読書メモ9「異邦人」カミュ
日本だったら「湿度」かもしれない。
そう思った、梅雨入りに「異邦人」。
ねっとりとまとわりついて私を離さない湿度。
体温を下げようとせっかくかいた汗も蒸発することもなく
ただ、私の体を疲れさせる。
気持ちの良い疲れでは決してありえず
悪い気分だけが溜まっていく。
「湿度のせい」
と供述する人が出ないとも限らないのでは。
不条理といえば、最近は日本で不条理な事件だらけなので
なんかもう、ムルソーだらけなのである。
「意味わかんないよ!」
と叫びたくなる事件が多すぎて、特段驚くことも減ってしまった。
慣れたくなんてないのに。
会社でもそうだ。
「なんでこんなことやってんの?生産性ダダ下がりじゃね?」
ということが多すぎて、ムルソーに対しての新鮮さすらない。
みんなの憎しみを一身に浴びたいぜ!とでも思っているのか上司よ!
そんな現代社会で私たちは、壁を見ながら生きている。
生と死は地続き。
葬儀に出ると性欲が高まるとはよく聞く話。
そしてタイミングよく?
8人に1人は葬式にも「念のため」にコンドームを持参することが明らかに - GIGAZINE
このような記事も出ていた。
なので、ムルソーが翌日にマリイといちゃこらしていても
何ら驚くことでもないのでは?
などと考えてはいけない。
感じるのだ、フランス文学である。
そういえば、フランスはカトリック教国だったね。
と思うなど。
厳格なイメージのカトリックだけど、多分儀式とかに厳格なだけで
実は結構ゆるいのかなーなんて、ラテン文化圏での拡がりから
考えてしまった。
北国はピューリタンな心に厳格さを求めるというか。
読んでいた感想は、
「暑い」
である。
お風呂好き国民としては
あああ、臭そうだなあ
などと思ってしまった。
冬に再読しよう。
初めてのカミュにやっと挑戦したというのに
こんな感想しか持てないでどうなんだと思うので
カミュ、他のを読んでみよう。
おすすめがあったら教えてくださいませ。