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見積もりとチガウ!お葬式の費用はなぜ急に高くなるのか?

近頃、家族葬とか流行っている。

「8万円でできます!」

そんなふうに謳っているけど、ああいうので、本当に8万円でできることって、ほとんどない。

結局は見積もりをもらったあとで50万とか請求されて、「えー!」となっちゃうらしい。

最初にネタバラシをすると、それには理由があり、簡単にいうと絶対に必要なのに、最初の見積もりプランに入っているものと入っていないものがあり、「これはオプションです」というものを仕方がなく承諾していくうちに、最終的に高くなってしまうからだ。

1.なにが元々の見積もりプランに入っているもので、なにが見積もりにないオプションなのか?

2.えーっ!高すぎる!とならないためにはどうすればいいか?

それについて今回は述べたいと思う。

ついでに最後に、何で私がそんなこと知ってるか?についてもちょこっと述べる。

1.なにが元々の見積もりに入っているもので、なにが見積もりにないオプションなのか?

さて、みなさんはお葬式の全国平均の費用はいくらか知っているだろうか?

全国平均 177万円 だ。

(財団法人日本消費者協会「第12回葬儀についてのアンケート調査報告書より 2022年3月)

ぶっちゃけこれを聞いた時、「高すぎるよ」と思った。
今の時代、家族葬とか、10万以下で葬儀ができるプランとか色々聞くのに、平均はこんなに高いの?

葬儀なんて、本人死んでるし。
高いお金かけても、別に本人、喜ばないし。
幽霊の存在をそんなに信じてない私は、安くするに越したことないと思うけど、と思ってしまう。

ちなみに177万円のうちわけは、以下のようになる。

葬儀一式費用 120万
飲食接待費 20万
寺院費用 37万

寺院費用っていうのは、お経料とか戒名とか。
37万て。高っ。
高すぎる気がするけど、これを値切るのは、自分がお坊さんでもない限り、難しそうだ。
しょぼい戒名にしてもらうしかない(なんだ、しょぼい戒名て)。

飲食接待費は、お葬式に来る人が少なければ、削れる費用だ。
もてなさなければ、0円。
だけど普通、葬儀や火葬の後に「精進落とし」があり、食事でもてなさなければいけないので、これをケチるのも難しい。
(自分でほか弁を買って、もてなせばいいけど)

そして、1番高いのは葬儀一式費用、120万円。

一般に、「家族葬をこの値段でできます!」と謳っているのはここの費用のことだ。

見積もりでは、8万とか10万とか20万とか、そんな値段で、見積もりの段階ではそんなに高いと思わないことが多い。

しかしこれは単なる見積もりであり、プランに入っているものと入っていないものをよくみないと、あとから大変費用がかさむことになる。

たとえばプランに入ってるものとしては、お棺、仏着、位牌、骨壷、納棺用品などがあげられる。

これらはたいていの葬儀に絶対に必要になるもので、プランに入っていることが多い。

では、見積もりに入らないものはどんなものか。

それらは別に意地悪で入っていないわけではなくて、お葬式によって、人それぞれで値段が変わってくるものが、見積もりに入らないものに当たる。

それはたとえば、ドライアイス代。

ドライアイスは、腐敗しないよう、遺体を冷やすためのもの。
夏場だとたくさん使うし、火葬場が混んでいて何日間か冷やす場合など、たくさん使うこともあり、場合によって費用が変わるので、見積もりに入ってこないことが多い。

たとえば二つめは、会館代。

家で葬式をやる人とか、特別な宗教の人で、自分のところの宗教の会館でお葬式をやる人とか、地元の会館でやりたいとか、お葬式をする場所が人によって違う場合があるので、プランに入ってこない場合が多い。

たとえば三つめは、お花代。

お花はいくつかのプランがあって、どれだけ豪華にするかによって値段が変わる。

しかもお花は生花を使うことが多いので、何十万もするほど高いことがある。
小さな花束ですらけっこうするのに、お葬式ではそんな生花をめちゃくちゃ使うので、高くなるのだ。

うっかり豪華にすると、花のせいでかなり値段が高くなることになるので要注意だ。

そして葬儀費用を少しでも削りたくて、あんまり他人の目を気にしない人ならば、この花代を削るのがオススメだ。しょぼくすれば、だいぶ安くなる。

他にも、霊柩車と寝台車の費用なんかも請求される。

ちなみに寝台車は病院から葬儀場まで遺体を運ぶ車で、霊柩車は葬儀場から火葬場まで遺体を運ぶ車だ。

この費用は3万とか5万とかする。
距離で金額が変わるものなので、何円とは言い難いので、見積もりに入らないことも多い。

タクシーより高い!と思うけど、普通車で遺体を運ぶことはできない(←つかまる)ので、これは頼むしかない。
しかし、そんなに値段する?と思うほど高い。

他にも、棺の中に入れる布団とか、霊安室で使う布団とか、遺体を乗せた布団は使えなくなるものなのにいちいち買わないといけないので、これにも何万か費用がかかったりする。

あとは、会館に泊まる人のお泊まり費用とか、仏壇、仏具とか。

そんなものをオプションですと言われ、ハイ、ハイ、と頷いているうちに、あっという間にお葬式の値段は高くなってしまう。

2.えーっ!高すぎる!とならないためにはどうすればいいか?

大事なのは、葬儀の見積もりをよく見ることだ。

絶対に必要なものがプランに入っているかどうか、どこまで見積もりに入っているか、増えるとしたらなんの費用になるかも、聞いてみる必要がある。

本当は、いくつかの葬儀社で見積もりを事前に取っておけば、「ここは何でこんなに高いの?」とか、比較して指摘できるのかもしれない。

必要です、と当たり前のような顔で言われても、他の会館では別に必要ないものなら、断ることができる。

時間があれば、無料で見積もりは出してくれるので、いくつかの葬儀社で見積もりを頼むことをお勧めする。

そして、もし自分が喪主になった時には、いらないなと思うところでは「それは要りません」とはっきりと断ることだ。

たいていの費用の確認は喪主にされるので、喪主になった時はより気をつけて、見積もりを見ておく必要がある。

とはいえ、喪主のときには、それだけ身近な人が亡くなっているということだから、そんな気持ちになれないかもしれないけど‥。

確実なのは、元気のいいうちに、自分の葬式の見積もりをしっかり取って、それを喪主になりそうな人に渡して、費用について確認しておくことだろう。

かくいう私も、大抵の人がそう思うように、「まだまだ死ぬのは先だから、そんなことするのもなぁ‥」って思うのだけれど。

‥それで最後に、なんで私がこんなことを知っているかというと。

実は今、私は某葬儀社で営業をしているからだ。

しかも、研修を3ヶ月もうけて、保険と互助会の資格試験にも受かり、一生懸命勉強して知識をえたにもかかわらず、来月には辞めちゃうかも‥。

せっかくだから、頑張って勉強した知識を書き留めておいてみた次第。

この仕事は辞めてしまうけど、お葬式や保険には詳しくなったし、勉強したことは人生で役に立ちそうだし、無駄にはならないなぁ、なんて思うのだった。

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!

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noidol
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