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映画や本の話。

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観た映画、読んだ本について書いていく予定です。※以前に書いた映画評もここに移します。
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【歴史は乗り越えるべきものである】『ルックオブサイレンスンス』からBLM運動をみる…

つい先日、ジョシュアオッペンハイマー監督のドキュメンタリー映画『アクトオブキリング』、『…

【漫画】『キーチ!!』『キーチvs』自分史上最高の漫画に出会ったかも知れない!

子供の頃から45歳の現在に至るまで多くの漫画を読んできた。 印象的に残る漫画、泣かされた漫…

【映画】『ジュディ 虹の彼方へ』ーーあるべき子供時代を過ごせなかった少女としての…

人は産まれて、まず母親をそれと認識するだろうか。 続いて父親、兄弟姉妹。 そして近所の人々…

【小説】『日の名残り』考察ーー描かれることのなかった「母」と「歴史」の存在につい…

はじめに『日の名残り』は、戦後のイギリスを舞台にしたカズオイシグロの小説で、著者の出世作…

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【映画】『スキャンダル』に学ぶジェンダー問題

メディアの帝王、FOXニュースを率いるロジャーエイルズが女性職員にセクハラで告発された事件…

『1917』にみる作り手の存在について。

これは(アカデミー賞)「撮影賞」「録音賞」「視覚効果賞」な映画だなあ!と思った。 ただそれ…

【映画】『ジョジョ・ラビット』と『リチャード・ジュエル』の作りについて。

今月2日の日曜日に『ジョジョ・ラビット』、3日の月曜日にクリント・イーストウッド監督『リチャード・ジュエル』見ました。 この二つの映画が、それぞれ正反対と言っても良いくらいに全く異なる構成になっていたので、少し変速的ではありますが、両作品を紹介しながらその違いについて考えていきたいと思います。 まず『ジョジョラビット』について。 これはここ10年ほど? 流行している? ナチスもので、ベルリンを舞台にした作品です。 主人公のジョジョはナチス少年団の一員ですが、「ウサギのよう

【映画】この世界の(さらにいくつもの)片隅に

僕はこの映画を広島市の八丁座という映画館でみました。 ここは広島市の中心部にある福屋とい…

【映画】家族を想うとき

このケン・ローチ監督の映画を観ながら、まるで芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のような話だと思いま…

【映画】『パラサイトー半地下の家族』について

『殺人の追憶』、『母なる証明』などのポンジュノが監督、韓国の国民的俳優ソンガンホが主演を…

【映画】『ぼけますから、よろしくお願いします』について

本作は信友直子監督による脚本、ナレーションに加え、主人公の老父母の実の娘としての出演もあ…

【映画】ダニーボイル監督『イエスタデイ』について

3年程前にイギリスのR&Bのシンガーソングライター、エイミーワインハウスのドキュメンタリー映…

【映画】『存在のない子供たち』について

今秋話題の映画と言えば、トッド・フィリップス監督でホアキン・フェニックスの演技が話題にな…

【映画】報われない努力ーー『宮本から君へ』に見る美しい勘違い。

つい昨夜のことだが、広島のバルト11で映画『宮本から君へ』を観賞した。 僕はこのドラマ版が好きで、同じくテレビ東京系の連続ドラマ『バイプレイヤーズ』とこの『宮本から君へ』は、ここ数年では最も印象に残るテレビドラマとなった。 この『宮本から君へ』のテレビドラマ版(アマゾンプライムビデオにもあるから、興味のある人は是非観て欲しい)の概要をざっくりと説明すると「文具メーカーマルキタ商事に勤める営業マンの宮本は、仕事にも恋愛にも全力でぶつかる不器用な男。その全力発揮は言ってしまえば