Oh sent ark!
【文字数:約1,200文字】
季節が冬へと近づくのに合わせ、バイク用のジャケットを洗濯するついでにテントも洗うことした。
ヘッダー画像はテントの外側にあたるフライシートで、これとインナーテントが組み合わされることにより、始めて「テント」は機能する。
正しくはテントの外側しか洗っていないのだけれど、インナーは傷みも少なかろうと判断し、拭いて干すだけに留めておいた。
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前回の記事にて、本来の用途とは異なる道具で焚火をした。
材料費300円くらいの焚火台を見て、こいつ、なんちゃってキャンパーなのではと不信がられることを心配した風を装って、今現在に使っているテントを紹介してみる。
アウトドア用品はアメリカ発のメーカーが多い印象で、使用中のNemo Equipmentもアメリカを本拠地としている。
社史によれば、名前のNemoはジュール・ヴェルヌのSF小説、『海底2万マイル』の船長、キャンプテン・ニモから取ったそうな。
残念ながら海用のテントは扱っていなかった気がするけれど、今年になって砂浜キャンプにも使えそうなテントを販売し始めたようだ。
かくいう私は、だいたいの相場となる4万円くらいの「ATOM」を購入し、かれこれ5年くらい使っている。
前の記事でも触れた敷居の高さを体現する値段ながら、数年に渡って使うのなら「妥当」という判断になるだろうか。
実際に設営した状態がコチラ ↓
基本的に「テント」は先に書いたフライシート、インナーテントの2つのみで販売されており、写真の下に写っている青いものは、土木作業などで馴染みのブルーシートだ。
なぜテントの下に1枚必要なのかと言えば、「インナーテントが傷むから」という回答になる。
アスファルトの路面ならともかく、キャンプ場には小石や枝が当たり前のように落ちている。
そこにシートなしでテントを張れば、たちまち穴が開いて使い物にならなくなる。
他にも傷まないように防水・防汚スプレーを施し、使用後は乾かして汚れたら拭いて……というメンテナンスを続ければ、平気で5年くらい使えてしまう。
安いテントを数年ごとに使い潰すのと、出費としては変わらない気もするし、気が向いたら新品を使える点では優れている。
ただし初期投資が高くても、軽さや丈夫さを念頭に置くのであれば、決して数万するテントも高くはないと個人的には思っている。
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現在のテント「ATOM」を使う前は、日本メーカー ARAI TENTの製品「トレックライズ」を使っていた。
そちらも基本となる4万円台のものだったけれど、多少の傷みがあっても欲しい方がいたのが幸いして、その売却益を今のテントの原資に回すことができた。
良いテントを丁寧に扱えば、そうした循環が生まれることで結果的に安上がりだし、品質の高さは快適性にもつながる。
どうせなら泥船よりも箱舟のほうに乗りたいのが、わりと普通な感情ではないだろうか。