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Yuka Kato
2023年7月18日 21:02
2020年3月15日 22:22
何語なのか知らない歌を聞いている真っ白な昼下がり恐らく、悲しい歌だ細かい意味なんてさっぱり分からない分からないのにずっと聞いている雨が降ってきそうださっき君の車が、出ていくのを見たような気がする
2020年1月12日 09:40
毎朝地下鉄駅を出てくるところから、ジェイク・リーの一日は始まる人の群れに続いて地上に上がる入り口を出るとすぐに、四角い澄んだ青空が顔を出す十一月の早朝は肌寒い彼は身をすくめるそして、すでに上げられたジャケットのファスナーを今一度上げるジェイク・リーはまっすぐ早足で歩いていく向かう先は小さなレンガ造りのアパートだその部屋は、小説を書くためだけに借りているまるで彼が救世主か何かのよ
2020年1月3日 21:56
短編小説『南天の枝』をお読みいただいた皆様、ありがとうございます。また、これからお読みになるという方にもお礼を申し上げると同時に、折角ですので同作品が生まれた経緯についてちょっと語ってみようと思います。『南天の枝』は、私自身が撮影した写真に言葉をつけていく、という『Story from a Picture』の第2弾として生まれたものです。この「写真に文章を加える」という試み、なかなか難しいもの
2019年12月9日 20:57
四十年前の昨日、僕は確かにここに立っていた。四十年後の今日、僕はまだこの場所を覚えている。記憶にあるこの場所は四十年前と驚くほど変わっていない ―長く帰らなかった僕を責めるかのように。あの時と比べて驚くほど縮んだようだけれど ―僕の老いた父母がそうであるように。ただ、ここにずっと残ったところで、一体僕に何ができただろう?その先には何があっただろうか?