マガジンのカバー画像

シェイクスピア作品感想リスト

29
シェイクスピア作品の感想をまとめました。気になる作品があれば、ぜひご覧ください。
運営しているクリエイター

2023年5月の記事一覧

『あらし』(テンペスト)ウィリアム・シェイクスピア 感想

『あらし』(テンペスト)ウィリアム・シェイクスピア 感想

こんにちは。RIYOです。
今回はこちらの作品です。

野心溢れる実弟アントーニオーとナポリ王アロンゾーの陰謀により国外へ娘と共に追放された元大公プロスペローは、漂い流れ着いた孤島にて恨み辛みを抱きながら、それでも大切な我が子を生かそうと懸命に育てました。追放の際に忠実で親切な臣下ゴンザーローから手渡された僅かな生活必需品と大切な魔法の研究書を手に、十二年間も生きながらえます。その間、島に住んでい

もっとみる
『冬物語』ウィリアム・シェイクスピア 感想

『冬物語』ウィリアム・シェイクスピア 感想

こんにちは。RIYOです。
今回はこちらの作品です。

本作『冬物語』は、シェイクスピアが後期に生み出した「ロマンス劇」四作のうちの一つです。絶え間ない悲劇の三つの幕と、それらを修復する喜劇の二幕で構成されています。メタシアター的に綴られる舞台には、展開される愛憎だけではなく、「観客の信じる力」などを求める挑戦的な試みも含まれており、観劇後(読後)の感動をより強めています。題名に「物語」と付けられ

もっとみる
『十二夜』ウィリアム・シェイクスピア 感想

『十二夜』ウィリアム・シェイクスピア 感想

こんにちは。RIYOです。
今回はこちらの作品です。

『十二夜』(Twelfth Night, or What You Will 十二夜、もしくはお望みのもの)は1600-1601年ごろに執筆されたと見られており、『ハムレット』の前、つまり「悲劇時代」の直前であり、「喜劇時代」の締め括りの作品となっています。また、『空騒ぎ』『お気に召すまま』と並んで三大喜劇と言われることもあります。

題名に付

もっとみる
『空騒ぎ』ウィリアム・シェイクスピア 感想

『空騒ぎ』ウィリアム・シェイクスピア 感想

こんにちは。RIYOです。
今回の作品はこちらです。

貴族レオナートーは美しき娘ヒーローと、才気煥発な姪ベアトリス、そしてその父であり自身の兄であるアントーニオーと、メッシーナに在る城に住んでいました。彼の親友ドン・ペドローが、二人の若き貴族クローディオーとベネディックを引き連れて戦争より帰ってくるため、迎えの準備をします。その一行にはドン・ペドローの腹違いの弟ドン・ジョンもいました。ベアトリス

もっとみる