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『海のはじまり』10話感想~ずっとは、ないよ


一見大人たちの感情の整理がやっとついたように見えて、海ちゃんと向き合ってみたら現実的な問題が山積み!(だからずっと言うてたやん!)さあ夏くんどうする、という回でしたが、
まず私たちが胸に刻まなければならないのは
・この人たちは現実に生きている訳ではない
・これは夏くんがシングルファーザーになる物語である
ということ。

私は夫婦という単位が好きなので、朱音さんと翔平さんの関係も、ゆき子さんと和哉さんの関係も、なんならゆき子さんと基春さんの関係も好きなので、ずっと夏くんにも夫婦、それから家族を作って欲しかったんだけど、
でもこれは夏くんが”父親”になる物語だもんなあと初心に返りまして。
だったら元カノは亡くなってて今カノとは別れることになるかあ笑。
この先は分からないけれど!

それに、

今見ると、そりゃここに朱音さんいるよなってなる

このキービジュアルポスターの『選べなかった“つながり”は、まだ途切れていない』って、水季ちゃんは亡くなったけど海ちゃんと繋がれたことだと思ってたけど、もしかして……弥生さん?と思ったりもするし。
良く考えたらここに、人はいつ父になり……の文章じゃなくてこっち書かれてるんやもんな。やっぱりまだまだこれが効いてきそう。

あと、ものすごくリアリティのある描かれ方をしているので(夏くんが調べてるスマホの画面とか)それなりに現実を生きてきた大人としては思わず現実的に考えてしまうけど、これはドラマだから!
現実にいる人に相談を受けているわけではないので、マジレスしないように笑!
というのを心掛けつつ、感想書きたいと思います。

これは考察でも正しい感想でもありません。
私が好き勝手に感想を書いている文章です。
気軽に読んでいただければ幸いです。

※本文中の鍵括弧内はすべてドラマ『海のはじまり』からの引用です。

このドラマって、血が繋がった家族でも仲良くしなくていいし、血が繋がってなくても家族になれるんだよって事を描きたいのかなと思ってたから、
夏くんと弥生さんが結婚せずにカップルのまま、時々弥生さんもママ役をしつつ夏くんが1人で海ちゃん育てるのもありなのかもな【新しい恋人達……!】って思ってたけど、
名字の話ガッツリやったからそういうことでもないのかなってオープニングで思ってしまった。
家族でお揃いにできるのが名字で、家族からもらうのが名前。
2話で海ちゃんが言ってたさんずい、の話。

夏くん、ひとり親支援とかそういうの今調べてるんだ今なんだ……ってここでもつっこんじゃいそうになったけど、我慢我慢笑。
きっとね、弥生さんと別れて覚悟決まったし現実に目が向いたんだよね。
夏くんのペースでね。

海ちゃん、新学期始まっちゃった。
5話で朱音さんに転校やだってちゃんと言って、朱音さんも夏休みのうちにみんなで考えようって言ってくれてたのにね。

朱音さんも翔平さんも静かな家で2人、もう海ちゃんと暮らせないんだなって薄々思ってる。
お迎え行く行くって翔平さん可愛いけど切ない。
しかも結局2人で行ってるの可愛いけど切ない。

わーい!男前先輩と飲んでる夏くんだ!
めっちゃ渋いお店で飲んでる~!先輩の行きつけなのかなあ!
このカウンターの端っこで向かい合う座り方いいよね、正面で向き合うより圧がなくて。

夏くんの事情を聞いた先輩、
「失恋の痛手とかないんだ、すご」
ってめっちゃ好きー!笑
このドラマ、モヤモヤすることも多いんだけど、ちゃんとこういう事言ってくれる人いるからまだ見てられるとこある。
すご、ってなるの、分かる。

「これからは子供の事だけ考えます」
夏くんの将来の夢とかさ、将来の夢とはまではいかなくても、仕事で達成したかった事とかさ、もう子供の事だけってなっちゃうのもどうかなって思うけど、これが夏くんなりの“失恋の痛手”なんだよね、もう自分の人生には海ちゃんしかいない、っていう。
だから今だからこそ極端で頑なな気持ちになってそうな気もするんだよなあ。ちょっと危なっかしさある。

「飯食わせて寝かせるだけでなんであんなに時間取られるんだろ」
「覚悟の上です」
「ん、待って?仕事どうするってなに?転職ってこと?」
「そういう選択も」
「いやないだろ!」
わーん!先輩!即レスありがとう!!!

「慣れない仕事しながら慣れない2人暮らしすんの?普通に転校させろよ」
男親っぽい雑な言い方だけど正論。
ちゃんも仕事にも精を出して、稼いで一家を支えてる大黒柱の意見。
「子供にストレスかけたくないんです」
「親がストレスでボロボロになったら子供に二次災害だよ、収入減らない保証あんの?」
(そうだそうだー!←私の心の声)
言い返せない夏くん。
「自覚とか責任とかそんなんで子供育たないよ」
ねえ、夏くんどう思った?
ちゃんとこれを親身になって言ってくれる先輩が夏くんにいてほんとに良かった。
そして新しい仕事したら夏くんストレスでボロボロになるって分かってくれてるありがたさよ……涙。

海ちゃんの小学校にお迎え来てる夏くん。
ねえねえ、夏くんと南雲家に住むことにしても海ちゃん転校しないとダメなんだよねえ?今って送り迎えすることで大目に見てもらって越境通学してるんだよね?住むならあのアパート(じゃなくてもいいけど)じゃないとダメだよねえ?
夏くん車じゃなくてごめんねって言ってるし。

転校したくないって言う海ちゃんに
「仕事のことって、うん、どうしても」
って、ちょっとは男前先輩の意見にも分かるところあったような夏くん。
あと水季ちゃんも図書館が近くだったから実家じゃなくてあのアパートに住んでたんだもんね、海ちゃんが実家で暮らす事になったら転校しなきゃいけないの分かってて。
やっぱり大人の仕事はね、大事だから。

あと夏くんが今まで認知しますとか2人で暮らす練習をとか、2人で暮らしたいですってわりと言ってたと思うんだけど、どこかのタイミングで朱音さん転校の話みんなで話し合おうって言ってて、って言って欲しかったな……。
これはあれか、子供の立場に立つ夏くんと、大人の事情を優先する朱音さんの対比かな。

「ママ死んじゃったのに?ママいなくなって海いろんなこと変わったのに?まだ海が変えなきゃだめなの?なんで?」
このなんでの問いには答えられないよねえ、夏くん……。
そして海ちゃんがこんなにいろいろ夏くんに言えるようになってるのはいい事だと思う。
最初は泣きたいのも我慢して元気なフリしてたんだもんね。

しかしそれにしても、海ちゃんと対峙してる時の目黒さんが本当にいいお芝居で……!
ちゃんと海ちゃんの言葉が刺さってるし受け止めて考えてて、『子ども扱いしない』のがよく伝わります。ほんといいお芝居。
目黒蓮×子供で月9やりたかった制作陣の気持ちがよく分かる。

おおおお、月岡家に弥生さん……!
ゆき子さん紙袋持ってるって事はさすがに家には上がらなかったのかな。
これ結構賛否両論出そうだけど、ゆき子さんも夏くんいない時弥生さん家呼んだりしてたから、報告しなきゃって思うかもなって思った。
上がり框からちゃんと降りて、同じ高さで弥生さんの肩に手を置いて、
「楽しく生きなさい、夏と別れたなら私たちとももう他人なんだから。気にせず好き勝手して。ちゃんと幸せになんなさい」
ゆき子さーん!!!
好き勝手して、って、さすが、いい事言うなあ。

南雲家で水季ちゃんのポートレートに「ママおやすみなさい」って言ってる海ちゃん。
遺影とかお位牌じゃなくてポートレートにママを感じるようになってくれて良かった。
ちゃんとあのネックレスもしてる……肌身離してないのかあ。
「どうしたの」って朱音さんが声かけて。
「海、夏くんと一緒に住みたい」
「うん、今いろいろ準備してくれてるから」
「でもね、ここにもいたいの。ママがいたところだから。学校もママといたところだから」
「そうだね、そういう事ちゃんと分かってもらってから一緒にいてもらおうね」
これ後ほど朱音さんクイズとして夏くんに出題されます。
分かってもらってから、っていう割に夏くんにはいつも説明してくれない朱音さんだな……。
朱音さんだって海ちゃんから聞いてるのになー。

南雲家に帰ってきた夏くん。
ゆき子さん、1人テーブルでなんか食べてる……と思ったら、
「夏も食べる?弥生ちゃんが謝罪に持ってきた、いいとこのゼリー」
がーん。そっか、謝罪だったのか。
謝罪ってすごい重い響きだけど、しかもゆき子さんって別れてもいいよって言ってたし、うーんまあでも家族ぐるみで良くしてくださったのにって事かあ。
そしてそれ聞いてびっくりしてる夏くん。
(ここの“えっ?!“の目黒さんのお芝居良すぎて)
弥生さんからもゆき子さんからも(大和くんからも)聞いてなかった。
いつも蚊帳の外になりがち夏くん。
でもこれって、夏くんもあんまり人の事に首つっこまないからかもな、って思った。

謝罪って言葉と、いいとこのゼリーって言葉のバランスが可愛いし、早速1人で食べてるの可愛いゆき子さんです。

「噛みしめてお食べ」
いいなあ、ゆき子さん。
このお母さんに育てられたら、子供1人で育てられるって思うかもなあ。

「1人で育てようと思ってる」
「1人は無理よお」
(そうだそうだー!←私の心の声)
「2人で暮らすから頼らせて下さい」
「はい、分かりました」
いやそうよな、実家というかゆき子さん頼らないと絶対無理だよね?
だってもうそもそもからして、毎日夏くん帰ってくるの遅い……。毎日営業先から直帰できるわけじゃないだろうし。あぁ、心配。

ここで夏くんが小4の時名字変わって転校したの、悲しかった話。
そうか、自分の経験から海ちゃんのこと考えてあげてるんだね。
夏くん、基春さんの時もそうだったけど、乗り越えて大人になって大した事なかったな、あれも経験だったなって思うんじゃなくて、子供の時に傷ついた気持ちずっと抱えて大人になってる。
だから海ちゃんにも大丈夫だよって言ってあげないで、海ちゃんの思うようにしてあげたいってなる。

ここでお風呂から上がった和哉さん登場。
「良く食べれるね、ゼリー」
弥生さんと別れたこと拗ねてる!可愛い!笑
「弥生ちゃんが謝ることなんてないのに」
それはそう。
大和くんも登場。
「うわあ、兄ちゃんいる。よくうちの敷居またげるよねえ」
「ねえ、信じらんないよねえ」
月岡家の男性陣、ほんと可愛い。
でもこの家族と一緒にいて“波風”立てたくなくて、家から大学通えるのに一人暮らしした夏くん……。
やっぱりそんなに“家族“に興味ないのかもなあ。

「うちからは変わらず愛されてるから、これからも気にせず海ちゃんと仲良くしてあげてって」
パパと大和くんも立ったまま並んでるゼリー食べてて可愛い。夏くんの事にらんでて可愛い笑。
「伝えます」
夏くんも愛されてる。

図書館で津野くんと三島さんが、海ちゃん転校すると思う、一応お母さん候補もいるみたいだし、男一人よりは安心かあって話してるそばから、津野くんに弥生さんと別れましたって夏くんからLINEくる。
このタイミングめちゃくちゃ夏くんらしい笑。

夏くんの会社ってそんな立派な自社ビルだったんだー!
オフィスそんな感じしなかったからびっくりした。
そりゃ収入減るよ?ってみんな言うはずだ。
その割に学生時代と同じ部屋に住んでる夏くん……。
弥生さんとの結婚に向けて貯金してたりしたのかしら。

『ご報告ありがとうございます。』
『別れる予感はありましたが、いざとなると海ちゃんが心配です。』
『百瀬さんがいるならまぁと思ってましたが』
『1人でどうするんですか?』
『真面目に考えてます?』
『子育てなめてませんか?』
わあああー!津野くん、ワンセンテンスごとにLINE送って詰めてくるタイプだー笑!
そして全部ごもっともで……。

これが難しいのがそもそもLINEって事と、津野くんがかなりサポートしてたから子供と関わったことないのにって聞こえるって事。
普通に三島さんみたいに男一人よりはまあ安心かあって一般論ではなくて、所謂子有りマウント(津野くんも全然子供いないし変則的ではあるけど)に聞こえる……。
生方先生、もしかして女性同士には頻繁に起こるそれを男の人同士でやらせたいのかな?とも思うんですが、弥生さんが朱音さんに「子供産んだ事ないでしょ」って言われた男バージョンっていうか。
夏くんそう言われてもやるしかないもんなあ。

『このまま南雲さんのお宅でお願いしてもいいと思いますけどね、俺は』
これは親身になって考えてくれてる感じがするけど。
そしてわりと、大多数の人がこう思ってる気がするよ。

なんかこう、水季ちゃんもそうだったけど、なんでこう海ちゃんの事となるとみんな自分1人で背負いこもうとしちゃうんだろうな。
みんなで分担すればいいじゃないってすごくフラットに思うんだけど、囲い込みたくなるんだろうか……。
そう考えると、夏くんが頑なに2人で住むって言うのも、朱音さんが奪うのよって言うのも分かる気もする。

図書館で津野くんのところに遊びにくる海ちゃん。
「夏くんと暮らすんだって?」
「うーん」
「嬉しくないの?」
「夏くんと一緒なのは嬉しい、いろんな事変わるのやだ、転校やだ」
「そっかあ」
「こうやって学校帰りに津野くんに会いに来れなくなっちゃうよ」
「それはやだねえ」
「夏くんが言った通りにした方がいいの?」
わ、海ちゃんその意識あるんだ……。
でもそうだよね、水季ちゃんが自由に海の思った通りに生きなさいって育ててたとしても、やっぱり学校では先生とか大人の言うことは聞かなきゃって教えられてるよね。

「海の事嫌いになっちゃう?」
やだー、ずっと夏くんに嫌われたくなくて我慢してたの、海ちゃん……。
だからあれほど誰か大人がつきっきりで海ちゃんのケアをって……。
弥生ちゃんと仲良くするのは、もしかしたら夏くんに気を遣ってるのかもな、とちょっと思ってたけど。
「嫌なら嫌って言いまくっていいんじゃない?」
「夏くん困らない?」
「困らせたらいいよ」
「いいの?」
「いいんだよ、親なんだから。子供の事で困るのが生きがいなんだからあの人たち」
津野くん、言い方笑。それはそうだけど笑。
「それに絶対に嫌いにならないよ、それは大丈夫」
海ちゃん、大人から嫌われちゃうって感覚どこで味わったんだろうな……。

自分の部屋で着替えもせずネクタイも外さないままスマホで何か検索してる夏くん。
もうこの時点で切羽詰まった感、伝わるんですけど!
『子供1人当たり子育てかかる費用の総額は2000万円~4000万円』
という画面が映し出されて。
いや、夏くん、それ今!?
いや、それだからじゃあ引き取るのやめます、ってなっててもドラマとしてビックリするけど、何を思って今それを検索……。ああだからこの後南雲さんには甘えられないってなるのかな。

それにしても、水季ちゃんが海ちゃんを産んだ時ってここまでの覚悟はなかったと思う(気持ちで産んだのも分かるし、お金かかるから諦めろって訳ではないけど)けど、自分がこの後海ちゃんを育てられないって分かった時、この金額は誰が稼いで誰が出すと思ってたの、とは思っちゃう……。
いやこの画面をドラマさん側が出してくるから笑!ドラマだし全然目瞑れるのに、言いたくなっちゃうじゃないですか!

その画面に重ねて海ちゃんから「転校したくない!やだ!」って電話かかってくる。
津野くんと話したからね。
「夏くんの家、弥生ちゃんも一緒に住むの?」
「弥生さん、海ちゃんと話したいことあるって」
その話もしなきゃね。

あの公園でブランコに乗ってコロッケ食べてる海ちゃんと弥生さん。
手作りじゃなきゃ愛情伝わんないってそんな事ないんだよねー、ってお肉屋さんのコロッケ食べてる弥生さん。
がんばってお母さんやろうとしてた弥生さんより素敵だよ!

ママにはならないけど、友達だよって海ちゃんに説明する弥生さん。
(あれ?じゃあ別れなくても良かったのでは……)
親に縋っても、って言い方ちょっと気になった。頼れる、の方が自然な気がする。
弥生さん、親に縋りたかったのかなあ。
弥生さん、親以外に縋れる大人いて欲しかったのかなあ。

駅で海ちゃん迎えに来た夏くんと、反対方向に歩いてく弥生さん。
海ちゃんちゃんと納得してて良かった。
ほんと幸せになってほしい。

水季ちゃんと海ちゃんの写真の前で佇んでる翔平さん。
海ちゃんのおもちゃ踏んじゃう朱音さん(それ痛いやつー!笑)
翔平さんの様子に何か思うことありそうな朱音さん……。
だって水季ちゃん亡くしてからそんなに経ってないもんなあ。

翔平さんと2人で話してる夏くん。
翔平さんってなんのお仕事してたんだろうな。
夏くんが転職も考えてて(やっぱまだ考えてるんだ……)って言ったら喜んじゃう翔平さん……。
夏くん、すごく慎重だしペラペラしゃべる訳じゃないのに、え?今それ言っちゃうの?って事たまに言い出すからハラハラする。

え!じゃあここに4人で住もうよ、この前みたいに!って翔平さんテンション上がっちゃう。
でもこれ、今まででこの家で誰も言い出さなかったの逆に不自然よね。
「嬉しいですけど、甘えてしまうと思うので」
「甘えていいんだよ、海が孫ってことは月岡くん息子みたいなもんなんだから」
(そうだそうだー!←私の心の声)
「いや、自分がしっかりしないとなって」
「いいのいいの、水季だってね、全部1人でやってたわけじゃないんだから」
「でも」
「孫や子供に甘えられないで何生きがいにしたらいいの?娘がもういないっていうのに」
いやーーなんでこんなに自分で自分でって、頑ななんだ、夏くん。
これは奪うって言われても仕方ないかもなあ……。
水季ちゃんが自分の勝手で産むって決めたんだからって自分1人でって頑張るのはまだ分かるけど(それでも甘えればいいと思うけど)夏くんがここまで自分がって、甘えたくないって思うのは何故……。
もう心の拠り所が海ちゃんしかいないから?
好きだったのに弥生さんと別れた“証”が欲しいのかな。
ママの不在はどうやっても埋まらない大きな穴なんだから、みんなで水季ちゃんがいなくなったところを助けあいながら生きていけばいいんじゃないのって思うのは私が年を重ねてるからでしょうか。

「ちょっと寂しくね、忘れて!」
って翔平さんに
「すみません」
って謝っちゃう夏くん……。
こういうところ、水季ちゃんと夏くんって似たもの同士なのかも。
そこに海ちゃんが帰ってきて、一目散に夏くんのところへ駆けてくる。
それ見て席立って行っちゃう翔平さん……。
今まではじいじのところに来てくれてたんだろうな。
背中が本当に淋しそうで。
役者さんってほんとすごい。

それを見た朱音さん。
「お父さん今まで言わなかっただけよ、淋しいに決まってる」
「はい、でも」
「だから」
また夏くん話遮られちゃう。
夏くん、でも、って何言いたかったんだろ。
転職してここに住もうかなって?
「だからしっかりしてよねってこと。意地悪言えば奪うようなもんなんだから」
「はい」
ああああああああ。うーん。ここで何で朱音さんがそれ言える!?最後まで水季ちゃんは夏くんに黙ってたのに(家は教えてたけど)、津野くんが葬儀場で夏くんに気付いてそこでスルーすることもできたのに、父親やるつもりないですよね?って直談判しに行ったの朱音さんじゃん!って爆発する気持ちも分かるんだけど、ちょっとこの突拍子もないというか、急にぶっこまれた違和感のあるセリフ、この先の何か伏線な気もするので、ちょっと静観……。

夏くんの部屋に来る弥生さん。
うちにあった荷物、って部屋まで持って来るんだ……。
机の上の転職雑誌に目を留めて、
「転職?会社やめるの?」
お、弥生さん踏み込むんだ。
「ちょっと考えてて」
「いいの?頑張ってきたのに」
「子供の気持ち優先したいし、南雲さんたち離れるの不安みたいだし」
うーん、夏くんあの後揺れてるんだ……。
あと海ちゃんのこと子供って言うの、弥生さんに気を遣って??

「何かを選ぶってことは他の何かを妥協するって事だと思うよ」
「うん、だから仕事……」
「仕事は生活に繋がるよ?これからの生活には海ちゃんがいるんだよ、妥協とか諦めとか、大事なもの優先するためには必要なことだよ。自分だけが犠牲になればいいってことじゃな……」
ここで夏くん振りかえって黙る弥生さん可愛いいいい。
「ごめん、おせっかいがまた」
でも夏くん、おせっかいしてほしかったよね。
「帰るね!帰る帰る!」
わーん!可愛いいいい!

でも夏くん、三角座りのまま。
「自分が背負えばいいって事でも、ないよね」
「水季さんも言ってたよ」
「ん?」
水季さんって聞いて立ち上がって話聞きに来る夏くん。
いやもう、どんだけ水季好きやねん。

「誰も傷つけない選択はないし、でも自分が犠牲になればいいって事でもないよって」
「手紙に?」
「うん、だから私は2人のこと傷つけたと思うけど後悔してない」

「何がひっかかってんの?」
あー可愛い、この聞き方。
ほんと別れてるって決めてから、別れてからの弥生さんって可愛いな。
「弥生さんが水季から俺と海ちゃんを奪ったみたいな気持ちになるって言ってたの、あれが分かるようになった」
「南雲さんたちから海ちゃん奪う感じ」
「それで揺らいで」
弥生さんの気持ちとはまた全然違うと思うけどね……。
全然じいじとばあば、血繋がってますしね……。
囲い込もうとしなきゃいいと思いますよ……。

「それで2人で暮らすの諦めるの?」
さすが弥生さん、夏くんの扱い方良く分かってらっしゃる。
「やだ」
おおおお、夏くんがやだって言った!!!言えた!!!

「やだって子供みたいに笑」
「海ちゃんがやだやだって言うから笑」
「大丈夫だよ、誰も悪くないんだから、ちゃんと大丈夫なところに流れ着くよ」
「うん」
夏くんが欲しかった言葉だなあ。
流れ着く、って結構無責任な言葉だなって思ったけど、今の夏くんにはこれくらい言ってあげた方がいいかもしれないよなあ。
自分じゃどうしようもない事が多すぎる。

南雲家で。
改まって向き合ってる翔平さん、朱音さんと夏くん。
「うん、いいよ、2人の好きにしたら」って翔平さん。
「水季に託された大事な孫なの、私たちにとってあなたが父親だとかいう以前に、娘の娘なの」
「はい」
「ちゃんと説明してあげて」
「はい、ありがとうございます」
いやここもなあ、夏くんがお礼を言う筋合い……って思わなくもないけど、奪うんだよって言われちゃってるしなあ。
でも2人で暮らしたいって思いを貫いた夏くん。
情に流されずに自分の幸せを決めた弥生さんに影響されて、情に流されずに決めた夏くん、偉い。

海ちゃんの事、水季って呼び間違えちゃう翔平さん。
ああ、辛い。

海ちゃんに転校してほしい話をちゃんと向き合って分かるように伝える夏くん。
海ちゃんにどっちか選んでって言うの、優しいようで、自由があるようで、でも自分で選んだ責任を背負わせるにはいくら大人びてるとはいえまだ海ちゃん小さいし、相談できるママもいないし、酷だなって思う。
それに海ちゃんの“夏くんに嫌われたくない”って思い、夏くん分かってないんじゃないかなーとも思う……。
夏くんは、自分を好きって言ってる態度しか見てないから。

「ずっと?一緒に住んだらずっと一緒にいれるの?」
「ずっとは、ないよ」

「水季と今は離れてるでしょ、ずっとはないんだよ。でも、できるだけ一緒にいる。水季がいなくなっていろんな事が変わって、それが辛いのはすごく分かる、なんで子供ばっかりって思うのも分かる。俺も思ったことある。でも、だから、できるだけ一緒にいる。できるだけ長く一緒に入れる事考えて決めた。一緒にいたいから、転校してほしいんだよ」

ずっとはないって伝える夏くん、誠実だと思うけど、夏くんだって明日死んじゃうかもしれないし。
でもそこで水季ちゃんの名前出してずっとはないんだよって言っちゃうのって、海ちゃんが聞いた”ずっと”とは意味が違う気がする……。

「海も夏くんと一緒にいたい」
海ちゃん分かったかな……。
「いなくならないでね」
これがさっき聞いたずっとの意味のような気がする。
「ママと行ったとこ、連れてってね」
これ、海ちゃんにとってはすごく切実なお願いだったんだなあ。

「りほちゃんに手紙書くから手伝ってね」
可愛いお願いすぎる。
「転校してくれるの?」
「毎日会えるんでしょ」
「毎日会えるよ」
「じゃあいいよ」
そんな泣きながら、転校してもいい理由が夏くんに毎日会えるからってそんな、もう、おばちゃん泣いてしまうよ。

「うん、ありがとう」
海ちゃんの涙拭ってあげる夏くん。いいシーン。

これも持ってってって朱音さん、お惣菜いっぱいタッパーに詰めてる。
あ、ちゃんと保冷剤入れてくれた笑!私たちの話聞かれてる笑。
「ご飯とか、こういう事はさせて、おせっかいだと思っても我慢して、どうやったって不安なの」
(そうだそうだー!←私の心の声)
「いえ、嬉しいです」
「転校したくないの、なんでか分かってる?」
はい、朱音さんクイズきました。
「友達と離れたくないって」
「あとは?」
「海、あなたと一緒に暮らしたいけど、同じくらいここにもいたいの、なんでか分かる?」
「おじいちゃんおばあちゃんと一緒にたいから……とか?」
「これ、帰ったら冷蔵庫入れてね」
キャーーー朱音さん答え教えてくれない笑!
そしてその話、夏くんが揺らいでた時にしてあげて欲しかった!

夏くん、転校の手続きしに学校に行って、夏美先生に答え聞いちゃう。
「あとは、お母さんと一緒にいた場所だからじゃないですかね」
「こういう廊下とかでも、一緒に歩いた記憶とかが大切なんだと思いますよ」
やっと物語が“ママを失った海ちゃんの心の内”にスポットライトを当ててくれそうな予感がするシーンでした。

早速おしゃれなお店で外食してる弥生さん!最高。素敵。
そこに海ちゃんから電話かかってくる。
「友達にちょっと聞いて欲しいことがある」
「うん、聞くよ」
「海、転校することになった、夏くんの家で一緒に住むことになった」
「そうなんだ」
「本当は転校したくない」
「うん」
「でもすることにした」
「そっか、えらかったね」
多くは聞かない弥生さん優しい。

「新しい学校で友達できなかったらどうしよう」
「大丈夫だよ、だってほら、海ちゃん誰と電話してるの?」
海ちゃんの扱いも上手な弥生さんである……。


夏くんの部屋に来る海ちゃん。
「夏くんの家ひさしぶりー!」
「引っ越してくる前にもっと片付けとくから」
やっぱこの部屋で2人で住むんだよね……。
海ちゃんの勉強机とかどこに置くんだ……。
あとのんびりしてる小田原と違って東京なんだし、せめてオートロックのマンションにしてほしいな……ああやっぱりみんなで弥生さんちで暮らそうよ笑。

「ちょっとモノ多すぎるな……」
夏くんのひとりごと笑った。そうね、多いね笑。

ここで水季ちゃんからの手紙を見つける海ちゃん。
ねえ、それそこに出しっぱなしなの夏くんてば。

「ママの字!」
「うん、水季にもらった」
「読んでいい?」
「俺もまだ読んでないから」

「俺もまだ読んでないから」
「俺もまだ読んでないから」
「俺もまだ読んでないから」

えええええええー!!!!!
読んでないんかーーーーい!!!!!
ほんまごめんなさい、解釈する前に一回大声でつっこませて笑。
やだ夏くん、あの手紙どうしたんだろってずっと気になってたけど、まだ読んでなかった。
弥生さんにはあんなに読め読め言ってたのに。
うそやろ……。

「俺もまだ読んでないから今度一緒に読もう」
え、読んでない手紙海ちゃんに読ませて大丈夫?
ほんま夏くんそういうとこ。

「なんで読まないの?」
ほんまそう。なんで読まないの!!!
「海ちゃんとの生活は1人で頑張りたいから。それまで水季の言葉には頼らない」

えええええええー!!!!!(やかましくてすいません笑)
いやもう夏くん、いつも最後の方でびっくりさせられるけど、今回もびっくりしたあ……。
あの、読んでないのに水季ちゃんの手紙が“頼りになるもの”だと思ってるの、めっちゃすごい……。

その自信と確信はどこから……???
私は夏くんってあの日振られた事どう思ってるんだろうってずっと気になってて、私たちは夏くんより大事な人ができたって海ちゃんだって知ってるけど、夏くんって、海ちゃんが自分の子供だって分かった時点でそのロジックは解けたの……?
そうだったとしても、あの時どういう事だった?どういう気持ちだった?なんで自分に黙って?なんで信頼してくれなかったの?俺ほかの道はないのって聞いたよね?それになんで別れを選んだ?って気にならないのすごい。
それが書かれてないかもしれないけど、もう話を聞くことができない水季ちゃんからの手紙、読まずにぽいってそこに置いてあるの、すごい……。

夏くんの中で水季ちゃんってもう切り離されてて、成仏した人というか(?)考えてもしょうがないと思わないとやってられないのかもしれないけど、そりゃ水季ちゃんの周りの人とはズレができるわ、津野くん予告でお前って言うわ、って思ってしまった。

どっちにしろ、読まずに好意的な手紙だと信じて疑わない(無条件に海ちゃんに読ませるほどに)の、そりゃ弥生さん別れるわ……という気持ちになりました。
水季ちゃんへの信頼がすごい。
夏くん裏切られてる!1人置いてきぼり!夏くんの気持ちは!水季ほんま勝手!ってずっと憤慨してたけど、夏くんは全くそんな事思ってなかったって事。
夏くんほんと凄いなあ。自分が邪悪な人間に思えてくるよ……。
そしてこれはあれだな、このドラマの最後、夏くんと海ちゃんの生活の映像にかぶせて水季ちゃんのナレーションでこの手紙が読まれるんだな……。

さてドラマは、ラストシーン。
(あ、夏くんちゃんと手紙引き出しに直した!えらい!)
ファーストシーンと対になった、名字の話。
南雲と月岡、どっちにする?って海ちゃんに決めていいよって、
海ちゃん、あっさり月岡になる!って。
(ここの“えっ“も秀逸だった、目黒さん)
名前がママと一緒だから大丈夫、さんずいって。
ママとお揃いって。
「名字は家族でお揃いにできるんだって。だから海、夏くんとお揃いのがいい」
名字って最近じゃそんなに重要視されないようになってきたけど、このドラマは家族の象徴にするんだなあ。
夏くん、この海ちゃんの言葉で家族って初めて噛みしめてる。
名字変わって嫌だった小4の夏くんも、嬉しい気持ちになれたかな。
夏くんも名前ちょっとだけお揃いだったねえ。
弥生さん、ここには入れないね、やっぱり。
夏くん、良かったね。

って、なんかこう、雨降って地固まるみたいな回だったなあ、感想どうしよっかなあって思っていたらですね、予告がもんのすごいことになってまして。


ひいいい海ちゃんいなくなってるし(ほら言わんこっちゃないという言葉を一生懸命飲み込んだ賢明な視聴者のみなさーん!)
津野くん「いるとかいないとかいう話してるの月岡さんだけですよ、分かんないですよね、南雲さんがいた時もいなくなった時もお前いなかったもんな」って言ってるううううう!!!!!
はあああああ、この、絶妙に敬語とお前呼ばわりが混ざってるセリフ、くるしいいい!もうこの数秒で池松壮亮さんすごすぎて。
津野くんが夏くんに心開いたとも取れるけど、そんな事で心開いて欲しくなかった……。

やだもうー!がんばれ夏くん!早く手紙読もう!
来週早く見たいような見たくないような!
がんばりましょう……!
最後までお付き合いありがとうございました。

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