【漫画の感想】『うつを甘くみていました』『家族もうつを甘くみていました』共感と驚きと納得

うつ病について目にしない日はない、と言っても過言ではないほど身近な病気。

この漫画エッセイは、作者のブリ猫。さんが自分のうつ病、結果として双極性障害II型だったのだけれど、に罹患してからの経過、苦しみ、そして今をきちんと向き合って描き出したもの。

うつ甘としてpixivに載せていたのが最初らしい。

2冊とも一気に読んだ。
泣きそうだった。辛すぎて。

元旦那がひどいと思った。
浮気していた相手の嫌がらせが恐ろしい。

でも2冊とも、元旦那を悪く書くつもりはなく、『家族も』の方ではブリ猫。さんのお父さんが自分も1人でだったらどうしたら良いかわからなかったし、彼が悪いわけじゃない、と書いてあり、考え込んでしまった。

また、「思っていた以上に、助けること寄り添うことは難しい」とお母さんが言っている台詞には、雷に打たれたように感じた。

作者の意図に反するかもしれないけれど、この2冊の描き出している時間の経過は10年以上だ。
なんと難しい病気なんだろうか、と感じた。
そして社会制度について、障害年金の申請などについても描いてあって、こういう視点は大切だと思う。

聞くところによると、心療内科など、医療機関に来ている患者さんだけで10人に1人の割合。来ていない人を含めるときっともっと多いらしい。
だから心を保つために、医療にかかるのは大切だし、自分のメンテナンスとして必要なこと。カウンセリングと同じ。
そんな私も適応障害を発症したのが治らず、細々と薬を飲みながら生活する日々でもある。
何も抱えていない人っていないんじゃないかな。

だから、このブリ猫。さんのように大変な思いをして、それを作品にして、なんと素晴らしいことなんだろう。自分で自分を見つめることができるのは勇気がいることだ。

サラッと読めてしまうけど、深い。
Kindle unlimitedに、2冊とも入っているので、オススメ。

ではまた！
良い本や漫画との出会いに感謝です。