サイキン サカナ サル サトウ
【文字数:約1,300文字】
ずいぶん前に書き始めた#宇宙SFを放置して1ヶ月。
試し書きをして方向性は決まったものの、細部を詰めようとするも上手くいかず、そもそも「彼らがいるのはナゼ?」という疑問が浮かんだ。
宇宙SFの作品だと、ずいぶん前に『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を読んだ。
同作が太陽系外へと出ていく話に対して、私が考えているのは手近な地球周辺をメインの舞台として考えており、そこから地球そのものの歴史を知るのがヒントになると考えた。
中高の理科やテレビの宇宙特集から、ふんわりとした歴史は知っている。ただ、現在の地球に到るまで〇〇億年といった、具体的な数字と合わせて知るには、人類の英知ともいえる書籍を頼るのが手っ取り早い。
ちょうどガイドブック的なものを参考にした結果、ざっくり下記の流れがあるらしい。
138億年前
宇宙ができる
48億年前
地球ができる
40億年前
最初の生物が生まれる
27億年前
太陽風を防げるようになる
22億年前
極度な寒冷化がおきる
(7・6億年前にも発生)
なんやかんやある
5億5千年前
現在の動物門すべてが出現
480万年前
猿人類がウッキキする
16万年前
新人類がウッホホする
よくある地球誕生を1/1の元日とした場合、現生人類の祖先となる新人類が登場したのは、大みそか12/31の23:41だそうな。
そんな人類が文明と呼ばれるものを得たとされるのが5千年前、紀元前3千年前とのことで、地球スケールで見たら一瞬というのも納得する。
◇
私が必要としていたのは人類をふくめた生物の歴史で、当然ながら人間が2足歩行になるまでの経緯があり、海から陸に進出した生物がいたから今につながるわけで。
小さな微生物、細菌を出発点として海を漂い、やがて海の生存競争から脱するために陸へと出て、さらに恐竜から逃れていたネズミっぽいのが佐藤さんになると。
ならべてみると非常に不思議だけれども、いまだに尾骨があったり、胎児期は手に水かきができるあたり、広い括りでみれば生物みな兄弟姉妹というのも頷ける。
そんな人類が文明とともに0.5万年を歩んだ現在、折り返して1万年でも経てば、多少なりとも今とは違う人類になっているのだろうか。
良くも悪くも発達した脳が恐怖を作り、救済として宗教を生み出したのなら、本来であれば争いをなくせないまでも鎮めることはできるだろうに、どうにも上手くいかないようだ。
◇
参考にした書籍で意外だったのは、地球は寒冷化と温暖化を繰り返しており、そうした視点で見るなら現在の温暖化も珍しいとは言えないのだろう。
過去に起きた温暖化からの復活は、ざっくり次のような流れだそうな。
1.温室効果ガスにより平均気温が上がることで嵐が増加
2.地表の栄養が海に流れ、増えた細菌が光合成をして酸素が増加
3.二酸化炭素やメタンが減って地球が冷える
よくできている仕組みだけれども、これには地球上の生物を残すことが考慮されていないわけで。
それに要する時間は数十万年とかで、人間の寿命からすれば長すぎて期待するのはムリだろう。
科学技術によって、人類が得られる幸福の総量は増えた。
一方で不幸もまた生み出しているわけだから、まだまだ不完全な進化の途上にあるのかもしれない。