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【管理栄養士解説】子どもの水分補給にジュースはNG?🍹お茶や水を飲まないときの対処法
本日の子育てお悩み相談〜子どもの水分補給〜
今回の子育てお悩み相談のテーマは「子どもの水分補給にジュースはNGか」です。
保護者の方から寄せられたお悩みを見ていきましょう。
息子はお茶や水が好きではなく、普段から進んで飲んでくれません。
そのため、あまり良くないと分かってはいても、せがまれるとどうしてもジュースや牛乳を与えてしまいます。
お茶や水を飲んでくれない子には、どのように対処すれば良いでしょうか。
(3歳の子供を持つ母)
管理栄養士の回答
今回のお悩み相談に回答するのは、管理栄養士の大槻万須美です。
管理栄養士 大槻万須美
”楽しく食べて健康に”をキーワードに、離乳食やキッズ向け料理教室、パーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供、商品開発など幅広く活動中。子育て支援センターで、食育料理教室及び栄養相談業務を通して、子育て中のママパパに寄り添う食育サポートに力を注いでいる。
子どもは大人以上に水分補給が大切です。
でも、お茶や水が好きではなく、相談者様のようについジュースや牛乳を与えてしまう、というお悩みもよく聞かれます。
子どもの水分補給にジュースや牛乳は良くないのでしょうか。
今回はお茶や水を飲まないときの対処法についてもお伝えします。
子どもは脱水しやすい!子どもの水分補給は大人が気をつけて!
子どもは脱水症状になりやすいといいますが、なぜでしょうか。
子どもの体は大人に比べて水分の割合が多く、普通の大人の水分の割合が体重の約60%であるのに対して、新生児は約80%、乳児は約70%といわれています。
子どもは体重あたりの水分の割合が多く、少しの水分が失われただけでも水分のバランスが崩れてしまうのです。
また、体内の水分は細胞の内と外とに分けられ、通常は細胞外液から失われていくといわれています。
大人は細胞内液2/3・細胞外液1/3に対して、新生児・乳児の細胞外液は細胞内液よりも多くなっており、そのことからも子どもは脱水症状に陥りやすいといわれているのです。
大人に比べて水分量を調節する機能や水分摂取に対応する能力も未熟なため、大人が気をつけて水分補給をしてあげる必要があります。
子どもの水分補給はどのくらい必要?
気温や体調にもよりますが、体重1kg当たりの水分摂取の必要量は、
乳児:100~120ml
幼児:80〜100ml
学童期60~80ml
大人は40〜50ml
とされています。
体重1kg 当たり、乳児は大人の3倍、幼児は2倍必要です。
おおまかな体重と掛け合わせると、
乳児 1,000ml
幼児2,000ml
学童2,000ml
大人1,500ml
となり、大人と同等かそれ以上の量の水分が必要であることがわかります。
※この水分量は、母乳やミルク、食事から得られる水分も含めた量になります。
子どもの水分補給に最適な飲み物は?
水分補給は、糖分・カフェインが含まれない水やお茶(麦茶やルイボスティーなど)が最適です。
水やお茶は低カロリーで無糖ですが、ジュースや甘味飲料、牛乳は糖分が多く、水分補給として飲むと栄養バランスが偏りやすくなります。
肥満や虫歯のリスクも高まりますし、幼児期に甘い飲み物を飲む習慣がついてしまうと生活習慣病につながりやすいともいわれています。
また、子どもの体に及ぼされるカフェインの影響も考える必要があります。カフェインが含まれていない水やお茶は体内の水分バランスを適正に保ちやすく、体調への心配もなく飲ませることができます。
お茶や水を飲まないときの対処法は?
赤ちゃんは生まれてから母乳やミルクなどほんのりと甘い味のついているものを飲んできたため、離乳後もそのような味を好むのは本能とも言えます。ただ、ジュースや牛乳は、純粋な水分補給という観点では不向きです。
お腹がふくれて食事が食べられなくなることもありますし、虫歯への影響、こぼしてしまったときの対応、要冷蔵のものであれば外出先での保管についても気になります。
お茶や水は牛乳などと違って常温で置いておけるので、常にお子さんの手の届くところに、お子さんの好きなコップや水筒などに入れて置いておくのはいかがでしょうか。
また、食事やおやつでも積極的に水分補給ができるような野菜や果物、みそ汁やスープ類を取り入れるのもおすすめです。
ゼリーや牛乳などはおやつの時間の楽しみにしてもいいですね。
一度に多く飲むよりも、たくさん汗をかく前後や就寝前や起床時、お風呂上がりなど、こまめに少量ずつ飲ませてあげるようにしましょう。
参照:
熱中症予防のための情報・資料サイト | 厚生労働省 (mhlw.go.jp)
【こどもの食コラム】乳幼児期の水分補給/摂津市 (city.settsu.osaka.jp)
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