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【本のご紹介】 ジェフリー・ディーヴァー 「ハンティング・タイム」
ジェフリー・ディーヴァー 池田真紀子訳 「ハンティング・タイム」 (文藝春秋 2023年)
ジェフリー・ディーヴァーによる、懸賞金ハンター「コルター・ショウ」シリーズ最新作。ここ10年ほど、ディーヴァーの新作は、書店に並ぶ当日に手に入れ読み始めるほど、楽しみにしている。
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エネルギー関連メーカーの最重要部品が盗難に遭い、回収を依頼されたコルター・ショウは、メーカーのCEOから、盗難された部品の開発に携わった女性技術者アリソン・パーカーの失踪についても対応を依頼された。アリソンは警察官だった夫ジョンがアルコール依存症になり、暴行で顔面を受傷したことなどから夫を告発の上、離婚。夫は刑務所に収監されていたが、模範囚として早期に釈放。しかし殺意をもってアリソンを探しているというのだ。
ティーンエイジャーの娘ハンナとともに逃避行を続けるアリソンの元に、ジョンの、そして二人組の殺し屋が迫る。コルターはアリソンとハンナを見つけ出し保護することはできるのか。なぜ二人は追われ続けなければならないのか。事件の黒幕の意図は何なのか。
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「コルター・ショウ」シリーズも4作目となり、主人公の人となりにも慣れてきたこともあって、安心して(?)スリルを味わうことができました。そして370頁を超す(いつもながらの)大作にも関わらず、あっという間に読み終えてしまう(笑)。「サックス&ライム」の次作邦訳が出版されるのは来年以降のよう。今から首を長くして待ちたいと思います。さすがに気が早いか笑
(おわり)