映画メモ80「窓ぎわのトットちゃん」
言わずと知れた「窓ぎわのトットちゃん」のアニメ映画化。
とりあえず本を読んでから見ようと思っていたのでやっとこさ。
小林先生の言われたトットちゃんの中での
「大切な言葉」
を、噛みしめるように言う先生役の役所広司さんの声が
印象を強くしている。
そしてその意図をきちんと表現できる役所さんやっぱすごいな。
みんな一緒だよ、一緒にやるんだよ
私にも非常に「そういうところ」があって
好きだと感じた人が言うことを
ほぼ100%「そうしなくちゃね」となる。
妄信のようだけど、その相手のことをよく知っていて
心から言っているのが分かった時だけだったんだろう。
小さい頃のその勘を私はそのままにしてる節がある。
原作に忠実だったのは、黒柳徹子がまだ生きているせいかもしれない。
亡くなってからだったらどうなっていたか。
なので、今、アニメになっていてくれてよかったと思う。
良かったなあ、アニメになって観られるのは。
読書離れが著しい今日この頃、人々に少し届くと思うから。
ああ、あと、母親の黒柳朝の声が杏だったのだけど
これもまたすごくいい感じ。
彼女の勘と言うか、役者な感じがすごくいい。
たまたま「私たちの声」というオムニバス映画の杏のところだけを見かけてうっかり泣いてしまったんだけど、彼女は主演でも、助演でも
すごくちゃんと仕事をする人だなって思った。
戦争の犠牲者はいつだって子ども。
小さい頃、対馬丸のアニメが8月15日に流れてたりした。
テレビを見ていない今は、そういうの流してるのか知らないけど
流しとけよ、誰も見ないとしてもだ、と思う私は昭和なのか。
見ても、もし自分がなんて想像できないなら意味ないかもしれなくても
想像力を育てるかもしれないじゃん。
機動戦士ガンダムもさ、アムロって16歳。
カツ・レツ・キッカも戦災孤児だ。
ミハル・ラトキエの幼い弟妹もそうだけど、ミハルだって子どもだろう。
カイ・シデンだって17歳とか18歳、
ブライトさんが19歳だからな・・・。
全員子どもなんだよ。
相手の立場に立って、ということを考えなくなったのは
いつの頃からなんだろう。
お気持ちヤクザが増えていったのはなぜなんだろう。
現代日本に暮らす子どもは敵が多くて
生まれながらに戦争状態なのかもしれんね。
どうなの。
おしまい。