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「怠惰」なんて存在しない は、疲れ切ったワーママが読むべき1冊。
おはようございます!
今日はこちらの「怠惰なんて存在しない(Laziness does not exist)」という本についてです。
アホみたいに本を簡単にまとめると
『「怠惰」なんて存在しない』(デヴォン・プライス著)は、現代社会で広まっている「怠惰は悪い」という価値観に異議を唱え、過剰な生産性を追求することが人々の幸福と健康を損なう原因であることを指摘しています。本書では「怠惰」という概念が誤解されていることを論じ、休息や「ダラダラすること」の重要性を説いています。
わたしなりの解釈は、
『何かをしていないとサボっているという思想は、「サボってはいけない」という倫理規範に基づくものであり、
それは作られたもの。
別にダラダラしたっていいんですよ。むしろダラダラ非生産的行為が健康にはとても大事!』
という本です。
おそらく、ダラダラしたり、何もせず1日を終えると
「あー今日もなにもしなかったわ・・・」
と自責してしまうまじめな人たちが、
いま続々とメンタルや体を壊している中で、
「それって本当に『怠惰』として責められるものなの?」
と問いを投げかけている本です。
著者自身も、論文執筆などに突っ走りすぎて
長い間意味不明な体調不良に悩み、最後は瞑想やらのんびりして回復した!という過程を記しています。
どこかで聞いたことあると思ったら・・・
これは日本の、ワーママですね!!!
良き母と労働者であれ、というプレッシャー。
10年以上ワーママを突っ走ってきて、同じように不眠症になって退職したら、驚くほどに体調が完全に回復した話はこれまでも書いてきましたが、
これまで1秒たりともサボることができなかった、自分のワーママ時代、
体を壊してはじめて「怠惰」の典型のような生活をいまやっとできている身としては、
・日本でワーママが増えたのにヘルパーがいない。すなわち、親が近くにいないと即ブラック産業化。
・SNSのような疲れるものが増えた(人との比較とか、情報過多とか)
・幸せそうに働く女性がいない(ロールモデル不在)
などいろいろな理由で、病んだりキャリアをあきらめる(あきらめざるを得ない)女性が増えている気がします。
私自身、ワーママブラック産業の渦中のときは
・良き母でいなければならない。
・家事もしっかりこなさなければならない。
・身なりもしっかりしていなければならない。
などと「ならないリスト」にがんじがらめて、
少しでもできないことがあると自分を責め、
結果、1秒たりとも休めない生活に突入。
今思えば、不眠症なんかで軽く済んで良かったな!
しかもすぐに回復したし!という感じです。
休むでもサボるでもなく、「必要なダラダラ」という概念。
私の夫はよく家でダラダラしています。
それでもしっかり仕事しているので、なんで?と思っていました。(これ、ワーママあるある)
それを見ると、ずっと動き回っている自分と比較してモヤっとしていましたが、
いま十分に時間があるので、夫と同じように
(いくら「怠惰だな」と叱責の内なる声があっても無視して)ダラダラしています。
それを実際にやってみると、
ダラダラ本を読む、ドラマを観る、散歩する、昼寝する、瞑想する、
といったことで、その後のタスクにより集中できるようになります。
ワーママ時代にあった「頭がずっとぐるぐるしていてヒートアップしている」
というのがなくなりました。
ワーママ時代に必要だったのは、この「休息・ダラダラ」だな!
といまさらながら思っています。
私はたぶん、著者と同じように「がんばるがデフォルト」を怠惰であると叱責することで、ひたすらノンストップに、突っ走っていたのです。
それが人間的ではないと気づいておらずに。
(学校よ、二宮金次郎の時代の勤勉を、まったく違う現代に押し付けてくれるな!)
自分の退職後の考え方の変化。
仕事を辞めてから
・私、仕事もせずだらだらしていいのか
・生産性ゼロな一日でいいのか
などと本の通り「怠惰な自分」に悩むときもありましたが、今となっては
ぜんぜんいいでしょ!何でだめなの?
と思えるようになりました。
怠惰だと自分を責めている時点でなにかが病んでます。
独身なら帰宅して成城石井で買った夕飯をチンしてレモンサワー片手にドラマでも見られるところ、
ワーママにはそんな贅沢はなく、タスクリストをこなして気づいたら23時。
今なら思う、
自分の休みたい!という気持ちには100%共感すべし。
私は、退職前は完全なる「伸びきったゴム」状態で、
毎朝「休みたい・・・でもだめだ」と思いながら目覚めていました。
こうなる前に、1日でも1週間でも1か月でも、
「怠惰」と言う概念を記憶から消し去り、ダラダラすべきだったと思います。
世の中には毎日遊んで暮らしている人も、けっこうな数いると知って、余計サラリーマンは積極的にダラダラすべきだと思っています。
この本は、誰にでもあてはまるわけではない。
この本は、日本でいうと、ワーママなどまじめにタスクリストに追われてしまう人向け。
そして、そもそもダラダラできる人には「?」の本です。
かつ頑張ってそこそこの社会的地位にいる人が「ま、休んだら?」と言っているようにも聞こえて鼻につくかもしれません。
そもそもですが、アメリカも日本も、メンタル壊さないと休ませてもらえないシステムが異常。
週3働いて正社員という世界もあっていいんじゃないか?
合わない仕事はさっさとクビにするシステムのほうが、労働マーケットに流動性が供給されるんじゃないか?
そもそも学生時代の勉強はコツコツがそこそこ大事だけど、労働も本当に同じなのか?
ヘルパーをいいかげん日本にも入れてくれないのか?
などなどいろいろなことを考えつつ、
とにかく、すごく疲れているワーママに一度読んでほしい。
と思いました。
年末年始でぜひ読んで、怠惰ではないダラダラをぜひ、実践してみてください!
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