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筋トレをしてカッコいいスーツ姿になろう(前編)

筋トレを続けているといろいろと悩みが増える。去年まで来ていた服が着られない。

これは実に深刻な問題だ。

有り余るお金があれば、次から次へと服を買い換えるのだが、我が家の経済状況ではそんなことが許されるはずもない。

だから窮屈な服を我慢して着なければならない。

最も深刻なのは、会社に着て行くスーツだ。

一頃のことを思えば、ずいぶん安価でスーツを買えるようになったが、それでも大きな出費になってしまう。

おいそれと買い換える訳にはいかないが、日に日にスーツが小さくなっていくことは止められない。

何とかお腹をへこませて古いスーツを着続けているが、いつまで耐えられるだろうか。

スーツが破れるのが先か、ぼくの我慢が限界を迎えるのが先か・・・。

ある日のこと、出勤するために吊り革を持って電車に揺られていた。

電車がトンネルに入ると、窓ガラスにスーツ姿のぼくが映った。

ん?、その姿に少し違和感がある。

電車の中は他のおじさんたちと自分を見比べるには最適な場所だ。 

スーツ姿のぼくの肩幅が、他のおじさんたちより圧倒的に広い。

俳優の西島秀俊さんのスーツ姿がカッコいいのは、身体を鍛えていて肩幅が広いからだ。

ぼくは彼のようなイケメンではないが、こんなに自分の肩幅が広かったのか?って思ってしまった。

<後編へ続く>

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鈴々堂/rinrin_dou@昭真
小説を読んでいただきありがとうございます。鈴々堂プロジェクトに興味を持ってサポートいただけましたらうれしいです。夫婦で夢をかなえる一歩にしたいです。よろしくお願いします。