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"微笑みはもう二人の夢を見ない"

"微笑みはもう二人の夢を見ない"

知る人ぞ知る名曲「最後の雨」のワンフレーズだ。

男女の悲しい別れを謳った曲だ。

この曲に何千、何万の人が涙しただろうか。

この曲の世界では男性が女性のことを思いながら別れを告げるようだ。

なぜ別れるに至ったのかはわからないが、勝手な推測をすると、付き合っていた女性に別の好きな男性が現れたから、自分から身を引いたように受け取れる。

しかし、男性の方はまだ残っている恋心に苛まれている。

"微笑みはもう二人の夢を見ない"のは、過去に何度もデートを重ねて、楽しい時間を過ごしてきたのに、そんなことが意味なくこの男女の未来になんの希望ももたらさない、ということなのだろう。

それをダイレクトに表現してしまえば、歌詞が露骨すぎる。

誰も思いつかないような遠回しな表現で、露骨感を消してしまっている。

しかもほんの短いフレーズなのに、この曲の世界観と相まって、別れの悲しい情景が頭の中に浮かんでくる。

この曲の中盤あたりにこのフレーズがあるから、終盤に登場する"行き場ない愛が止まらない"というこれまたなんとも悲しいフレーズにつながり、男性の打ちひしがれた心の内が、さらにパワーアップして伝わってくる。

どうやったらこんな悲しい歌詞が書けるのだろうか。

作詞された方の感性に感嘆する。

この曲が今もたくさんの歌手にカバーされていることが、その素晴らしさを物語っている。

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鈴々堂/rinrin_dou@昭真
小説を読んでいただきありがとうございます。鈴々堂プロジェクトに興味を持ってサポートいただけましたらうれしいです。夫婦で夢をかなえる一歩にしたいです。よろしくお願いします。