ARシューティングアプリ「ペチャバト」をリリースするまでの3つの壁と学び
10月の初旬からGraffityで取り組んできたペチャバト(ARシューティングバトルアプリ)が本日、TechCrunch、 THE BRIDGE、PR TIMES にてリリースされました。🥳
ダウンロードはこちらから💖
今回の記事ではそんなペチャバトをリリースするまでに、デザイナーとしてぶち当たった3つの壁とそこから得た学びついて綴りたいと思います。
まずは最初にペチャバトについて紹介したいと思います。
ペチャバトに必要なのはスマホだけ。雪合戦やドッヂボールのような感覚で友だちとシューティングバトルができます。
リリースから1週間も経たずゲームのスポーツカテゴリーで6位という偉業を達成しました!
1週間で2万回以上のバトルが繰り広げられています。
ユーザーさんからこのようなありがたいお言葉をいただいています!
特に「高校の友達と仲良くなれた!」というコメントは「ARで人と人とのつながりにイノベーションを起こしたい」という目標を掲げているGraffityメンバーにとっては喜びのコメントでした。
今回の記事ではそんなペチャバトをリリースするまでに、デザイナーとしてぶち当たった3つの壁とそこから得た学びついて綴りたいと思います。
壁1:ユーザーは何を求めてるの?
壁2:世界観って何?
壁3:3Dデザインってどう進めればいいの?
壁1:ユーザー層は何を求めてるの?
ユーザー層は友だちとわいわいゲームするのが好きな遊び盛りな学生です。しかし私はクラッシュ・バンディクーを小学校時代に購入して以来、家でゲームをしたこともなければツムツムなどのスマホゲームを一切しないタイプの人でした。
そう。自分はユーザーとかけ離れたていたのです。
なのでアプリ内でコアとなる機能や体験、使用する文言、デザインテイストの意思決定のスピードが鈍化しました。まさに、新しい言語を0から学ぶような感覚でした。
そこでまずは自ら体験しようと徹底的にスマホのゲームを触りました。
スマホゲームトップ45個以上、ARゲーム10個以上、3Dスマホゲーム10個以上、計50個以上をダンロード。通勤中に遊びました。
他にも下記のような取り組みをしました。
・友だちのお家に泊まり込んでパワプロとバイオハザード
・テクノスポーツHADOを体験(こちらに関する記事)
・10件以上のヒアリング(こちらに関する記事)
・大学やカフェにでプロトタイプ検証(こちらに関する記事)
すると徐々に人気なゲームにおける共通点が見えてきました。
・コア体験部分(勝敗の瞬間やポイント取得時)はリッチなアニメーションで感情を揺さぶる
・継続的に使ってもらうためのソーシャル要素やポイント設計
・ARゲームはカメラビューと3Dのオブジェクトにフォーカスしてもらうことが大事。2DのUIはシンプルに。
学び📝
ユーザーの理解度は白黒で表現できず、グラデーションのようなものだと気がつきました。完璧に理解するのは不可能ですが、知るために様々なアプローチを取り続けることが重要であるということを実践を通して学びました。
壁2:世界観って何?!
これまでヤフー乗換案内やGraffityなど5つ以上のアプリをデザインしてきました。ロゴやUIをデザインしたことはありましたが、0からストーリーや世界観を作り上げた経験はありませんでした。
これまでのアプリと圧倒的に違うことは、ユーザーがアプリの中で成し遂げたくなる目標を0からデザインしなくてはならないところです。ユーザーのニーズを理解してデザインを設計するだけではなく、新しい世界、ゴールを魅力的に演出しなければなりません。そこで重要となるのが世界観です。
初期の段階で決まっていたのは球を打ちあうという部分だけだったので、誰が(ユーザ本人・カウボーイになりきって)、何を(ペイント・文房具・炎・雪玉)打ちあうのか、舞台(街中・宇宙・動物園など)はどこなのかを、名前とセットで複数案出しました。
ペイントを打ち合うという世界観に決めた理由は下記の通りです。
1)過去にリリースしたGraffityというARビデオチャットアプリでも空間に絵を描いてコミュニケーションすることで「自己表現の拡張」をするというコンセプトを大事にしていたので「自分色に相手を塗りつぶす」という世界観が合っていた
2)雪合戦も考えましたがリアルの体験をARでは超えられないと考え、現実世界でできないけど、ARだったらできる体験にした
3)直感的に楽しそうなイメージが湧く
しぶきやカラーも色々試しました。
最終的にはプロダクトチームのメンバーでユーザーに感じてほしい感情などのキーワードを付箋に書き出して、そこからビジュアルに落としていきました。
こうして仕上がってきたUIがこちらです。
📝今回のプロセスを通して得た学びはズバリこちら。
壁3:3Dデザインってどう進めればいいの?
ペチャバトの大事な要素として必殺技があるのですが、こちらは動的な3Dで表現しています。私は3Dデザインがほぼ未経験だったのでどうデザインを進めるべきか、どうエンジニアとやりとりすべきか、右も左もわからない状態でした。
そんな中、今回の必殺技を作り上げた勇者たちを紹介したいと思います。
まずは必殺技を3Dで表現するのが良いのではないかと提案してくれたkboy(@kboy_silvergym)。
どんな必殺技にするかを弊社のPMのYU YOKOI(@yuyokoi)とゲーマーのSHOTA SAITO(@ikuzear)がワークショップを開催してくれたのちに議論を重ねて、言いやすく、イメージしやすい必殺技の種類を考えてくれました。
そこからばっくりとしたイメージを揃えて…
次にイラストレーションをいおりさん(@96usa_koi)にお願いしたところ、3日ほどで全てのデザインを描き起こしてくれました。
そして社外の3Dデザイナーさんが2週間ほどで3Dモデリングを完成。
そして動的な動きをつけてくれた弊社のエンジニアのむーつん(@mutun__)。
📝学び
3D表現は3Dデザイナーをはじめとして様々な人の専門性が必要でした。無理に一人で全てやろうとせずに、わからないことがあれば臨機応変に色々な人を巻き込んでディレクション側に回ることが重要でした!
まとめ
・ユーザー理解はグラデーション。理解を深めるために様々なアプローチを取り続けることが重要。
・世界観は一瞬で決まるものではない。デザインに落とし込んでいく中で議論をして徐々に見えてくるもの。
・3Dデザインは専門家を巻き込んでディレクション側に回る。
このような夢のあるプロダクトに0→1から携われたことを本当に光栄です!
一人でも多くのユーザーが喜んで使い続けてくれるように、これからランキング制度なども導入してもっとアップデートしていくので楽しみにしていてください!
ほっこりするのでぜひペチャバトtwitterフォローしてね!😙
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