腰痛を攻略! Part3
急性腰痛について
患者さんに対してぎっくり腰(急性腰痛)についてきちんと説明できています?
この記事によって、以前より自信を持ってぎっくり腰について説明できるようになるので、ぜひ読んでみてください。
急性腰痛とは、発症からの期間が4週間未満の腰痛のことを指します。
実は、原因ははっきりしていません。老化・姿勢の悪さ・無理な力が加わることによる腰の関節のずれ、椎間板の損傷、腰部を支える筋・腱・靭帯の損傷などが原因として多いと考えられています。
自然軽快を示すことが多く、予後は概ね良好です。安静よりも活動維持の方が有用であると研究でもいわれています。
急性腰痛に対する運動療法は、無治療群や他の保存的治療と比べ機能改善が同様です。
急性期における腰痛体操の効果はなく、通常通りの生活を継続することが唯一の有益な介入である。といった研究結果があります。
ガイドラインでは、以下の通りです。
薬物療法において、急性腰痛に対する推奨薬は以下の通りです。
エビデンスが不明瞭の中、急性および亜急性期の機械的非特異的腰痛には痛みや傷害を軽減すると思われる非薬物療法で管理するべきだと思います。
薬物療法では、NSAIDsと筋弛緩剤が最も効果的であると考えられています。
○運動療法
運動療法において、広く通用するものはありませんが、まずは損傷部位にメカニカルストレスを軽減できるような運動療法の選択が必要です。
急性期の椎間板性腰痛では、繰り返される負荷や椎間板の退行変性に伴い、椎間板を構成する繊維輪や髄核、椎体終板の神経終末が刺激されて生じる疼痛と定義されています。その場合は、椎間板内圧が高まらないよう、腰椎の屈曲運動を避けて、腰椎の分節的な伸展運動などの選択などが望ましいと考えます。腰椎分離症では、腰椎の伸展・回旋をしないような運動療法の処方が必要になります。
以上の知識を知っておくだけでも、患者さんに適切な指導ができて、患者さんが来てよかったと納得してもらえると思います。
次回は、椎間関節性の腰痛についての記事を予定しています。
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