見出し画像

新しいことを教える方法【定型発達児にもおすすめ】


こんにちは。りりです。

発達ゆっくりのお子さんには新しいことを教えるって本当に本当に大変です。
理解が難しい、今までのルーティンが崩れてパニックになりやすい、慣れるまでに時間がかかる、など。

ですがあるコツを知っておくと、新しいことでも挑戦しやすくなります。

今回は新しいことを教えてあげる時にぜひ行って欲しい「スモールステップ」についてお伝えします。


●「スモールステップ」とは


簡単に言うと、目標を達成するために小さな手順を踏んでいくこと。

いきなり目標を達成することは難しいので、「準備を積み重ねながら目標に近づける」ということです。

これは定型発達児でも発達障害児でも同じことが言えますが、最初からゴールを目指すのではなく階段を登って目標達成できるようにしていくことが大切です。


● スモールステップの手順を考えてみよう


① 「目標」を考える


今回は「スプーンを使って食事をする」にして話を進めていきます。



② 目標を達成するための段階を考える

スプーンで食事をするための動作を考えます。

スプーンを持つ、握る
・スプーンでご飯をすくう
・スプーンを口まで運ぶ


スプーンで食べるだけでもこんなに複数の動作がありました。



③ 段階を簡単な順番から並べてみる


上の動きを簡単な順番に並び替えると

①スプーンを持つ
②スプーンを口まで運ぶ
③スプーンでご飯をすくう

これでスモールステップの順序は決まりました。


④ ステップの内容を具体的に決める


Step① スプーンを持つ

・お子さん用のスプーンを用意する
→じゃあどんなスプーンだと持ちやすい?
  ↳手にフィットしやすいスプーンを探してみる

・ご飯の間に持たせてみる
→いつまで持たせる?
  ↳最初に持たせて離したらそこでスプーンは持たせない
    持つのが好きならもう一度持たせて時間を長くする


Step② 口まで運ぶ


・大人がすくう

→じゃあ何をすくう?
  ↳ひっくり返しても落ちにくいマッシュポテトにしよう

・最初は大人が支えながら口まで入れる
→いつまで支える?
  ↳できそうになったら手を離してみる

・集中できるようにする
→どうやったら集中して取り組める?
  ↳食べ始めの1品だけ取り組む
     扱いが上手になったら品数を増やしてみる


Step③ 自分ですくう


・すくいやすいもので練習する

→何がすくいやすい?
  ↳ヨーグルトならつけるだけでも食べられる

・すくいやすい食器に変える
→どんなものだとすくえる?
  ↳少し深めの器にする

・すくうタイミングを決める
→いつが1番集中できるか?
  ↳最初、もしくはデザートの1品から

・すくいやすいスプーンを選ぶ
→今のスプーンはすくえるか?
  ↳もし難しそうにしていたら検討する


目標 スプーンを使って食事をする


・スプーンで食べる品数を増やす
→どれから増やしていく?
  ↳すくいやすいスープやおかず、最後にご飯にする



● 大切なのはとにかく「焦らない」


ひとつのことを覚えるのも個人差がありますし、興味の具合によってスピードも全然違います。

今回例に挙げたスプーンなどは、ご飯を食べることが大好きなお子さんは興味をもちやすいですし、ご飯にあまり興味がないお子さんは覚えるのに時間がかかります。

こんな時にネットで調べたら「◯歳までにできるようになりましょう」とか書いてますが、こんなの信じなくて良いです。
周りと比較せずお子さんのペースに合わせて行うことが成功のカギとなります。

何事も楽しみながらゆっくり時間をかけて、いろんなことを教えてあげてくださいね!



次回は「ネットで調べたら100%発達障害と出てくること」についてお伝えします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?