インフラ(クラウド)エンジニアになって3年間でやってきたこと
AWSやGCPといったクラウドを中心としたインフラ周りのエンジニアになってから、3年が経過しました。
※正式には、SRE(サイトリライアビリティエンジニア)とPlatformエンジニアとして、3年間勤務しました。
※この記事では、総称してインフラエンジニアという言葉を使います。
この記事を書いている今からちょうど3年前に、AWSとCircleCIの入門書を読み、VPCとは?ECSとは?CICDの構築の仕方とは?といった、これからインフラエンジニアになっていきたい人たちが「まず最初の一歩!」として学んでいる内容を勉強していたことを覚えています。
それから、3年が経ち、現在は、自分以外ヨーロッパメンバーで構成されるチームでPlatformエンジニアとして、AWS・GCP・Kubernetesといった技術を中心に英語で仕事をしています。
3年前は、自分が英語で働いている未来なんて想像できなかったし、ここまでエンジニアリングに没頭できる環境に飛び込めるとは思っていませんでした。
自分としてはとても満足いくキャリアになっていて、今でも毎日の仕事が楽しいですし、将来もっと色々なキャリアを構築していく足がかりになる仕事ができていると思っています。
そんな満足いく3年間のキャリアをまとめたいと思い、この記事では、
この記事を書いた理由
インフラ未経験からインフラエンジニアになった経緯
インフラエンジニアになって3年間で学んだ内容
技術書
動画
勉強のために作ったもの
副業について
どのような流れで副業が始まったのか?
副業の働き方について
副業がエンジニアキャリアにどう影響するか?
英語について(2024年4月に追加)
英語が必須項目の理由
英語の勉強方針
3年間の振り返り
やっておけば、もっと成長できたと思う内容
やらなければ良かったこと
を紹介します。
「現役で働いているエンジニアの人たちは、どのような内容を勉強して、どのように働き、エンジニアリングとどう向き合っているのか?」
という内容に興味がある方の参考になればと思います。
※一定数の需要が確認できたら、英語に関する章も追加予定です。
この記事を書いた理由
この記事は有料公開するために執筆しました。
普段は無料記事で、気楽にnoteを公開しているのですが、有料記事で執筆をしようと思ったきっかけは以下のツイートです。
デンマークで、大学に進学すると月1000ドルがもらえるというツイートを拝見したからです。
デンマークの例のように、学ぶ過程を収益化できると、自分の1日の時間を生活費を稼ぐための労働ではなく自分の好きなことの学びに使えるようになるので、ナレッジワーカーであるエンジニアには最高の仕組みです。
こういった仕組みが日本でも広がって欲しいとも思いつつ、まずは、自分自身がそういった環境を作れないかと思い有料記事を執筆してみました。
この記事で、自分が今までエンジニアとして学んできたこと・経験をシェアし、エンジニアリングを学ぶ過程自体を仕事にするということにチャレンジしてみます。
全ての挑戦する人(勉強する人)が報われる仕組みになれば、社会にとっても個人にとっても幸せな世界になります。
そういった世界観が可能であるかどうかの実験でもあります。
もし、学んだ内容をまとめた技術書やこういった体験記(ビジネス書)で生活費を賄うことが出来るようになれば、OSS開発(みんなが使う無料のソフトウェアを開発すること)といった収益性はないが世界のためになる事業にフルタイムで挑戦できるようになるかもしれません。(やってみたい)
「学べば学ぶほど、挑戦すれば挑戦するほど、生活が豊かになる仕組み」のモデルケースになり、同じように勉強に時間を少しでも多く使いたい人たちのひとつの選択肢になれればと思っています。
※OSSの発展を願う立場でもあるため、このnoteの収益の一部は、OSS開発に寄付します。
※この記事には、「収益公開」や「年収を上げる方法」等の直接的なお金の話は出てきません。
※記事の中で、「この技術書よりも、この技術書の方がいいです。」といった表現をしていますが、それは、私個人の意見であり、片方の技術書がもう片方の技術書よりも優れているという意味ではありません。
インフラ未経験でSREになった経緯
私はインフラに関する知識・経験が乏しい状態でSRE(サイトリライアビリティエンジニア)として、クラウドファンディングで有名なCAMPFIRE社に、転職しました。
正直、運が良かったから!というのが転職できた理由なのですが、以下の要素が面接で評価されたのではないか?と勝手に思い込んでいます。(答えは分かりません)
フロントエンドエンジニアとしてプログラミングを学んできた
デザイン中心とはいえ、フロントエンドエンジニアとして3年間働いた経験があったため、最低限の知識はあった(gitの使い方とか。Slackの使い方とか。)
年収を大きく下げた
当たり前なのですが、フロントエンドエンジニアとしていただいていた年収よりも低い希望額で転職をしました。(数百万単位下げました。)
年収を下げることにネガティブな人もいますが、新しいことにチャレンジする際に年収を下げるのは重要な選択肢だと思っています。
「知識・経験はお金で買えないが、知識と経験があればお金を稼げる。」というのが、職業選択の際の私の基本的な考え方です。
そのため、新しい経験・レベルの高い環境を年収よりも優先します。
SREが新しいジャンルだった
SREという職種は、当時少しずつ有名になっている過程の職種でした。(SRE経験3年の候補者はほぼいなかったと思います。)
そのため、ライバルが少なかったし、応募者も少なかったのではないか?と予測しています。
そういった比較的新しい職種で募集が始まった際は、未経験でも応募してみるのはアリだと思います。
学びが好きだということをアピールできた
私は、エンジニアになったのが27歳と遅かったため、フロントエンドエンジニア時代も結構勉強していました。その勉強した内容を面接でアピールできたため、インフラ未経験でもインフラのキャッチアップがしっかりできるとアピールしました。
「入社した後にしっかりと成長します!」というのが通じるのは新卒まで、という意見も多いと思いますが、私は何歳からでも学ぶ力があるというのは、貴重な能力だと思っています。
少なくとも私の周りでは、年齢に対する偏見なしで、学ぶ力を評価してくれるエンジニアは多いです。
未経験エンジニアが、初めての就職をする場合、学ぶ力というのは最も大きなアピール材料になります。
この記事を読んでいる未経験エンジニアの方は、学ぶ力をしっかりアピールできる状態で就活に向かうことをオススメします。
インフラエンジニアになって3年間で学んだ内容
新卒でエンジニアになれば22歳から、最近は大学生でも現場で働いていたり、高校生の頃からプログラミングに親しんでいる人もいます。そういった方々は、10代からプログラミングを学んでいます。
そういった若手の方に比べると、私は30歳近くでインフラエンジニアになりました(その前は、デザイン中心のフロントエンドエンジニアでサーバーやDB、ネットワークに対する理解はほぼありませんでした)。
そのため、最初の3年間は多くの時間を学習に費やす結果となりました。その最初の3年間で学んだ学習内容を全て紹介します。(30冊以上あります)
技術書
図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
AWSの基本がざっと学習できる技術書です。
「EC2やVPCって単語は聞いたことがあるけど、それらが何かはわからない。」
という状態だったので、この本でAWSの知識を広く浅く学びました。
「AWSの一番やさしい本」というキャッチコピー通り、これからAWS入門する人が読むべき技術書です。
Amazon Web Services基礎からのネットワーク&サーバー
AWS上に、0->1でWordpressサイトを作るチュートリアル形式の技術書
この本で、VPCとは?CIDRブロックとは?Privateネットワークとは?といったクラウドエンジニアとしての基礎を学びました。
当時は、3版?だったので、4版とは内容が少し異なるかもしれませんが、この本を学んだおかげで、「AWSでなんとなく動作するアプリケーションが構築・運用できそう!」という感覚を掴むことができました。
AWSコンテナ設計・構築[本格]入門
初学者にはちょっと難しい、
VPC
Publicネットワーク
Privateネットワーク
DBネットワーク
ECS・ECR
RDS
CodeDeploy・CodePipeline
ALB
Secret Manager
などを使って、本格的なWebアプリケーション環境をAWS上で作る技術書です。正直なところ、これからインフラエンジニアとして就活を始める人にとっては難しい内容も多く、未経験エンジニアというよりは、インフラ歴1-2年ぐらいのエンジニアの方におすすめの本です。
図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
Amazon Web Services基礎からのネットワーク&サーバー
AWSコンテナ設計・構築[本格]入門
ここまでに紹介した上記3冊を学べば、AWSエンジニアとしてバリバリ働けるようになります。それ以上の知識に関しては、現場で身につけていった方が効率が良いです。
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