ヨハネ福音書 13：34〜35 「伝道が行き詰まってると感じる時こそ」
まず、タイトルの聖書箇所を祈りながら読みましょう。
それから、下のコラムを読みましょう。
最後に、ここから発見したことや教えられたことを感謝して祈りましょう
わたしはあなたがたに新しい戒めを与えます。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。
ヨハネの福音書 13章34節
変わらない本質
「最近、新たに救われた人をほとんど見かけてないな」と感じていますか。一人でも多くの人たちに十字架の愛に触れて暗闇から光へと救われて欲しいと強く願い、伝道するのが教会です。
しかし、さまざまなイベントやコンサートなどを開いても以前ほどは新しい人が来なくなった、これ以上何をすれば良いのかと行き詰まってはいないでしょうか。
主イエスは十字架につけられる数時間前に、弟子たちと過越の食事をしながら、いつの時代も変わらない伝道の本質を教えています。
古い戒め VS 新しい戒め
公生涯を通して、イエスは最も重要な戒めは二つあると教えました。一つは「神を愛する」こと、そしてもう一つは「隣人を自分自身のように愛する」ことでした。それらはモーセの時代の古くから伝えられて来た、ユダヤ人であるならば誰もが知っている神の命令でした。
そして過越の食事の最中に、イエスは弟子たちに「新しい戒め」を与えました。しかし、その内容は古くから伝わる隣人愛についてでした。「互いに愛し合いなさい…？隣人を愛しなさい…？」それを聞いた弟子たちは、「いったい何がどう新しいのだろう？」と思ったことでしょう。
古いものを新しくされた主
しかしよく聞いてみると、イエスはその「隣人を愛しなさい」という古くからの戒めにたった一つのフレーズを付け加えたことによって、全く新しい戒めへと変えてしまいました。そのフレーズとは、「わ た し が あ な た が た を 愛 し た よ う に」という言葉です。
イエスはどのようにしてあなたを愛されたのでしょうか。それは、十字架という究極の方法です。あなたの罪を身代わりで背負って、十字架で命を捧げてくださったほどの魂を貫く愛です。
それは、自己犠牲の愛。
見返りを求めない愛。
無条件の愛。
一方的な愛。
無限の愛。
そして、永遠の愛です。
イエスは十字架に歩むことを通して「隣人愛」の模範となりました。
最高レベルの愛を実践するには
イエスが、「わたしがあなたがたを愛したように」というひと言を加えることによって、互いに愛し合う戒めの基準は一気に最高レベルに達したのです。イエスはすべての人々に仕えることで、愛を示されました。十字架の死に至るまで仕え抜いて、あなたを愛し抜かれたのです。
「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」。これを聞くと私たちは、「イエスのように愛することなど不可能ではないか」と怖気ずいてしまうかもしれません。
しかし、あなたの不可能が可能とされると聖書はこう教えています。「（…）私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれている」（ローマ5・5）。あなたがその愛を実践するとき、必要な愛は聖霊によって無限にあなたに与えられると保証されているのです。
伝道の本質
さらにイエスはあなたに、シンプルでかつパワフルな「伝道の本質」を教えています。それが「互いの間に愛があるなら、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての人が認めるようになります」（ヨハ13・35）という教えです。
まず教会の神の家族が互いに愛し合っている姿を人々が見て、「彼らは本物のキリストの弟子だ」、「彼らの信じているキリストの愛は本物だ」とはっきりとわかると言うのです。そして彼らは、「わたしもその愛の家族の一員になりたい。彼らの信じるイエスを信じたい」という思いへと聖霊によって導かれるのです。
伝道を妨害するわざわい
主イエスは、教会を通してご自身の愛を世に届けようとされています。しかし、もし教会内の愛が冷え切っていたら、人々はそれを敏感に察知し、つまづいてしまいます。
教会内や教会間で、信者同士が仲が悪く批判し合うことは、主イエスの宣教を妨害する行為となってしまいます。極端に言えば、教会を内側から崩壊させたいと狙う悪魔の働きに加担してしまっていることになります。
イエスは言われます「（…）つまずきをもたらす者はわざわいです。あなたの手か足があなたをつまずかせるなら、それを切って捨てなさい。片手片足でいのちに入るほうが、両手両足そろったままで永遠の火に投げ込まれるよりよいのです」（マタ18・7～8）。
今、イエスの伝道方法を実践する時
まず、教会内で互いに仕え合い愛し合いなさい。そして教団教派の枠を超えて、教会間でお互いに仕え合い愛し合うのです。そうするならば、それをよく見ている周りの人々が「私もその輪に加わりたい」「彼らの信じるイエスを私も信じたい」と願いようになる、それがイエスの伝道方法なのです。
最高レベルの愛を解き放ちなさい。教会は主イエスのものであり、教会の頭は主イエスです。ですから、教会がキリストを愛して従うなら、必ず一致が生まれます。
聖霊は教会に降りました。あなたにはすでに、その聖霊によって神の愛が注がれているのですから、あなたを通してイエスの愛を解き放つのです。今、家庭が、学校が、職場が、地域が、教会が、日本が、変革していきます。
「イエス様、あなたの愛を注いでください。あなたが愛してくださったように、私も互いに愛することができますように。あなたの愛が世に届けられますように」。