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生理について吐く
9月21日、生理の予定日から3日後の昼だった。少しでた茶色い織物にやっときたかとナプキン付けたのにそれからトイレの度に今度こそと確認するがまだ生理がこない。
生理なんて一生こなくていいが、くるからにはタイミングよくきてほしい。本来ならば3日前にきて大事な予定には無理なく過ごせる予定だったのに、3日ずれたせいで生理2日目に知人とお出かけする羽目になった。
このクソみたいなシステムに振り回され出した小学生のあの時から女を辞めたいと思い続けながらもう何年が経っただろうか。
下着を汚し、制服を汚し、ベッドを汚し、トイレを汚し、挙句の果てに学校の木の椅子まで汚したこともあったなぁ。
中学や高校の頃なんて校則が厳しく上着なんてないし、クーラーの前になった時には寒気が酷くて全身の血の気が引いて真っ青になって机の両端握りしめて我慢した。チャイムまであと30分、あと29分…って我慢したけどめまいがひどくて授業を抜けて保健室行き。
生理で素敵な思い出なんて一つもない。
そんなことを思いながら過ごしていると、あっという間に夕方になった。1人ご飯の用意をして、今日も変わらず手抜き料理を食卓に運ぶ。
しばらく1人黙々と咀嚼し、胃袋を満たした。
食後に尿意を催し、トイレに向かう。
相変わらず真っ白のナプキン。まだか…そんなことを思いながらトイレットペーパーで拭くと明らかな赤が。
あぁ…また始まったとイライラする反面、無事に出てきたとホッともした。
しばらくは、通常通りの夜だった。脳を無にしながらスマホを触り、なんとなく口角を上げる。そんな夜。
だが、あれから30分ほどだろうか。急に腹痛と眠気が襲った。しばらく床に転がるが、もう我慢ならないぐらいのしんどさ。どこにも快楽はなく、全身から感じる不快さと何者かが腹部を握りつぶし、どんどん頭に石を詰め込むような感覚。
血の気が引き、声を出そうにもうめき声しか出ない。吐き気も出てきて、もう何もできない。
そんな20時過ぎだった。
最近は落ち着いていた生理痛だが、こんなにも激しい痛みに襲われたのは久方ぶりだ。
2グラムのインスタントコーヒーをお湯に溶かした朝の時点で私は間違っていたのか。
そうだ。そうに違いない。
予定日が過ぎてもうすぐくるのではないかとわかっているのに生理痛が増す原因のカフェインを摂取する馬鹿だ。
そうやって自分を責める。生理痛が重いのも、吐き気がするのも、食事生活も、孤独も、寂しさも全部全部全部。
あぁ。いつになったら気が済むのか。
生理中の不機嫌なんて今に始まったことじゃない。わかってるのにイライラするし、気づけば涙が出てくる。
お風呂に入らなければと床に張り付いた自分を自分で無理やり剥がし、立ち上がると吐き気が増して、数歩走ってトイレで吐いた。
今日の手抜き料理の見た目はとてつもなく見苦しいものであった。
この苦痛をただトイレに流すのでは私が可哀想だから、この場を借りて再び吐かせていただいた。
『今日は生理痛が酷くて…』と言う女性は多いだろう。その具合は人それぞれだが、どんなに軽かろうが重かろうが、その人のことを守ってあげてほしい。
逃げられない内側からの苦しみを知ることは難しいだろう。だが、見て見ぬふりをせず支えてあげてほしい。
そして、女性には生理を吐いてほしい。
1人で悩やんで飲み込まず吐き出してほしい。
そんなことを思いながら、私はこの文を吐き終える。