何でもいいから質問を1つ用意しておく
私が仕事をするうえで決めているマイルールの1つに、「打合せでは、何でもいいから質問を1つ用意しておく」というのがある。
私は質問するのが苦手だ。
そもそも説明の内容が難しいと、理解するのに必死で、説明されたものをそのまま受け取るので精一杯。一歩引いて客観的に捉えられないから、疑問というのも湧きづらい。
なんとか質問が浮かんでも、「これって的外れなことじゃないかな」、「あれ、自分の認識がずれてるだけで、みんなはそんなこと考えないかも?」、「何言ってんだコイツって思われないかな…?」といったふうに、ごちゃごちゃと色々なことを考えてしまい、質問するのに尻込みしてしまう。
そうしてるうちに、他の人がまさに今自分が考えていたような内容の質問をして、話が展開していったりする。
こうなったときは、ああ、自分も思ってたのに、言えばよかった…と凹んだりする。
だから、「周りは案外なんとも思ってない」、「むしろ自分が気になったことは他の人も同じように気になってるケースが割とある」、と思うようにしている。
で、質問ありますか?って話を振られたときに、「特にありません。」は自分的に「コイツ何も考えてないな感」があってあまりにも情けないので、こうならないように質問を1個だけでも用意しておくことにしている。
説明を聞きながら、なんとか質問事項を絞り出す。
不思議なことに、何を質問しようか考えながら話を聞くと、理解がしやすくなったりする効果もある。
そして、なぜ今日この「質問」というテーマで文章を書いたかというと、まさに今日、質問用意しておいて良かったーーーー、という場面に遭遇したからだ。
私がいる部署や主に仕事で関わる他部署は、若手が少なくかなり年上の上司層が多い。
当然彼らの方が経験も知識も豊富で、自分はまじで知らないことばかりだなと日々思わされる、そんな環境にいる。
周りがそんな感じなので、打合せ1つ出るのにも、「自分が何を分かっていないのかわからない」みたいな状態になるケースが割と多い。
今日の打合せは、特にそんな感じだった。
しかも社外からお客さんを招いての打合せだったから、下手に発言もできないぞみたいな雰囲気。やっべえこれ話振られたらどうしようって、とりあえず先方の説明を聞いていた。
そしてなんとかかろううじて、聞かれたらなんとか出せるような質問を1つ絞り出した。
その内容の妥当性なんてのは深く考えず、とりあえずこの打合せで何か1つ発言できれば上出来、そう考えた。
そして案の定、〇〇(私)さんは、何かある?と上司に聞かれた。
ここで、必殺!考えておいた質問!!!くらえ!!という気持ちで、少々たどたどしい伝え方ではあったが、質問をぶちかましたのだ!
すると、あらびっくり。これがなかなか良い質問だったっぽい。
先方も次から次へと回答してくれたし、1聞いたら10返ってきた、みたいな。そんなかんじ。
しかもその回答から派生して、私の上司や同席していた他部署の上の人たちも話をしだし、なんか話が展開していった。
それまで割と打合せ部屋の中の雰囲気が堅かったのだが、なんかみんなが話しやすくなったのか、堅かった雰囲気が少し溶けたような気がした。
いやーーーもしかしてこれ、私、かなりファインプレーだったんじゃん?
私のおかげっっしょ。
そう思うことにした。
多分だけど、一番下の人間が、辿々しい内容でもなんか発言すれば、上の人たちは話すハードルが低くなってどんどん話しやすくなるのではないか、という仮説がある。
だから、それなら私がボーダーライン役を買って出ようじゃないか、という考えがあるの。
上の人たちに比べて知識や経験、プライドが少ない若手の自分だからこそ、自らすすんでいい役回りにつけばいい。
「何か質問ある?」に対して「何もありません」と答えるよりかは、どんな拙い内容でも、質問する、打合わせに参加する姿勢を見せることが大事なのだ。
話を振られた時に何も話せることがない人と、1つだけでも質問できる人。
両者の間に、大きな実力差、知識差がないとしても、後者は圧倒的に優秀に見えると思う。
1つ質問を発するだけだ。これだけできれば周りの印象は一気に変わる。
なんてコスパ?のいい方法。
何でもいいから、質問を1つ用意すること。
やはりこれをマイルールとして、今後もやっていこうと思った。