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『海のはじまり』3話感想~そこにいてね

つらい。つらすぎる。なんだこの展開。
『海のはじまり』3話が放送されましたが、
みなさんお元気ですか。
私はまあまあ参ってます。

分かってるんです、生方先生の脚本は伏線回収がロングスパンだし、引っ張って引っ張って、突然全部をひっくり返されるんだってことも分かってる。
そうなった時にそれまで見ていた世界が違う意味を持つその手腕に何度も目を開かされる気持ちになったし、その緻密な構成に唸ってきた。
なので3話の今時点で何かを語ることは危険だし、気持ちを断定するのも無意味だって知ってる。

しかしこれは映画ではなく連続ドラマなので、1週間気持ちを抱える時間があって、とても一人では抱えきれないのでここに書く事を赦されたい。

毎回書いていますが、これは考察でも正しい感想でもありません。
それに今時点では全肯定!生方先生天才!さすが風間組!村瀬Pに大感謝!世界は素晴らしい!って感想でもありません。
(役者さんは全員素晴らしい!って思ってる)
そういう方が読んだら『え、喧嘩売ってんの?この人目黒担のくせにドラマアンチなわけ?』って思われると思う……。ほんとごめんなさい。

でも、なんか、なんか分からんけどモヤモヤする!なにこの感情!目黒くん応援したいのに!気持ちがついていかない!ってなってしまった人がいたら、私はそんな人たちを置いてきぼりにせずに掬い上げたいし、いろいろ思うけど私ができるだけ代弁するし、がんばって一緒に観よ見届けよって思う。
(ドラマがんばって観るってなんやねんとは思うけども笑)
世の中にはこんな感想があってもいいんや、って思ってもらいたいし、あっていいと思う。それくらい許される世の中であってほしい。

3話まで見て、私は自分が重大なミスを犯していたことに気付いたのでした。
それは事前告知のインタビューや番組説明や、生方先生の事前インタビューを読んで、中絶した人や志半ばで死んじゃった人たち、子供ができなかった人、家族を作らない選択をした人、とにかくいわゆる順風満帆じゃない人の味方をしてくれるんや、って勝手に思ってた。甘かった。
“人間を丁寧に描く”ことは、愛もエゴも嫉妬も怖いも恐ろしいも人間の感情を詳らかに白日の下に晒すってことで、“あらゆる人に優しい”ことではなかった……。
そう、これは腐っても鯛、泣く子も黙る天下の月9なのです。
マジョリティが強いに決まっていた。強者目線の物語なのです。エンタメなのです。
そりゃそうだ、目黒蓮主演だもの。大多数が共感するドラマに決まってる。
目黒さんもこう言ってるし。

お子さんがいらっしゃる方や、子どもを育て上げたお父さんお母さん、これからそういう事を考えている人たちと、いろんな方がいると思うんですけど、”この人の気持ち、わかるな“と誰かしらに共感できる作品だと思います。

TVガイドより

大多数であろうこのどれもに当てはまらない私はNot for meなのではなく、そもそもあちらの対象外なんだなって重々承知してます。
なので、この感想ははみ出してるよなあ、と思う。
でも親にも友達にも打ち明けられなくて(人によってはパートナーにも)そっと心の奥底に閉まってあった箱のフタを強い人たちに開けられて動揺してる私みたいな人がいたら。と思うと公に書かずにいられない。
私の認知ってやっぱり歪んでるのかなって思うけど、歪んでるなりにドラマ楽しんでもいいよねって事で前置きはこのくらいにして。

※本文中の鍵括弧内は全て『海のはじまり』ドラマ中からの引用です※

今回も水季と海ちゃんのあたたかく慎ましやかな生活の回想から始まります。
カーテンから入るのさすが風間監督。
海ちゃんを立たせて身長に線を引く水季。
「ママ越すのはいつかな」
この時水季は自分の将来をどう思っていたんだろう。
病気が分かっていたのか、まだ知らないのか……。
「夏くん背高いし」
はあ、もう普通に夏くんってそこにいる人みたいに会話にでてくる。苦しい。
「夏くん、越せる?」
「それは無理だろうね笑」
ここ、水季ちゃんと初めて意見が合った!嬉しい笑!
うん、それは無理だろうね!!!!笑。

遅番の時海ちゃん一人でお留守番してたのかあ。うう。
「いなくならないよ、いなくならない」
もしこの時、水季が自分の将来はまだまだ続くと思っていたなら。
こんな切ない約束ない。
水季の背中をぎゅっと掴む海ちゃんの小さな手がつらい。

現在のターンに戻って。
水季の実家で居心地悪そう……というか、自分の立ち位置がまだしっくりきてなさそうな夏くん。
海ちゃんの弾丸トーク笑を不思議そうに聞く夏くん。
いやこれちゃんとじっくり聞いてあげてるってことかな笑。
じいじ穏やか~にそこにいてくれるけど、あのエキセントリックな水季ちゃんこの人の娘なのなんか分かる。


寝ちゃった海ちゃんを見てじいじが
「やけに元気だもんね」
って、うんうん、そうだよね。1話から思ってたそれ!
じいじとばあば、そこちゃんと汲んでくれてて良かった。

借りてきた猫……のわりに、スッと初めての家の(しかもいかにも実家の台所っぽい)台所に立って立ち働ける夏くん。意外と適応能力高い。

場面変わって職場の人となんか渋いお店で飲んでる弥生さん。
「早くに2人出産してこのキャリアってすごいです」
弥生さん単なるお世辞なのか、キャリア志向なんか……?
「それでもいろいろ諦めたけど」
ひいい嫌な言い方するなこの先輩……。
「産んでなきゃなあって思う時ある」
ひいい褒められてそれ言うのすげえ。職場の女先輩怖い笑。
真っすぐな眼差しで「後悔してるってことですか?」って刺しに行く弥生さん。ひい。
「後悔とは違う、だって自分の子供って超かわいいからねえ!」
ひいいいいいもうやだー笑!
「産んでごらん?早く結婚しなよー」
え、これアウトでは?????なんとかハラスメントでは?????
と思ってたらちゃんと後輩ちゃんが「セクハラです!モラハラです!」って言ってた良かった。
とはいえ、いくらなんでもこんなデリカシーのない会話する!?
バリキャリでもなんでもない私、震えあがっちゃう。ひいいいい。

でもこういう、相手のプライベートを知らないがゆえに何気なくした会話が相手の心刺してるってこと、あるんだろうなあ。
このあとに知ってるゆえに刺す会話でてくるけどさ。
しかしここまで開始4分です。
みんな、心を強く持とうね!笑。


(海ちゃんが自分に懐いてることに)なんでかほんとに分かんなくて、なにもしてあげてないしって言う夏くんに、家族が仲いいことに理由はないのよって説明する朱音さん……。
血のつながりでしたか!そうですか!!

ママから夏くんの話を聞いていたとはいえ、そ、そんなに夏くんが好きになったの?ママがいなくなった寂しさを夏くんで埋めてるのかな、問題のすり替えが起こってないといいけどって思うけど……どうなんでしょうか。
なんかちょっと、都合良く鎹にさせすぎかなって思うけど、でもそれが血の繋がりです!って言われたらなんも言えない。

はい、血の繋がりでしたよ!なんも言えませんね!
血が繋がってることも大切って事だけど、ここでもなんか。ウッと来る人は来てしまう気がするけど。
せっかく血が繋がってなくても……ってテーマなのに、血の繋がりです!なんも言えない!ってさせるのずるくない?って若干思うけど、まだ我慢我慢。


ここでさらっとわりに重要な、私たちが1話からずっと引きずってた事が朱音さんから明かされます。
これが、水季の実家の台所で、お互い用事をしながらなんとなく手を止めて話す……っていうのがやっぱりうまいなーと思う。
ここでも視覚情報からジワジワ納得させられてしまう。

「不妊治療してやっとできた子なの」
「なのに水季は真逆の状況になって」
「妊娠した、おろす、やっぱり産む、一人で育てる、なんの相談もしてくれなかった」
「そこ開けて」
(キャーーーーー目黒くん背高い!!!やだかっこいい好き!!!便利!!!しっとりしたシーンでも抑えきれないオタク心)

「どうして産むことにしたんですか」←夏くん!よく聞いた!!!私、スタンディングオベーション!
「さあ、やっぱり産むからってそれだけ」
「父親に知らせないのは選べないからって」
「その人私が産むって決めたらじゃあ父親になるって絶対に言うから」
「他の選択肢を奪いたくないって」
待て待て待て待て待て!!!!!!!!
水季ちゃん、それは、夏くんから父親になる選択肢を奪っているんだよ!?
夏くんに『一緒に育てることだって』って言われたから怯んじゃったって事かな……。
でもそれは夏くんを尊重したんじゃなくて、夏くんのパパになるチャンスを奪った事だし、『自分が殺した』って罪悪感を抱えて生きて行かせることになるんだよ。
やっぱりこの、夏くんが好きって気持ちと、夏くんを信頼する気持ちが乖離してるのが気になる。

よく好きなる人と結婚する人は別とか言われるけど、そういう次元の話じゃもはやないのにそこの話してる幼い感じがしてしまう。
水季ちゃんのことはほんとにまだよく分からないので、分からないなりにこの選択を尊重したとして。
自分が死ぬかもって分かってから夏くんに連絡しなかったわけは……?
(きっと分かってた展開だよね?夏くんの家教えてたもんね)
自分がいなくなった後、海ちゃんの事どうしようと思ってたの……。

海に選ばせてあげて、正解を教えるより自分の意志で選ぶことを大事にさせてあげて、手を引っ張ったり横に貼りついたりしないで、後ろから見守ってあげてほしいって、『好きなところ行きな』って育てたかったんだとしても、いくらなんでも無責任すぎない!?
だってもう後ろから見守れないじゃん……。
そんでさ、その育て方は素晴らしいかもしれないけどさ、やっぱり夏くんにも育る権利というか、水季ちゃんと一緒にその考えはいいね!とか、もっとこうしてあげようっていう権利はあったんじゃないって思っちゃうのは私の価値観が古いんでしょうか。

「だから頼りなかったとか他に誰かいたとか、そういうんではないんですよ」
弥生さん、夏くんと接してるうちに心開いてくれてる……。

ああ、海ちゃんのプレゼントを選ぶのにファミリアのサイトを見てる弥生さんよ涙。
なんかもう制作陣の弥生さんの解像度高すぎて、有村さんがハマり役というか役作りが上手すぎてちょっと嫌悪感すらある笑。
朱音さんは『うわ~さすが大竹しのぶ……(感嘆のあまり敬称略)』ってなるんだけど、弥生さんは『うわ~弥生さん……』ってなっちゃう感じ、分かる!?
ファミリアって、もうこの絶妙なチョイス唸っちゃう!笑

「何が好きか分かんないんだよねー、聞いてもらうかなあ、お父さんに」
ええもうやだやだ。弥生さんその笑顔はどういう。
お父さんになった夏くんが誇らしい?というか、憧れのお父さん(しかも娘はかわいい)になった彼氏、そのお母さんになれる私、的な感じになっちゃってる?
やだやだやだやだ、危険フラグすぎる。


1話の夏くんの、
「うちの家ああだから親に心配かけるのが一番イヤで名前ある会社なら安心するから、面倒くさいことイヤなだけ、波風立てずに生活できたらそれでいいから」
ってセリフ、これ以上もめ事増やしたくないって事かと思ってたけど、仲良すぎるというか今調和取れてるからそこを自分が崩したくないって事やったんかな?
それは仲いいとは言わないって思うけど、そう思うと夏くんの言動とか行動に合点がいくかもしれない……。
事なかれ主義とはちょっと違うのかもしれないけど、みんな(相手)がそれはいいならそれでいいっていうか。
でも最終的な自分の芯は曲げない頑固なところがお兄ちゃん気質でもあり。
この人も一筋縄ではいかなそう。


また大和くん夏くんの家来てる!なにかわいい。たまり場やん。
「あの、お母さんってさ……」
弥生さんすれ違いざまにほんとは大和くんに何聞きたかったの?

夏くんの部屋で並んで洗い物してる弥生さんと夏くん。
夏くんの家族のこと聞いてくる弥生さんに
「電話の母親に、って、あれ」
って努めて明るく切り出す夏くん。
きっと自分の家族が血が繋がってなくて……っていう話題を踏まえて今だと思ったんだと思うとほんと愛しいな夏くん。
(てか今の今まで話してなかったんかーい)
そして。ここの弥生さんの「うーん(笑顔)」有村さんめっちゃくちゃ上手じゃないですか!?
はぐらかすっていうか、分かってるけどちゃんと話す気ないですよって返事!
何か言われそうだからけん制してる感じ!
ここシナリオブック絶対読みたい。どこまで台本に書いてあるんだろ。
もうこの人たちの演技合戦すごい。武士の斬りあいじゃん。
だから弥生さんも電話の時からずっと、自分の言ってる事がまっすぐ正しいとは思ってないんよなあ。
夏くんに受け入れらてるとも思えてないし。
「素敵な家族だなってほんとに思うんだ月岡くんち」
「だから産んだとか関係なく私にもっていうのはおこがましいけどさ」
(ああもう“おこがましい”ってワードチョイス絶妙すぎてのたうち回っちゃう)
ほらーーー!夏くん、いやいや……って首振って黙っちゃったじゃない!
ここでちゃんと話してれば……ううう。
だから話さない夏くんもどうかと思うけど、弥生さんも話させてないんだな。はあ、つらい。
もう遠慮のない関西人なので腹割って話そうぜ!ってなっちゃう(無神経)


海ちゃんの誕生日に海ちゃんのところに来る夏くんと弥生さん。
「おばあちゃーーーん!」
「来た?」
この会話だけで海ちゃんがどれだけ楽しみにしてたか分かる。地味に好きなシーン。
プレゼントばりばり開ける海ちゃんに
「水季そっくり」
って喜ぶじいじ。じいじずっと穏やかにそこにいてくれるけど、やっぱり娘を亡くしたこと堪えてるよな。

母子手帳(……母子手帳?)と保険証、電話番号って渡す時に朱音さんなんで夏くんだけちょっとってしたんだろう。
この時点で朱音さんはそう判断したって事かあ。
練習してください、って、夏くんにだけ言うってそういう事よなあ。

バスの中では弥生さんに何か思うところありそうな夏くんだったけど、
バス降りて
「3人のこの感じ写真撮ってもらいたい、絶対憧れのやつになってる」
(いやーーーもうこの発言も危険フラグすぎてやだやだ)
って言われて微笑んじゃう夏くん。
ええええ弥生さんにも海ちゃんにもそれは残酷だと思うよお。

朱音「ちょっと意外だった、案外すんなり受け入れるっていうか、不思議な人ね、あの水季の相手だからつかみどころはないだろうって思ってたけど」
朱音さんめちゃくちゃ夏くんに心開いてる……!
じいじ「それにほら、ああいう子もいるとさ、海にも彼にも安心材料になるし」
うわああこれ、すっごいこの世代の男の人が言いそう!
なんで生方先生は70代男性の気持ちも手に取るように分かるんですか。
ちゃんと名乗ったのに百瀬さん、でもなく、彼女さん、とかでもなく「ああいう子」……。

それに対して朱音さん。
「あの子、お母さんやれますって顔してた」
「30年くらい前ね、ベビーカー見るとイライラしてたの」
「欲しくてたまらなかった分、他人のそれにイライラしてなんで私じゃないのって」
「またどっか行っちゃったけどね」
はあ、ここの朱音さんの告白めちゃくちゃしんどいんですけど。
これわざわざ言語化してセリフにして視聴者に浴びせる必要ある?って初見の時はだいぶ動揺したけど。
でもこれを朱音さんが思い出したのが弥生さんに会ったからで、ああ女同士って。同じ匂いかいだのかな。
でもそこに「良かったじゃないか、その結果水季が来てくれたんだから」ってまともに取り合わないじいじが、熟年夫婦って感じで良かった。
おじいちゃんも悲しいだろうなって思うといたたまれない。
早くに娘を亡くしたじいじとばあば、どうか幸あれと願わずにいられなくなる。


図書館でママと見間違う海ちゃん。ううう。
津野くんと夏くんの会話ヒリヒリしたよねー!
こういうのドラマの楽しみっていうか、池松壮亮×目黒蓮、素晴らしい。もっとやりあってほしい。
そっか、夏くんはそういう事は何も決まってないって認識なのねオッケー。
(弥生さんの考え受け入れてもないって事ね、オッケー)
津野くんが「そっちは南雲さん呼びなんだ、ややこしい」って言ったの良かった。
津野くん、預かったりしてただけって預かってたって相当……。
そして母子手帳に書いてあることも知ってる(ここで活きてくる朱音さんに持たされた母子手帳)のも相当……。
初回で津野くんの電話に出なかった朱音さんちょっと気になってるんだよなあ。

夏くん、海ちゃんに
会った時に
「元気だね」
バスで
「その図書館の近くに住んでたの?」
「水季と二人で?」
図書館で
「いつもここで待ってたの?」
「だから今日来たかったの?」
「だいじょうぶ?」
やだもう私だったら(私だったら?)ここで泣いちゃう。
でも我慢する海ちゃん。


くっついて母子手帳読んでる夏くんと海ちゃんを見てる弥生さんに
「疎外感すごいですよねー」
「自分は外野なんだって自覚しますよねー」
って津野くんおもしろいんですけど笑。
仲間意識?で声かけたのかなって思ったけど、やっぱ弥生さんてそう見えてるんよなあ。
「外野ですね」って笑う弥生さん。
ああもう笑わないで!!!
そしてその手に『親になったら知っておきたい子育て六法』と『お母さんのための子育て教科書』……ああもうこのファミリアの時と同じ!!!
そうなんだけどそうじゃない感!
叔母さんくらいだったら、この距離感というかズレ感でいいんだけどなあ。
でもどうしていいか分かんないよね。


家に帰ってきて。
朱音「大丈夫でした?」
弥生「はい、楽しかったです」
あああああああやめてやめて、弥生さんんんん!
あなたの感想を聞いてるんじゃないのよ。
ほらー朱音さん言わなくていいことっていうか、言うつもりじゃなかったこと言っちゃいたくなったじゃないの。
「子供産んだことないでしょ」
ひいいいいいいい。
そうだよね、ここで助け舟を出せる夏くんではない……。
「大変なの、産むのも育てるのも。大変だろうなって覚悟して挑むんだけどその何倍も」
「はい、尊敬します」
「別に尊敬しろなんて思ってないし産みたくて産んだんだし当然のことなんだけど、水季もそう、産みたくて産んだし、もっと育てたかったの、悔しいの水季がいたはずなのに、血の繋がりが絶対なんて思わないけどでもこっちは繋がろうと必死になってやっと繋がれたの、だから悔しい」
「でも、ほんとに楽しかったです、ありがとうございました、私まで一緒に」
「いえ、こちらこそ」

はあああああ、大竹しのぶ(感嘆のあまり敬称略)すげええええ。
ここ、字面がすごくショッキングだからインパクトあるし、女同士なら余計に絶対に何があっても言っちゃいけないタブーだと思うから、
ここまでしてこのドラマが言いたい事ってなんだろって思っちゃう……。

弥生さんに感情移入はしてないんだけど、いくら弥生さんが無神経というかズレてるからってここまで言われていいとは思わないからつらい……。
津野くんに外野って言われてすぐだし。
ついてきた弥生さんが悪いって意見も見たけど、でも許したのは夏くんだからなあ。

ここで違和感を感じて“私まで一緒に“って言える弥生さんすごすぎる。

帰り道、「楽しかったね」って夏くん…………!!!!!!!!
不思議そうに見上げる弥生さん。
「楽しかったね」ってもう一度自分にも言い聞かせるように言う夏くん。
うん、って返す弥生さん。
ここでなんであんなこと言われなくちゃいけないのって泣くような弥生さんだったら良かったのにね。
夏くんは海ちゃんとの思い出を悲しいものにしたくなかったのかな。
でもさー、とは思うけども!笑!

なんていうか、この経験を二人の糧にしてほしい。
もしかしたら夏くん、さっき津野くんに言われた「無責任って言われません?」思い出したのかな。
無責任って言われるってこういう事かって思って、自分の気持ちも強く持とうと思った『楽しかったね』だったのかもな。
いやそれにしても、もうちょっと弥生さんフォローしてあげてー!とは思うけど。

お昼寝から目覚めた海ちゃん。今日はもう夏くんいなくて。
「海ちゃん置いて帰っちゃったの」
朱音さーーーーん!言い方ー!笑。
なんかもう、この“どの立場で見るかで印象が変わる”ドラマって、あっちを想うとこっちがつらくなり、こっちを想うとあっちがつらくなり、八方ふさがりでーーーす!ギブアップでーす!ってなるんだけど!笑。
せめて誰か極悪人であってくれ……。
誰も恨めなくて、みんな正しくてつらい。


夏くんの職場の先輩との会話!
ずっと腹の探り合いでヒリヒリしてたからやっと本音しゃべってくれる人でてきて嬉しい!!!
もう夏くんとランチ行ってきてください先輩!
「じゃあなんで立ちあったんですか」
って聞く夏くんもおもろいけど、
「無責任って思われたくないからかな」
って返す先輩好き!笑


夏くんのおうちに朱音さんと遊びに来る海ちゃん。
「弥生ちゃーーーん!」
って、おおお、海ちゃん弥生さんに懐いてる!良かった涙。
(いやでもこの後よくないのよな)
笑顔で朱音さんに会釈する弥生さん。
ああもう。笑わないでいいのに。

この前のあれ気にしないでってちゃんと言える朱音さん素敵。弥生さんにじゃなく夏くんにだけど。

「海ちゃん泣いたりとか、ご飯食べないとか」
これお母さん死んじゃった時の話をしてくれた大和くんのこと思い出してるのかなあ。
ここでも弥生さんと経験値がね……。

ここ、夏くんが海ちゃんを泣かせてあげるシーン。
弥生さんと対比されると思ってなくてびっくりした。
夏くんの言葉に悲しいがどんどんあふれてきて涙があふれちゃう海ちゃん。
(星奈ちゃん素晴らしいお芝居です!)
横から弥生さんヤイヤイ言う展開にするんだ……そんで差し出したハンカチ無視して夏くんに抱きつくんだ……。
まじで容赦ない。

海ちゃんは泣けて良かったし、夏くんは抱きしめてあげられて良かった。
夏くん夏くん!って執着してたようだった海ちゃんが、ほんとに夏くんのこと好きになれて良かった。

そんで疎外感な弥生さん。あああああああ。つらい。
それはそうなんだけど、これでもかと“産んだことないでしょ”を突き付けられるの、つらい。
最初は月岡くん子供の相手苦手でしょ、なんて言ってたのに、つらい。

でもそんな弥生さん、迎えに来た朱音さんにお土産もらって「一緒にコーヒーでも」って言えるのすごすぎる。なんなの鉄人なの……。
二人の時間奪っちゃってるでしょ、二人で食べて、って朱音さん優しい。
弥生さんがお母さんになるっていうのは生理的にいやだけど、夏くんと弥生さんが付き合ってることにまで感情を動かさない朱音さん好き。
しかし夏くん、こっちの女の子の心のフタも開けてあげないと、どんどんギューギュ閉まっていくよ……。

「今あっちの二人が楽しそうで(にっこり)」
って朱音さんに言える弥生さんすげえな。

朱音さんが聞いてるって分かったうえで、自分の家族が血が繋がってない話をする夏くん。
きっとあの台所での話のアンサー。
ああ、ここで回収されるとかほんとスパンが長いよ生方先生!
「ほんとうのパパ二人いるんでしょ!」
ママのお話ちゃんと覚えててえらいね、海ちゃん。
でもまだママは二人じゃないんだな……。

学校で先生に「元気ないね」って言われる海ちゃん。
(せ、先生そんなストレートに?!)
「今ママのこと考える時間、元気ないけど大丈夫」
海ちゃん理解力すごい。鳩サブレーの絵描いてるのかわいい。

「出来るだけって思ってて」
って夏くんから電話もらって嬉しそうな弥生さん。
「気持ち固まったってこと?海の父親やるって」
…………ここ、えええ??そういうこと夏くんっ!?って息飲んで見守ったけど答えはお預けだった笑。
(でもきっと夏くんの気持ちは固まってて、でも海ちゃんに聞いてみるってことだよね)

はーーーここの夏くんと弥生さんのLINEのシーンつらい。
ほんと生方先生LINEの使い方というか効かせ方うまい。
返事書いてる間に相手から返事きて消したり書き直したりね。するよね。
しかもこのセンシティブな内容……。

『この前はありがとう。これから海ちゃんに会ってくる』
『早く帰れるようにがんば……』
『今日は一人で行ってくるね』
『早く帰れるようにがんば……』←消して
『いってらっしゃい!』
ちょっと作業して考えて
『話したいことあるから時間できたら教えて!』
ここ、いってらっしゃいって一回終わらせたのにもっかいメッセージ送るのもリアルだし、いってらっしゃいが既読になってないのがめちゃくちゃリアルでウウウってなった。
あと弥生さんだけ『!』ついてる感じとか。リアルすぎる。

そしてここ、前回の夏くんの『ごめん、そいういう事』のアンサーかと思ったけど、
(弥生さんに頼むつもりはないっていう)
もしかしたら産んだことないでしょって言われた弥生さんに気を遣ったのかもなって思った……。
今日は一人でって、お互い当然二人で行くって認識だしなあ。
夏くん、弥生さんが爆発しないし、いつもうんうん、って笑ってくれてるから後回しにしちゃうのかなあ。
でも弥生さんの過去を知ってるこっち側としてはハラハラしちゃうんよ。

はあー南雲家、赤いプリウス乗ってそう~!!!解釈一致!笑!

砂浜で夏くんに向かって駆けだして抱きつく海ちゃん。
これまでの夏くんに懐いてはいるけど無理してる感じ、ぎこちない感じなくなっててすごい……。すっごい自然。素晴らしい。
抱き上げて、重い!重くない!かわいい。うふふ。
カメラ渡してあげちゃう夏くん。
すごい、ここで触らないでって言ったあの時と対比される。

フィルムだから写真は今度会う時って生方先生らしい約束。

「ねえ、パパいつ始まるのって聞いてくれたけど、初めてほしいってこと?パパになってほしいってこと??」
夏くんが「ねえ」って話しかけるのめずらしい。ちゃんと聞いてくれてる。

「ううん、夏くんパパやらなくていいよ」
「え?」
「でも、いなくならないで」
(はい、今回も完ぺきback number!)
「ママとパパ、ひとりずつしかいないから、だからいなくならないで」
(この言い方ちょっと気になる、パパ二人は分かったけど、自分にはママとパパはひとりずつしかいないってこと?)
「パパだからいなくならないで欲しいけど、パパやらなくていいってこと?」
「うん」
「ごめん、パパやるってなに?」
「わかんない……」
「俺も分かんないんだよね」
パパやるを分かってない二人可愛すぎんか……。
なんかもう、ヤイヤイ言ってた自分が恥ずかしくなるような、なんの言葉も考察も必要ない完ぺきなシーン。
傷ついて納得できなくて我慢して我慢して、もう考えるのやめよっかなって思っても、でもこういうシーンがあるからほんとうにやめられないし、結局大好きになっちゃうんだよなあ。

「認知するとか育てるとかってそういうの簡単に決めるのも無責任な気がするし」
「無責任って?」
「わかんない、よく分かってないってこと」
「いなくならないで、は分かる?」
「それは分かる、分かるし、そうしたい」
「水季の変わりにはなれないけど一緒にはいれる」(2回目)
「じゃあ、いて」
「わかった」

ここで
「(写真)撮る?」
って海ちゃんにカメラ渡されて、
「ああ、うん、撮る」
ってカメラ受け取る夏くん。
海ちゃんを膝に乗せたまま撮ろうとして
「近いなあ笑」
わーーーーーーーーん!!!!!夏くんがやっと笑ったああああ!!!
(鳴り響く心のファンファーレ)
ああ良かった。

いなくならないってほんとうは誰にも約束できないけど、でも、そこにいてねって願うことはできる。
夏くんと海ちゃんもう大丈夫なのかな。二人ともちゃんと笑ってるもんね。
最初から海ちゃんの気持ち!寄り添って!!!ってヤキモキしてたけど、まずそこをクリアにしてくれて良かった。
もうこの二人が大人の事情で悲しい思いしませんようにって思う。
でもこの後大人の事情しか残ってないけども!笑

でもその自分が父親になる!って頑張るんじゃなくて周りの人に聞きながらちょっとずつお父さんになっていく夏くんと、
お母さんやりたい!ってなった弥生さん(真意はまだ分からないけど)を対比させる構図がもう、私の心が危ないので来週頼むよ夏くん……!
はやく弥生さんに心から笑ってほしい。


(しかしバスタブで服のままシャワー顔にかけながら泣くってさあ、なんかもうものすごすぎて)
(そのお芝居を有村さんにやらせたいのは分かるけれども)
(YouTubeの予告もそこがサムネやし……!)
(そして自担主演ドラマ、ほんとうに共演のみなさまのおかげで……!という気持ち)

あと、どうかもう、それを言語化して浴びせるのはやめて!ってエグいセリフが出てこないようにお願いします……。いろんな人が見てるので……。
ショック商法だったらまじで怒るよ私は。
あと、自分も含めて、当事者かどうか、経験したかどうかですごく受け取り方に差が出るドラマではあるけれど、それは経験してないからって感想を出せなくなるのは違うと思う。
想像しただけで分かった気になっちゃいけないけど、産んだことないでしょって言われるかもしれないけど、でも想像力って想う気持ちだから。
人の気持ちなんて分かるわけないけど、分かろうとするその気持ちは尊いと私は思います。





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