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『海のはじまり』4話感想~しあわせって自分で決めること

ひとまず回収の4話が放送されました。
どないーーーーー!?とIKKOさんの亜種みたいになっている私ですが、みなさんどないでしたか。
1話から3話まで、いろんな人のいろんな気持ちに翻弄されながらも、これはきっと4話あたりで回収されるはず……と思っていたんですが、
なるほどな、と思ったところもあり、納得いってないところもあり、猛烈に怒っているところもあり(お、おこなの!?怒、なの!?笑。光くん元気かな!萌ちゃんと仲良くやってるかな!)
今回もよろしくお付き合いお願いいたします。

毎回書きますが、これは正しい感想でも考察でもありません。
ただの私の主観で構成された感想です。
しかも(今のところ)全肯定ではありません。
はぁ最高だった~共感できる感想ないかなと探してる時にたどり着いて下さった方、申し訳ありませんがそっ閉じでお願いします。
なんかなあ、なんか泣けたし感動したし目黒くんかっこよかったけど、なんやろなこのモヤモヤは。という方、一緒にちょっとここで休憩する気持ちで、一緒にお茶でも飲んでおしゃべりしてる気持ちで読んでいただけると嬉しいです。

※本文中の鍵括弧内は全て『海のはじまり』ドラマ中からの引用です※


さて。
今回は水季ちゃんの回想ではなく、現時点、3話の最後の続きから。
そこにいてね、の後、楽しそうに遊んでる夏くんと海ちゃん。
それを車から眺めてる朱音さんとじいじ。
朱音さん「どうするのかしらね」
じいじ「水季が生きていたらな」
じいじ「生きて、いてくれたらな」
親子3人揃って欲しかった親心(祖父母心?)は良く分かるんだけど、
……いやいやいやでも、水季ちゃん生きてたら夏くんと海ちゃんが出会う未来はなかったのでは?
水季ちゃんって、自分がいなくならなかったら夏くんと海ちゃん会わせる気持ちあったのか、なかったのか……。
その辺もこの先描かれるのかしら。
(例えば海ちゃんと一緒に夏くんの家まで行ったけど弥生さんがいたとか。いやそんなベタな展開ないか。昼ドラじゃあるまいし。)

ここで親子3人の幸せな映像が描かれてしまうと、やっぱり水季ちゃんなんで、なんでその未来は選べたのに選ばなかったの、って思ってしまう。
その3人でいる幸せを勝手に先に手離したのは水季ちゃんじゃない、と思ってしまう私は狭量なんでしょうか。
ここで朱音さんが水季ちゃんの姿を見たのは、海ちゃんの中に水季ちゃんを見たからだと思う。やっぱりね、いるよね。
忘れ形見っていうけど、ほんとそうだよね。

またラフな格好で会社帰りの弥生さんを待ってる夏くん。
そっか、小田原から直行したのね。
(サッと買い物袋をね!持ってあげるよねー!)
「どこ行ったの?」
「海、足がまだジャリジャリしてる」
「お風呂貸りていい?」
ねぇもう、この言い方、普通に普段から弥生さんちのお風呂入ってるよね、夏くん。
こういうところから“理解らせていく”の上手。
やだー、そのまま人の家来たの、とか楽しそうな弥生さん。
でもこれってLINEで『1人で行ってくる』って言われたあとで。
(あ、その時に時間できたら教えて、って言ってたから来たのか夏くん)
あの時置いてきぼりになった気持ちは……?大丈夫……?

はあ、なんかもう、夏くんってこういう事多くて泣きそうになってしまう。
楽しい2人だったのにこのあと……みたいな。
普通は相手がどういう状況かなんて分からないから、こういう事って実は頻繁に起きてるのかもしれないけど、夏くんってなんでこんなに相手から本心隠されちゃうんだろうなあ。

ここで場面は変わって、
津野くんに電話してる海ちゃん。
海行った話嬉しそうに聞かせてる。
「津野くんも今度一緒にいこ」
と海ちゃんに言われて
「また夏くんが連れてってくれるよ」
って答える津野くん。
ここで出しゃばってこない津野くん、えらいなあ。
なんていうか身もふたもないことを言えば、津野くんを彼氏というかパパに選ばなかった水季ちゃんはもういないんだし、
入り込もうと思えば入り込めると思うのに、そうしないのえらい。
朱音さんも電話でなかったし
(わりとあれが津野くんの心を折ったのかも、あの電話にこだわる私)
南雲家のみなさんが頼りにしてるって感じでもないけども。

「津野くん、なんで前みたいにいっぱい会えないの?」
「海ちゃんのパパじゃないからかな」

海ちゃん、ほんといつも大人の言うこと(しかもこんな捻った答え)ちゃんと理解して覚えていて伏線回収してえらい。
でもこんな風に言われたら、前もパパじゃなかったけどなって思っちゃうよねえ。


さて、今回も始まってまだ2分しかたってないのに山場です。
また役者武士同士の斬り合いです。
この2人ほんとに武士って感じだよね……。居合というか。

足洗ってダイニングへやってる夏くん。
「足きれいになった?笑、いいよ、先、話なに?」
(ってことは夏くんからも俺も話あるから行くね、等のやり取りがあったってことですね)

「一応決まったこととしては、できるだけ一緒にいることにした」
「一緒に?」
「一緒に住むとかじゃないんだけど」
「認知はするってこと?そういうのって居住地とかっていいの」
はい、弥生さん会話2ターンでトップギアです!
「そういうのハッキリさせるのはもう少し先延ばしにして」
「先延ばしってそんなの無責任だって」
それはそう

「本人が望んでることを優先したいし、南雲さんもそう言ってくれてるし」
「でも子供の希望とは別にあるでしょ、親権がどうとか」
ここ弥生さん、海ちゃんじゃなくて“子供”ってワード使うんだ、って思ったけど、話題がこれだからあえてそういう響きにしたのかも。
大人がちゃんとすべき問題じゃないのって含ませるために。

「形にこだわってもしょうがないし」
「こだわるとかじゃなくて戸籍とかってちゃんとしないと後々困るの海ちゃんでしょ」
そしてさっきは子供って言ったけど、ここで困るのはあの可愛い海ちゃんだ、って具体的に言うの、弥生さん理詰めうまー!仕事できる人や!となった笑。

「待って、決めさせようとしないで」
待って、とか今どきっぽい言い回し出すの生方先生らしい。
「え?」
分かる、勝手に決めないでとかじゃなく、決めさせようとしないでってここで出てくるのびっくりするよね。
たぶん夏くんの中では水季ちゃんの“海に選ばせてあげて”が頭にあるんだと思うと、ああ、もう、いま対峙してるのは弥生さんなのに。

「弥生さん何も強要はしないけど、それは助かるんだけど、決めてないってことすごい責めるよね」
なるほど、ここでずっとその後なんだったのって思ってたあの日の電話の“ごめん、そういう事……”が判明。
弥生さんは関係ないから、ではなく、今はまだ、ってことだったんだね、そしてあの時も急かされてるっていうか責められてる気持ちになってたのね夏くん……。
そうね、あの弥生さんの妙に力強い声と取り付く島のない感じね。

「今すぐアパートで2人で暮らすなんて現実的じゃないし、学校とか会社のこともあるし、面倒くさくて先延ばしにしてる訳じゃないよ」
いやああああああー!ここで正論ぶつけてくる男いやだああああー!笑
明らかに彼女が感情的になってるのに。先に話聞いてあげなよ。そんなこと弥生さんも分かってるんだってば。誠実さで殴ってこないで!
でもまじでなんのビジョンもないんですかとはなる笑。

「ほんとそう、決めさせたかったのかも」
「この前からなんで、なんでそんなに、」
「海ちゃんのお父さんになってほしいし、お母さんになりたいから」
「だからなんで」
(ここ、夏くん映さないんだ……!となった)

「なりたいから、早くお母さんになりたいんだよね」
「何に焦ってるの、そっちの話って」
弥生さんの話したいことあるってちゃんと覚えてた夏くんえらい!えらいのハードルが低い!笑
そんで“弥生さんの話“じゃなくて“そっちの話“って言い方!やだ夏くんイラついてる!

「それ、早く海ちゃんのこと決めてほしくて、その話しようと思ってただけ。お腹すいたよね、食べよ!」
ああ、弥生さん心のシャッター閉まっちゃった……。
いや分かる、あそこで正論ぶつけられたらシャッター閉まっちゃうよお。
弥生さんも自分であの時の電話正しいと思ってないし、
(やっぱりあの時のあの表情と後ろ姿、あれだけで何某かの違和感を訴えてくるのすごいよな、やっぱり)
本当に打ち明けようと覚悟してLINEしたのかな、と思うと、
弥生さんそっち側(早く言わないと)からの焦りもあったんじゃないかなって苦しい。
そんで!冷蔵庫から出したビールはすぐさま飲んでほしいし、ご飯はすぐ食べて欲しいですよ!!!


夏くん帰る間際に。玄関で。
「また話せそうだったらで」
「ほんとうに話そうと思ってる事を」
そうね、さっきの話が弥生さんが本当に話したい事じゃないっていうのは伝わるよね。
イラついたけど、これはちゃんと言えてえらい。
「うん、おやすみ」
それを否定しなかった弥生さん。でも言わない。

ここから、弥生さんと水季ちゃんの回想。
弥生さんは回想というよりもうこれはフラッシュバックと言ってもいいかもしれない。

喫茶店で当時の彼氏にエコー写真見せてる弥生さん。
「病院でもらって。3ヵ月らしい」
「これ俺……?」
「だよ」
「だよね、そっか、そっかそっか、わかった、いつすんの?」
「先週自分で調べて、きのうやっと病院行けて」
ここ、夏くんと水季ちゃんの時の会話聞いちゃったあとだからウワアってなったよね。
でもなあ、望む望んでない関わらず、自分で調べた時点でフランクにうそやだできたかもしれない、って言えてない関係性なあ……。
大事な事は会って話す……なのかもしれないけど、スピード感って大事な時ある。
ここですでに2人事じゃなくて1人事になってしまってる気がする。

「いや、いつするの手術っていうか、早いほうがいいんでしょ、お金も準備しないと、もちろん全額出すから」
「ありがとう」
(はあああ有村さん、ここで相手に悟られないようにでも一気に絶望したお芝居すごい、震える)
「いや普通だよ、ちゃんと責任取るから、こういうのって日帰りでできるものなの」
「聞いてこなかった、また聞いてくるね」
「いい選択だと思うよ、普通に仕事続けてキャリア築いてさ、普通の順序でちゃんとした家庭築こうよ、ね」

これなー。
出てきた、憎むべき極悪人が……!
この部分だけしか見せてもらってないので、この2人がどんな関係だったのかどんなお付き合いをしていたのか、
(キャリアの話が出てきてるから、あるいは弥生さんが結婚はまだ、と言ってたのかもしれないし)
分かりようもないので、これはもう、彼氏に憎み役になってもらうしかないんですが。
ちゃんとした家庭って何やねんって総ツッコミよね。
でもここまでやってくれると躊躇なく突っ込めるから良い。ある意味ステレオタイプで助かる。
これ以上慮る登場人物増やして欲しくないパンクする笑。

半分呆然としながら、仕事していくから(帰って)って言う弥生さん。
「ありがとう、相談乗ってくれて」
ああああ、ここでも弥生さんのシャッター下りちゃった。
いやもうこの相手の感じなんも言えんくなるよね……。
後の弥生さんの言葉を借りれば、ポイって自分の考えだけ置いていかれてしまって。

PC取り出して、コーヒーお代わりを頼んで、
「ノンカフェインコーヒーでよろしいですか?」
(ぎゃあああああ弥生さんノンカフェイン飲んでたー!
産むつもりとまで覚悟してたわけじゃなかったかもしれないけど、
お腹の子に気を配るくらいは嬉しかったんだねえーーーー!!!
この描写、えぐい、えぐすぎる、吐血)
「普通ので」
(いやああああああああもう!!!!!!)
ああ、でも飲めずに出て行っちゃった。
この描写、震える。

ここで、夏と水季の同意書のシーンがオーバーラップされます。
ぐ、ぐぐぐぐ。
方や、泣きながらサインする彼氏。
弥生さんってずっと対比がえぐくて(ハンカチのシーンとか)お願いこのドラマ見ないでねって思っちゃう……笑。
自分の人生がずっとこんな風に誰かと対比されてたら耐えられない。


朱音さんと水季ちゃんの回想ターン。
ここの大竹しのぶ×古川琴音(感嘆のあまり両名敬称略)の斬りあいもすげえです。
みかん食べながらする話じゃないでしょ、とか、ああ、身につまされる。

おろすから、って言った水季に朱音さんが不妊治療してやっとできた子供でって話をするんだけど、水季ちゃんもしかして反抗期なかった……?
大学生になった今、それお母さんにぶつけちゃう?という感じではありますが。
いやーでも似たもの親子だ。DNAって怖い。
どっちも一番まずいタイミングで一番言われたくない言葉投げつける天才だ……。

「母親ってポジション欲しかっただけでしょ」
「母親ってそうじゃない女より偉いのかよ」
このセリフ、この絶対に言っちゃいけないことを思わず言っちゃうシーンで言ってほしくなかった。
ちゃんと伝えれば実のある言葉だと思ったけど、
売り言葉に買い言葉、喧嘩の最中だったんだ。
「残念だったね、一生懸命がんばって妊娠してできた子がこんなで」
「お母さん可哀想」
ここで思わず手が出そうになる弥生さん、さすがに止めに来るお父さん。
水季ちゃんもどうしていいか分かんなくなってる。
(そして結局ソリが合わなくても親に暴言吐いても受け入れてもらえて甘えられる水季ちゃんはしあわせなんだって弥生さんとの対比で浮き彫りになっていく)


回想弥生さんのターン。
可愛いお部屋。まだシンプルじゃなくフリフリしてるのが、弥生さんってこういう女の子だったのかーってまた切なくて。
お母さんに電話してます。立ったまま。
「あんま、産まないでほしいみたい」
「じゃあおろしな」
「1人で育てるのってさ……」
「私無理だからね、無理だから」
「そう、そっかそっか、了解」
「お金ちゃんと出させなさいね(プツッ)」
そうか、弥生さんのお母さんそんな感じなんだね。

恋人、夫婦よりもさらに他人からは絶対に分からない関係性っていうのが親子だと思っていて、まじで100人100通りだと思う。
それこそ血の繋がった兄弟、姉妹ですらその関係性は違う。
なので分かるとか分からないとかどっちが合ってる間違ってる、そういうのはナンセンスだと思っているけど、
それでもこのお母さんに電話して少なくとも本心を話して相談しようと思った弥生さんが健気で泣ける。

しかもここまで言われたのに手術したあとちゃんと電話してさ……。
あの時はああお母さんに電話できてよかった、と思ったけど、でも“お騒がせしました”って言い方気になると思ってたらこういう事だったのか。
もう誰も知らない、私が1人で(そしてそのお腹の子は唯一の味方になってくれるはずなのに)産むとはならない弥生さん……。
あの感じ悪い女先輩に2人も産んでこのキャリアすごいですって本心だったのかもなって思えてくる。

水季ちゃんのターン。
「コンコン」って言って入ってくるお父さん。かわいい。
やっぱりこのお父さんからあの自由奔放な水季ちゃんが育つの分かる。
「泊ってかないの?」
「帰るに決まってるじゃん」
「こんな親不孝なの出てきたら怖い」
「親不孝かどうかは親が決めることだよ」
お父さん、水季ちゃんに甘々であります。

「ほんとは産みたいの?」
(ちゃんと顔見て聞いてくれるお父さん)
「相手に似るなら産みたい」
水季ちゃんああ見えて実は自己肯定感低いのかな……?朱音さんと喧嘩して自己嫌悪中だからか?
「相手に似てほしいと思えるだなんて、それはもう、ね」
ここ、お父さんは産んでほしいという事も、相手の事を子供産みたいと思うくらい好きなんだよねって事も言ってあげたと思うんだけど、なんで水季ちゃん……。
しかし利重さん素晴らしい。全娘がときめいたよね!

「迷惑かけたくない」
「迷惑ね」
「責任負わせたくない」
「責任ね」

1話からずっと疑問だったこと。
水季ちゃんはなんで夏くんを騙して別れて1人で産んで育ててたのか。
こんなお父さんいたら、産まれてくる子にパパが必要だって思わないかもしれないなって。
娘という庇護された立場でなら、産めると思ったのかしれないな、って思った。
だってもう一番近くにこんなに優しくて愛のあるお父さんがいるんだもん。
水季ちゃんこの時まだ学生だしなあ。

夏くんと家族になるんだ、自分のお父さんとお母さんみたいになるんだ、対等の関係に、新しく始めるんだという事じゃなくて、
今の立場のままなら産めると思ったのかもなあ。
今の自分プラスアルファで子供、というか。

と私の中ではわりと流れに説明がついたんだけど、スピンオフ見てまたわからなくなったよね!笑。
それはまた別で話すとして。

朱音さんの母子手帳渡すお父さん。
母子手帳、ずっとキーアイテム。

こたつで自分でもらってきた母子手帳見てる水季ちゃん。
そこに母子手帳もらってきたんだ、ってお父さん登場。
「お母さんになれる?」
「こんなお母さん大事にしないやつが」
「いるんでしょ」
「じゃあもうお母さんだよ」
「そんな簡単に始めたりやめれたりできるもんじゃないよ」
「はい」
そりゃこんな事言ってくれる頼もしいお父さんが傍にいたらなあ。
夏くん完全に蚊帳の外になるよなあ。
「でも、正直言うとね、孫楽しみ!すっごい楽しみ!うふふふふふ!」
お父さんかわいい。
水季ちゃんの理解者はお父さんだったんだね。

キルト教室から帰ってくるお母さん。
「また来たの」
「やっぱ産むことにした」
「は?」
「大丈夫、1人で産んで育てるから」
(お父さんにああいってもらってるから言える言葉だよね、これ)
「やってみたことないでしょ」
「やってみなきゃわかんないでしょ」
お父さん逃げて行っちゃった笑。
この母娘はいつもこんな感じだったんだろうな。
しかしこの感じ。
もう娘の実家帰るときは婿がいないのが一番気楽ってやつじゃん、みんな……。
結局親は自分の娘がかわいいし、孫がかわいい。
そりゃ当たり前なんだけど。夏くんの立場は。

そして1人で部屋で署名する弥生さん。
これさあ、もう、ここまで比較しなくちゃいけないですか、そうですか。

そして夏くんに電話する水季ちゃん。
あの日のこっち側の様子。
もう海って名前ここで決めたのね。そしてその重みと覚悟とか決別とか。
で、泣いちゃってる水季ちゃん。うーん。

そこにかばん投げる朱音さん。
「くれるの?」
「教えてあげる、そういうの喜ぶから、子供」
(はあ、やっぱ親子だなあ)

「あんた、人に可哀想とかいうのやめなさい、知らないかもしれないけどお母さん幸せなの、水季産んで生意気に育ってわがまま言われて幸せなの」
「うそだ」
「勝手言ってなさい、でも可哀想とかいうのはやめなさい」
「泊っていくの?」
「うん」
そうだね、夏くんと決別してもここには水季ちゃんの居場所があるもんね。
その後やっぱり朱音さんと合わなくて海ちゃんと家出たのかなあ。


そして。
手術した日の弥生さん。
エグいくらいに、1人。
『終わった?』
『終わった!全然大丈夫だった!』
明るくふるまうLINE。弥生さん震える指で文末にまたエクスクラメーションマークつけちゃう。
これは強がりかなって思った。もう弱み見せたくないもんね。

そしてお風呂掃除してすべってとっさにかばおうとして。お腹に泡ついちゃう。
「もういないんだった」
そこにシャワーかけてって、もう。
劇伴だけが優しくて。

あのこれ、すごいシーンだと思うし、水季と弥生を対比することで同じ状況でも環境が違うとここまで違うとか、
そんな2人が同じ男の人好きになってるとか、
たぶんこのあとこの時期が一緒だったこととがまた回収されるんだろうけど。

これってでも、可哀想の消費じゃないですか。
そりゃ悲しいに決まってるしほとんどの女の人は泣くに決まってる。
でもさっき朱音さんに人に可哀想って言うなって言われたばっかりじゃん。
特に弥生さんに感情移入してる訳でも擁護したい訳でもないけど、
好き嫌いとかじゃなくて、こんな描かれしたらちょっと待ってって言いたくなる。


それに結局、弥生さんも水季ちゃんも女が全部引き受けてて、うーんこれって始まる前に懸念したことじゃないって思ってるけど、でもまだ4話なので!
この先に期待しています!とくに夏くんママ!



さて、怒はこれくらいにして、ここでやっと現時点に戻ってきますよ。
夏くんが出て行ったドアを閉める弥生さん。
自分の母子手帳見てる朱音さん。

お風呂あがりに夏くんからLINEが来ます。
『伝え忘れた
 海ちゃんが今度は弥生さんも一緒に海行きたいって』
やっぱり夏くん的にはあの日1人で行ってくるね、って言ったのは、弥生さんをはじき出したかったわけじゃなく、当然2人で行くものって思ってたってこと。
夏くん、説明しなくても弥生さんなんでも分かってくれると思ってる。
(まあ弥生さんも言ってないしな)
そうね、そしてここでやっぱり弥生さんは覚悟決めるよね。


カフェで会ってる夏くんと弥生さん。
ええええ、さんざんお互いの部屋でしゃべってるのに、このセンシティブな話、そのオープンなカフェで!?
しかもそのひとつ奥の窓際とかじゃなくその通路の席で!?って思ったけど、弥生さんがそっちの覚悟も決めてたとしたら、もうどっちの部屋にも行かないって覚悟だったのかも。

「ごめんね、呼んじゃって」
(いいよいいよ、お仕事中のワイシャツ腕まくり夏くん!ありがとうございます!!!)

「話っていっても相談とかじゃなくただの報告なんだけど」
運ばれてくるブレンドコーヒー。ううう。
「無理に話してくれなくても」
夏くん、まだ弥生さんがシャッター下ろしてること分かってる。

「殺したこと、ある」

「産んでたら今海ちゃんくらいだった子」
「罪悪感みたいなのずっとあって、いい親になって子供に必要とされれば楽になれるって無理やり思い込もうとしてた」
(あああああ、そっかやっぱり弥生さん贖罪の気持ちだった)
え、ここのエコー写真回想かと思ってたけど、弥生さん、エコー写真持ってきてる……連れてきてる……?

「自分のために親になりたかっただけ、ごめん」
「俺はべつに」
「ごめん、ごめんなさい、ごめん。ほんと辛かった、これ言う前に海ちゃんに関わるのよくなかった」
「俺もすぐに話せなかったから」
「絶対だめだった」
コーヒーひと口飲んで、
(今回は飲むんだ、ううう)
「払っとく、じゃあ」
って伝票取って立ち上がる弥生さん。
「いや」
「いい、こないだ出してもらったし」
(弥生さんどこまでの覚悟だった分からないけど、ここでいつもの2人の感じになるのリアル)

伝票持つ弥生さんの手に自分の手を重ねる夏くん。
この一連の弥生さんの孤独の中で、初めて手を握ってくれた夏くん。

「座って」
「俺は気にしないし、悪いこととは思わないし」
ちょっとここ、ほんとに声出して笑っちゃった、夏くんいいシーンなのにごめん、おまいうすぎて……そりゃそうでしょうよ!!!!!!
そしてそれは弥生さんが言ってくれた言葉だよ。

「海ちゃんの親になりたいって言ってくれたことはほんとに嬉しかった」
「そういうこと言われたい訳じゃないのは分かってるけど」
(はあああああ目黒蓮さん良いお芝居です)

「うん」
「うん」

「赦しがほしい訳じゃない、ただ自分が無理で自分で自分がどうしたって許せない、海ちゃんにも水季さんにも失礼すぎる」
(かばん持ったまま斜めに座ったままの弥生さん、本心話してるって分かるのすごい)
「子供にとっていいことなら」
「罪悪感ってそういうことでしょ、
 殺したって思ってたってそういう言葉最初に使ったの月岡くんだよ」
よし!!!弥生さん!!!よく言った!!!シャッタ―自分で開けてえらい!泣いちゃう!

「ごめん、それいうのもずるいよね」
サッと行っちゃう弥生さん。かっこいい。いいと思う!


海ちゃん家で海ちゃんと遊んでる夏くん。
(ワイシャツ腕まくりありがとうございます!!!)
大きなかぶ読んでる海ちゃん。
うんとこしょ、どっこいしょ。
ほんとにねえ、大人もみんな、うんとこしょ、どっこいしょだよ。

「弥生ちゃんは?」
「連絡したけど返事なくて、忙しいんじゃない?」
「なんで?なんか傷つける事言ったんじゃない?」
「何それ、急に大人みたいなこと、それはまあ、そうかもしれないけど」
(水季ちゃんの祭壇を見て、っていうか納骨もまだな時期なんだよな、これ)
「さすがにここは来たくないよな」
海ちゃんに気付いて
「あぁ、ちがうちがう、海ちゃんに会いたくないんじゃなくて」
急に畳にゴローンする海さん。なに可愛い笑。
でも夏くんの頑なな空気変えるのこれくらいするのいいかも。おりこうさん。
「電話してみれば?」
「もうちょっと待ちたい」
待てる夏くんえらいけど、これは相性だろうなあ……。
夏くんって内省、内観するタイプだと思うから自分も待てるし待ってほしいんだけど、なかなかね、やっぱり分かり合えるのが嬉しいのが人間関係だから。
それが人といる意味だから。
「ふうーん」
ちゃんとお話聞いてあげてえらいね、海ちゃん。

こっちはソファにゴローンしてる弥生さん。
いいよいいよ、みんなゴローンしていこ!

夏くんとのLINE画面見て思案してる弥生さん。
『会って話せる?
 時間できたら教えて』
『明日南雲さんちの近くの公園に
 海ちゃんといるね。
 来れたらきて』
これね、弥生さんが返事してないやつ。
来れたらきて、か、そうか。


そこに見知らぬ番号から電話かかってきて……

「もしもし、弥生ちゃん?」
「海ちゃん?どしたの?」
(津野くんの時もだったけど、海ちゃんが家電使う時はちゃんとじいじとばあば見てる)
「弥生ちゃんに会いたがってたよ、淋しそうだった、けんかしたの?」
「してないよ」
「夏くんがわるいこと言ったの?」
「違うよ、私が悪口言っちゃったの、それで傷ついてるんじゃないかな、会えなくて淋しいとかじゃないと思うよ」
「夏くん、好き?」
「うん、好きだよ」
「海も」
「そっか一緒だね」
「じゃあまた3人であそぼ」
「うーんどうかな」
「ママじゃないからダメなの、弥生ちゃん海のママじゃないから夏くんと一緒にいれないの?海のせい?」
津野くんのお話ちゃんと覚えてて理解して応用してるのえらすぎる海ちゃん。
ここ、じいじとばあばもちゃんと聞いてる、きっと思うところありそう。

「違うよ、海ちゃんはなんにも悪くない」
「弥生ちゃん悪くないって夏くん言ってたよ、誰も悪くないのにみんな好きなのに夏くんと一緒にいちゃダメなの」
「そうだね、そういうことじゃないのに、自分が許せないなんてね、そのまんま自分だけその気持ち持ってればいいだけだよね」
あまりにもストレートに気持ちをぶつけられて、癒されたように見える弥生さん。泣ける。
「うん?」
「なんでもない」
ちょっとね、やっぱり、飛び道具すぎーん?都合よく大人の鎹すぎーん?と思わなくはないけど、でも海ちゃんの気持ちも大事だからね。


夏くん、写真屋さんで。(コ、コガセン~!!!)
「やっぱかわいいよね、彼女」
「あの女の子誰よ、ちっちゃい子」
ねえー、写真屋さんまじで言及しないでほしい。
けどまあ、現像した写真見せて撮影の話聞いたりしたのかな、うんうん、そうだよね。言われて嬉しそうだもんな、夏くん。
でもね、いっつもあのカメラで弥生さんばっかり撮ってるんだよね、夏くん。
ああなんか、こういうところで泣けちゃう。
普段って、いつもの2人って、こんなに尊い。

ベンチで現像された写真見てる夏くん。
(有村架純氏とフィルムカメラの相性良すぎてひっくり返る)
(なにそのかわいいバースデーケーキは)
(バースデーケーキと彼氏の部屋と有村架純が無敵すぎて)

その夏くんの背中に突っ込んでくる海ちゃん笑。
ブランコ押してあげながら
「弥生ちゃんよんだ?」
「呼んだけど来るかわかんない」
(ここの目黒さんのお芝居なんでだかめっちゃ好き、自分からは動かないけど不安で語尾が強くなる夏くんとても良いです)

「弥生さんのこと好き?」
「うん、夏くんも弥生さんのこと好きでしょう?」
「うん」

「海ちゃーん!」
わーい!弥生さん来てくれた!
「弥生ちゃーん!」
「ちょっと久しぶり~!」
ここももう本当に仲良しに見えて安心できる。
弥生さんずっと海ちゃん可愛がるの、強迫観念かな、とか、どういう気持ちなんだろうって思ってたから。

ちょっと話戻るんですが、
今までずっと弥生さんがこういう風に不思議というか不安定に見えてた言動とか行動って、
ほんとに親になったことがなかったから分からなかったって描写だったって事だよね……。
それはもちろん、誰でも最初はそうだし、分からないものは仕方ないんだけど、厳しい描写だなって思う……。
って子供いない私が言うのもアレなんだけど。
って女同士でラベリングさせるのほんと良くない!
けどそういうのが絶妙に上手なんだこのドラマ!!!やだもう!!!

「夏くん弥生ちゃんの事好きだって」
「違うよ」
「違うの?」
「好きだって」
「言ってないよ」
「照れちゃってまったくう~」
「べつに、照れてないけど」
はい、海ちゃん挟んでいちゃいちゃしててかわいい。
弥生さんと海ちゃんが結託して女子チームになるのかわいい。
そんでモゴモゴ言っちゃう夏くんかわいい。

お友達と遊んでる海ちゃん。
「お友達作るの早いねえ、月岡くんの子なのに」
こういうの言えるようになったっていうよりは、弥生さんって基本的につっこみ体質なんだろうな。
「あ……あの……」
「水季さんね」
夏くんここは遠慮するんだ笑。

「うん、誰とでも仲良くなれるタイプだったから」
「それであれでしょ、引っ張ってってくれるタイプ、人に相談とかしない、自分の意志貫く感じ」
(そうね、弥生さん全部経緯知ってるもんな笑)
「私はねえ、意外と相談したいタイプ」
「大事な人にまず話して共有したって思うタイプ、だった」
「ほんとはもっと人に寄りかかりたい」
今さらそんな話?と思ったけど、やっと本心が言えたんだね。
今度は失敗しないように年上のしっかりした彼女がんばってたんだ。

「一緒に悩んだり考えたりしてほしかったんだけど、その時の大切な人達がみんな自分の考えをぽいっておいていく人たちで、淋しかった」
(あんな彼氏でも、あんな母親でもあの時は弥生さんにとっては大切な人たちだった……)

「無視してたこの数日月岡くんさ、しつこく電話したり家におしかけたりほんとしないよね」
弥生さんは既読になるまでLINEも送ったし、家まで押しかけてたもんね笑。
「ごめん」
「ううん、そこがいいんだけどね、待ってくれるとこが、悪く言えば自分がない、悪く言えば他人にゆだねすぎ」
ここ、そうかなあ、夏くんめちゃくちゃ自分あるくない?強いて言えばそれをちゃんと言葉にしないところにイラっとするけど、まあ弥生さんがそういうならそうなんでしょう!笑。

「悪くしか言われてない」
「その決めきれない感じ、迷っちゃう感じ、たまにイラっとするんだけど、でも一緒に迷えるのは助かる、淋しくない」
(はい、今回もback number完ぺき!)
「すごい悪口言われた感じ笑」
一緒に迷えるってそういう事かー?とも思うけど、もうね、なんでもいいから2人ちゃんと話して仲良くやっていってくださいよ。

「おばあちゃーーーん!ただいま!」
「おかえり」
海ちゃんのあとからついてくる夏くんと弥生さん。
「いらっしゃい」
朱音さん後腐れなくて良い。弥生さんも。

水季ちゃんの祭壇に手を合わせる弥生さん。
なんかなあ、やっぱり、水季ちゃん死んじゃったの悲しいね。

ちゃんとご両親にお辞儀する弥生さん。
ほんとにちゃんとしたお嬢さん。ううう。
そんでここのみんなの視線の交わり方がすごくてぶっ倒れそう……こんなんドラマで見せてもろていいんですか……ありがとうございます。

とうもろこしの粒取るお手伝いしてる夏くん。
ねえ、そのやり方日が暮れますよ?笑。
でもこうやるのよ、とか言わない朱音さん。
やらせてあげるけど(もうお客さんとは思ってないけど)教えるまではしない(義理の息子とは思ってない、結婚してないから当たり前だけど)その塩梅の見せ方すごい。

「あの8月に1週間夏休みが取れるんですけど」
あのさんざん希望通り取れるか分からないって言ってた夏くんの夏休み!
水季ちゃんのご葬儀の時に弥生さんに仕事休んだから取れるか分からないってLINEしてた夏休み!
1週間も取れて良かったねえ!
まさかここでこんな事になるとは。ドラマってすごい。

「あら、そう」
「海ちゃんとどこか出かけられたらなって」
「笑、百瀬さんとどっか行った方がいいんじゃない?
 温泉とか……なんか、温泉とかそういう」
前回もそうだったけど、夏くんに弥生さん大事にしろって言う朱音さん好感持ってる私。
海ちゃん押しつけないのも好き。

「海ちゃんとの時間にって言ってくれてます」
「ああ、それで今も帰ったんだ、優しいね」
ここの大竹しのぶさんほんますごい……。
朱音さん、あの子お母さんやれるって顔してた、悔しいって言ってたけど、でもちょっと弥生さんに対して心がほどけてきてる。
実はここ、めっちゃ泣いてしまった。
優しいねって言ってくれた朱音さんの優しさに。
報われた弥生さんの優しさに。

「はい」
夏くんも嬉しいね。
「じゃあその1週間、ここに住んだら」
「……はい?」
「2人っきりになるのは不安なんでしょ?」
不安なんでしょって言ってあげる朱音さん優しい。
朱音さんも不安だもんね。
「…………生活のイメージが全然できなくて」

「お風呂って1人で入れると思う?」
「………1人で……」
「歯磨きは?着替えは?」
ここ、朱音さん詰問してる感じじゃなくて良い。
そんな事も知らないの?って言いたい訳じゃない。

「知らない事って、知ろうとするしかないのよ」
「夏休みちょっと住んだらいいんじゃない」
「一緒に暮らしたら?」
「……はい」

お風呂上りに走り込んでくる海ちゃん。
「1人でお風呂入れた!!!」
今ねえ、ばあばと夏くんはその話してたんですよ。


そして水季ちゃんの遺影から病室の回想シーン。
(いやそうやんな、そこもきっちり描いていくよね……)
くまとやまねこを海ちゃんに読んであげてる水季ちゃん。
「かわいそう」
「かわいそう?」
「しんじゃったの」
「うん、でも生きてた時しあわせだったのかもしれないよ」
「そうなの?」
「わかんないけどね、しあわせって自分で決めることだから」
「ふーん、ママは?」
海ちゃんをギュっと抱きしめて。
「すっごいしあわせ!」

海ちゃんというか星奈ちゃん、水季ちゃんといる時はハキハキ喋らなくてすごい。ちゃんとママに守られる子供の喋り方になってる。

この2人のささやかなしあわせがどうか続きますようにと願うことすらできない私たち。苦しいなあ。


来週の予告、ようやく夏くんママが私たちが1話から言ってた疑問ともやもや(男だから体が傷つくこともない)を晴らしてくれそうで期待。
西田の尚美さんだし!大好き!
隠したの?隠せると思ったんだと思う、って水季ちゃんの事……よね?
毎回予告のつなぎ方がうますぎて疑心暗鬼になってる笑。
あと夏くんの自分の家族に波風立てたくないところがフューチャーされそうかな?

津野くんは誰としゃべってるんだろうなあ。
弥生さんと仲良くなったりしないかな!誰でもいいから弥生さんの話聞いてあげる人いてほしい笑。

はぁ、今週は大ボリュームになってしまった。
最後までお付き合いありがとうございました!!!
また来週お会いしましょう!


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