25年のブランクを経て【8】
先日の日曜日。
孫の世話で大幅に遅れて道場へ到着するも
残り40分ほどしか時間がない。
大急ぎで道着に着替えて
ウォーミングアップをする。
軽く打ち込みをさせてもらい
早速、乱取りに入る事になる。
最初の相手は私と同い年の42歳男性。
柔道を始めて1年程で現在は1級。
初段を取る為、奮闘中とのこと。
上背もあり腕力も強いので
ガンガンに攻めてもらった。
流石に投げられる事もなく
2回ほど一本を取れた。
今回で2回目の町道場。
この日のテーマもディフェンス。
前回は90%だったが
今回は70%受けに徹して
感覚を取り戻すのが狙い。
次の相手は40代後半の男性。
小柄で細身の見るからにスピードタイプ。
その日が初対面だったが
気さくに話して下さる方。
私は右組みだが彼は左組み。
いわゆるケンカ四つだ。
開始直後からガンガン仕掛けてくる。
予想以上に素早く技がキレる上
攻めが途切れない為、
スピードに慣れる前に圧倒され
背負い投げで転がされた。
いやぁ〜強い。
2分程で何とかスピードにも慣れ
攻撃に対処できるようになった。
その後は投げられる事もなく
支釣り込み足とケンケン内股で
投げることが出来た。
時間もなく次が最後の相手。
最近、二段を取ったという30代の男性。
小柄でスピードがあり、パワーもある。
彼も攻めが途切れないタイプ。
私は当初、相手にガンガン攻めてもらい
タイミングを合わせていく。
時間も中盤に差し掛かった頃、彼は
背負い投げ→小内刈り→大内刈り
この連続技を仕掛けて来た。
小内刈りの時に体勢を崩されてしまい
大内刈りを喰らった時
正直『やられた!』と感じた。
しかし、その刹那
身体が勝手に反応し出した。
私は大内刈りを喰らっている最中に
左足を地を這うように滑らせ
右足の甲で相手の内腿を跳ね上げ
身体を左へ回転させながら技を放った。
つまり
『横落とし』と『隅返し』を
ミックスした返し技で
彼から『一本』を決めたのだ。
『横落とし』
https://youtu.be/MnNG67pF_a0
『隅返し』
https://youtu.be/5VhduA5xkbA
20数年ぶりの完璧な『一本』だった。
私は帰りの車中で
先程の技を思い返しながら考えていた。
なぜ 焦る事なく対処できたのか?
なぜ とっさに反応した身体を操れたのか?
そうなのだ。
以前から話している通り
私は弟(バケモノ)と稽古している。
いつもバケモノに
コテンパンにされている中で
弟の指導が骨身に沁み入って
来ているのではないかと。
知らず知らずの内に私の能力が
底上げされているのかもしれない。
こんなに嬉しい事はない。
本当にありがたい。
しかし まだまだ未熟者。
さらなる成長を遂げる為
今後も精進を重ねてゆこう。
関係者の皆様、来週も何とぞ
よろしくお願い致します。