岩を登る
クライミングを趣味にしているが、ほとんど室内(ジム)が多い。
でもたまに外岩に行く。
とは言っても外岩は危険度が上がるので臆して、講習に参加という形でクライミングの先生に連れて行ってもらう。
昨日はそんな外岩講習。
場所は秋川の天王岩。
比較的アプローチも良く人気の岩場で、昨日も何組かのグループでにぎわっていた。
ジムではようやくリードで11aぐらいは触れるようになってきたのだが、外岩ではそうはいかない。
同じグレードの課題でも、自然の岩は容易には登らせてくれない。
今回は少しハングした壁にある10bの「涅槃の風」に登りたいと思っていたのだが、自然岩でのハングは厳しい!みるみる体力を吸われていく。トップロープでも歯が立たず、敗退。
人のビレイをさせてもらったり、簡単な課題でマスターをかけてリードさせてもらったりして楽しかったが、そんなに登っているわけではないのに後半になるとじわじわと疲れが出てきて、低グレードの課題でも完登が難しくなってきた。
山に行けば足が疲れたとか腰が痛いとか、もう少し部位で明確な疲れが出てくるのだが、クライミングの疲れ方はちょっと違うなと思う。
もうとにかく全身が疲れてきて、意識が乖離しそうになる。
まだ気がしっかりもてているうちにやめておいて正解だったかもしれない。
ジムのホールドとは違い自分で道筋を読んでいかないといけないこと、落ちたらジム以上に危険なケースもあること、ビレイする際にも決して足元の良くない状況で安全にビレイすることに心を砕かないといけないので、精神的にもかなり疲れる。
「慣れ(れば大丈夫)だよ。」
と先生には言われたけれど、外岩で遊ぶことは私には相当のスタミナがいる。
とはいえ、ジムで学んだことのフィードバックもいろいろと出来、昔は嫌々登っていた課題も楽しく登れるようになったりして、ほんの少しだけでも成長できていることが嬉しかった。
ロープや道具を含めると10kg以上はある荷物を背負って、ぐったり倒れ込むように家にたどり着いた私を見て家人はなんでそこまで自分を痛めつけるのかと言いたげではあったけれど、自然と対峙して自分の限界を知るのは嫌いじゃないし、むしろ楽しい。
学びもたくさんある。
やり残しの課題もあるので、また、外岩に登りに行こう。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?