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つれづれ

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短いエッセイ
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2024年10月の記事一覧

夢の跡

秋の日に、草あそびをした。 かったまけたと笑いあう。 だれひとり泣くもののいない、夢の跡…

1

きょうという日に

晴れてうれしい。 秋がうれしい。 暑くなくて寒くなくてうれしい。 風がさらさらしててうれし…

公園の東屋で、雨宿りをしました。 東屋の脇には、池がありました。 雨粒が池に落ちると、○が…

空がひろい

きょうはやけに空がひろいなと思ったら、日傘をさしていなかった。 こころも、こんなふうにが…

3

やわらかな土

たまねぎを切っていたら涙がでてきたので、便乗して泣くことにした。 パンドラの箱をあけて、…

2

甘い香り

グラスにコーラを注いだら、ひとつの宇宙が現れました。 幾つもの星が誕生し、消滅しました。 …

みらいえいごう

きょういちにちだけでいいから にんげんがにんげんを殺しませんように できればあしたも にんげんがにんげんを殺しませんように あさっても しあさっても そのさきも いちにちずつ つみかさねていって みらいえいごう  にんげんがにんげんを殺しませんように

言葉のない祈り

流星群をまちながら  夜空をみあげていた  頭のなかから  しだいに言葉がなくなっていった…

2

移動動物園

はな子は むかし 移動動物園で いろんなところに行ったんだって 戦争が終わって、何年か後…

星の誕生と、消滅

ゆうべ、線香花火をした。 じゅっと燃えて産まれた火の玉は、 火花を散らし、次第に弱くやさし…

すきなところ

夏の終わりがすき。 終わりだけでいいのに。 かすてらは茶色いところがすき。 茶色だけたべた…

2

せつない

夕暮れの風といっしょに、「せつない」がやってきた。 この「せつない」はよくしっている。 去…

白い線の先まで

夕方に近所の図書館へ行った。 鍵と図書カードだけを小さな袋に入れて。 どうでもいい服を着て…

1

のらねこ

のらねこがいた さっきまでのかんがえごとは どこかへきえさって かんがえごとがあったばしょに のらねこがすっぽりとはいりこんできた なにかんがえてたんだっけ おもいだせない まあ、いいか きっとたいしたことじゃない こころのなかののらねこをなでながら  あるきだす そらがたかい