はじめての短歌
毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである
枡野 浩一
はじめて短歌集を買ったのはこの本であった。
なぜ買ったのかは正確には言い表すことは出来ない。
滅多に来ることのない新宿の紀伊國屋書店にいてテンションが上がっていたのかもしれない、
youtubeのほんタメというチャンネルのメインMCの齋藤あかりさんの話を聞いたからかもしれない、
単純に運命的な何かで僕がそのときその瞬間にその本を買うことは運命づけらていたのかもしれない、
短歌というものが僕の読むものとしてのジャンルとして入ってきたなかで、この作品の他にも短歌集などというものを立ち読みするのだけれど、どうにもこうにもピンと来ないことが多かった。
だからこの作品以外に短歌の作品は買っていないのだけれどこうなるとこの作者のことを何も語らずにいるのは失礼という気がしてこんなふうに文章を書いているのかもしれない。
複雑な気持ちだなんてシンプルで陳腐でいいね気持ちがいいね
この本を買うきっかけになった一首がこれである。
単純に頭の中で音を鳴らしたときの響きが気に入ったし、何かに噛みついてる印象を受けた。
噛みつくという酷く攻撃的な行いながらそれをしながら自らも悲しんでいくような感覚を覚えてこの人の作品が好きだと思えるようになった。
表現の中でエンターテイメントに振っている話は当たり前に面白いのだけれど本によくある伝わるか伝わらないかの間の表現をしてるときが自分がとても好きである種の伝わらないという諦めがありながら伝わってほしいという欲求がその表現には感じられる。
短歌という五七五七七という短い中で伝えられることは多分伝えたいという気持ちとは比較にならないほど短くて何も伝わらないと言えるほど短くないそんな表現の中での試みがすごく心に何かが残りやすいものだと思った。
何が残ったのかは表現しきれない微妙で微細なものなのだけれど
最後に一首、
割と迷うな31字どこにあるのか彼の回答用紙
ここまで読んで頂きありがとうございます。