「自律性」と「自明性」の強化とバランス
長年、臨床心理士をやられていて、農学、禅にも精通する先生とお話をした際にとても興味深い話を聞きました。
人間は進化の過程で心が生まれ、その後、主観的に物事を創意工夫・試行錯誤する「自律性」が確立・発達していき、さらに客観的に物事を見て学ぶ「自明性」が確立・発達していったそうです。
「自律性」とは・・・
物事を進めるにあたり自ら考えて計画を立て、目標・目的達成のために創意工夫・試行錯誤しながら行動すること。
例えば、仕事で1日を効率的・効果的に過ごすため、前日にTODOリストを作ってスケジュールを立てる。土日に旅行に行くため天気を見て服装や持ち物を揃えたり用意したりなどです。
「自明性」とは・・・
物事を見たままに客観的に理解して、そちらを模倣し、自らの行動や考えに取り入れることで、改良・改善をしていくこと。
例えば、先輩社員の仕事の進め方を見て良い点を模倣し効率化をはかる。流行りの飲食店やサウナに試しに行ってストレス発散をはかるなどです。
20代の若者が働く上、また、メンタルヘルスを健康に保つと考えた際にも、「自律性」と「自明性」いずれの強化も重要ですが、そのバランスも気をつけないといけないそうです。
「自律性」が強すぎると客観的な視点や考えが失われて、人の意見を聞かない、間違った行動を是正できない。
「自明性」が強すぎると自らの意思を持って行動・発言できない、周囲を気にしすぎて自信を持って何事もできない。
いま自分は「自律性」「自明性」どちらの強化が必要か、また、バランスがどうなっているのかを把握し、適切に対処していくと良い方向に進んでいくそうなので是非や考えてみてください。
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