SNSを削除したはなし。
SNSアプリを開くことは、私の日常の一部となっていた。
朝起きると、まずはスマホを手に取り、無意識にSNSアプリを開く。Instagramのニュースフィードをスクロールし、友人の投稿を確認。
全友人の投稿を確認したら、次は検索ページを開き、おすすめに流れてくる投稿で気になる写真をタップ。その投稿主のプロフィールに飛び、過去の投稿を確認。そこから次々と別のアプリに移動し、似たようなことを繰り返す。
この一連の流れが、まるで食後の歯磨きのように(いや、それ以上に)習慣と化していた。
その習慣は朝だけに留まらず、日中も、仕事の合間にも、別の用事でスマホを手にすると、最後には必ずSNSを開いてしまうほど。
そして、ある日突然、(本当に ”ある日突然”)耐えられなくなった。
SNSを見終わってから、「ああ、また〇〇分を無駄にした…」と、毎日毎日同じことを嘆いている自分に。
後悔しながらもやめられない弱い自分に。
数日後には忘れるような豆知識を得て、情報収集をしている気になっているだけで、決して何も生み出していない自分に。
「アプリ自体を削除するしかない。」
そうと決まれば早いもので、その場でInstagramとX(私が最も生産性の無い時間を要し、アウトプットすらしていなかったSNS)を削除。
削除した瞬間に感じたのは、”一抹の寂しさと、絶対的な解放感。”
無意識に縛られていたことを実感した瞬間だった。
あれから一週間がたち、これまでSNSを開いていた時間は、その時々に行っていることに全集中できるようになり、少しでも時間ができれば(歯磨き中など)スマホがのっていた手には、本がのるようになった。
何より、一番嬉しく、そして意外だったのは、心が凪いでいる時間が明らかに増えたこと。
無意識にSNSのキラキラと自分を比較して心に波風を立てていたのだろう。
どんな経緯にせよ、この記事に辿り着き、そしてこんなところまで読んでくださったあなたにも、有意義で幸福感を感じられる時間がこれまで以上に増えますように。