きたいときに起きる)生活をしてみると、驚くほど快適に過ごすことができました。

日によってばらつきはありましたが、大体AM5時頃に就寝し、PM1時頃に起床するようなリズムに落ち着いていきました。

朝方になると自然に眠気がきて、寝ようと思ったタイミングですんなり眠ることができました。
昼過ぎには自然と目が覚めてすぐに起き上がることができ起床直後でも体調は良好でした。
起きている時間はずっと目が冴えていて頭が働いている感覚がありました。

元々夜型の自覚はあったものの、ここまで生活しやすいのかという驚きと、本来自分に合ったリズムはこれなのだという納得感がありました。
そして、世間とはずれがあるものの、体はある意味規則正しいリズムを刻んでいることを身をもって感じました。

この生活をする前が限界寸前だったので、自分へのプレッシャーや失望を感じることが無くなったことが本当に救いでした。
みるみるうちに体調もメンタルも安定して、事情を知る知人からは「人間らしい容姿になった」とまで言われました(元がどないやねん)。

再び睡眠外来へ

二週間ほどそのような生活を続け、毎日睡眠を記録して、その記録を持って睡眠外来に行くことにしました。

前回行ったクリニックのHPを改めて確認したところ、幸い「概日リズム睡眠障害」との記載があったので、同じクリニックを受診することに決めました。
(初診時は「過眠症」しか見ていなくて気付かず…)

前回、検査のキャンセルからのフェードアウトした手前気まずさもありましたが、勇気を振り絞って行きました(大勢の患者を診ているお医者様はそんな事気にされないでしょうが気持ちの問題)。

再診では、前回からの空白の期間のことを極力細かく説明し、睡眠記録を見ていただきました。
もちろん、前回の主訴であった過眠症状は「朝型生活」を諦めてからは無くなっていることもお伝えしました。
その日は口頭で「概日リズム睡眠障害の疑いがある」と伝えられました。

その後通院を再開し、治療(睡眠リズムの前進)をしながら睡眠記録を継続して
二か月目あたりで正式な「睡眠・覚醒相後退障害」との診断が出たと記憶しています(診断書が必要になったタイミングで再度こちらから伺いました)。

つまり、結果的に私は問診+睡眠記録によって「睡眠・覚醒相後退障害」と診断されました。
当初予定していた検査(PSG検査およびMSLT検査)は現時点では行っていません。

長くなりましたが、以上が私の診断までの経緯です。

何はともあれネットは偉大ですね…
いつかこの記事も誰かの参考になるといいなぁという気持ちで書いておりますのでいいねください\(( °ω° ))/

また書きます。

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