インターの教育で「これはすごい!」と思ったこととは・・・。
おはようございます!
今日は、子どもが通っているインターナショナルスクールでの
先生との会話で、気づいたことです。
セルフコントロールが最優先。
中学生、小学生の子どもが通うインターでは、
小学校、日本の学校で詰め込まれるような
「知識」を入れる的な教育は一切ナシ。
(高い学費を払って)それでいいのだろうか?と
最初はしばらく悩みましたが、
では何をしているのかというと、
セルフコントロール
つまり、
自分が何を感じて考えているかを客観視し、どうマネジメントするか。
を、学んでいるのです。
どういうことかというと、子どもが感情的に怒ったとき、
日本であれば
・とりあえず我慢
・家庭でなんとかしろ
だと思うのですが、
インターでは、
「自分が今どう思っているのか?」
「どの怒りを鎮めるストラテジー(※具体的に習う)を使えばいいのか?」
「その結果、どうなったのか?次同じことがあったらどう対応するのか?」
を先生やカウンセラー(必ず学年に数人いる)と、
具体例(例えば子ども同士のけんか)ベースで、学期中何度も子供が会話します。
そこで、怒りっぽかった生徒が
「自分はこの方法で友達とうまく遊べた」
「自分はこれだけ成長した」
と、学期末にセルフエバリュエート(自己評価)し、
また今後の課題、具体的アクションについて考えていきます。
これは、方針としては海外のインターでも、だいたい同じでした。
セルフコントロール=人格形成。
何なら、小学生の間やっていることは、
友達と遊ぶことと、セルフマネジメントの勉強。
ずっと、これだけ。
実際に小学生の子どもは、1年でか大幅な感情の起伏が少なくなりました。
電子デバイスの使い過ぎなど、家庭でも対応が必要なら、先生と親で「IPadは30分までといったルールを決めてはどうか」などと面談で話します。
学業のレベルは、中学から高校と急激に上がっていくので、
イメージとしては、
人間としての基礎をつくるのが小学生、
そのあとにリサーチなどをベースにした中学生がきて、
知識の詰め込みやテストが高校生の最後に来る、という感じです。
やっている内容は、、、公立校に通わせている日本人の親なら、腰ぬかすレベルかもしれません。
(大学受験のSAT(センター試験)の比重を考えれば、「最後に詰め込む」のは効率的な気がします)
学業として行っているのは「読み書き」のみ。
かといって、学業で何もしていないわけではなく、
・自由に書くこと
と、
・毎日本を読むこと
は推奨されます。
これも、基礎力を鍛えるということでしょう。
(日本人の親は個別塾や公文など必ず補助的にやらせています)
私がインターに入れて良かった!と思うのは
この、セルフコントロールを含めて学ぶ、小学生のときの「人間としての土台を築く教育」です。
日本の学校だと、
部活や課外活動、家庭や何か頑張っている習い事などを通じて、自助努力で行っているのに対し、
インターではこれが正式なカリキュラム。
日本では、完全に「教育」として、日本の教育から抜け落ちている部分。
稲盛和夫も言っているように、何か「正しいこと」があるような道徳の教育を行うことが、
戦後の日本人は特に恐れているのだと思います。
私は子どもながらに、当時、日本の義務教育を受けながら、
「人生にはもっと大事なことあるだろう!」と思っていたので、
この教育を受けさせるだけでもインターで良かった。
と思いました。
なぜならば、インターの上級生を見ていると、ほぼグレている子はおらず、
子供・女性にやさしく、人間味のある人間に育っているからです。
完成形として、挫折することもありますが、
何歳であっても、自分と対話し、環境が問題ならばそれを人の助けを借りることでうまく乗り越えている力をつけている、というイメージです。
日本の教育でも必要なことなのでは?
日本の学校では「道徳」の時間はありますが、「人格形成やコミュニケーション」の時間は明確にありません。
自分の感情についてや、セルフ・コントロールについて先生が付き合ってくれたり、教えてくれるわけでもありません。
とにかく、知識を入れることが第一。
カウンセラーといった生徒をサポートする存在も、保健室の先生か1人いるかどうか、くらいでしょうか。
結果だけ見てみると、
学ぶ順番、間違っているのかもなあ。
と思います。
それでも、とりあえずは右向けと言われれば右を向けるし、
個々人レベルでは「我慢できる」ので社会としてはなんとかなっているのでしょう。
確かに、知識を入れるのは効率的かもしれませんが、
「急がば回れ」的な人格形成を優先しているインターの教育、
私は日本の教育も、ここから学ぶことが多いと思っています。
特に、就職後に何をしたらよいか分からない、
幸せとは何かを考えてしまう日本人、病んだりしてしまう人が多いのは、
この教育の結果では?と思います。
一方、インターは、親が大変。
とはいえ、楽器や第三か国語など、日本の学校以上に様々なことを学ぶので、親の負担は大変大きい。先生との面接も学期に3回くらいはあり、それなりの負担です。
PTAも活発なので、いつもなにかしら学校に携わっていないといけないのです。特に小学生はボランティアが多くて、仕事との両立がたいへん。
PTA以外、ほぼ放置でOKの日本の公立学校とはちょっと異なります。
そして、特に小学生のうち目に見えて学力のようなわかりやすい指標がないため、
「本当にこの教育でいいのだろうか?」と悩んでしまうことも。
とりあえず、人生に必要なものをこれまでの親の経験から逆算すると、
・良好な人間関係
・好きなこと
・収入源
だと思っているので、英語を学んでおけば食いっぱぐれないうえに、日本ではなくても働けるという意味では、
「良好な人間関係」と、「自分が好きなことを分かっていること」
この2つが達成できればOK、と思うようにしています。
幸い、子どもたちはどちらもうまくやっているようなので、
学校を信頼していこうと思っています。
今のところインターの最大の良さとして考えているのは
子どもの感情を自分でどうコントロールするかを先生と一緒に考えることで、
セルフコントロールという人格形成のうえで大事なことを
とてつもない時間をかけて学んでいること。
ということに気づいた話でした。
結果がどうだったかが分かるのは、まだまだ先の話ですが、インターについてはまた書きたいと思います。