![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/134410811/rectangle_large_type_2_d8dc13a3f47e03ddc65f850fdd259530.png?width=1200)
カロリーゼロの裏側【食品技術者目線】普通のコーラとゼロコーラの違いを解説
はじめに
コンビニやスーパーなどで、カロリーゼロの飲料、炭酸をよく見かけますね。カロリーゼロなのになぜ甘いのか不思議に思いませんか?そのヒントは、商品の裏側、原材料表示に隠されているのです。
ただ、原材料表示や食品添加物の説明は難しい印象を持つ方も多いようです。実際にお客様に身近な例で説明すると「なるほど!」と思っていただくことが多い印象です。
今回は、コーラを例にカロリーゼロの秘密に迫りたいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1710821500405-Z3kBEd8EsK.png)
普通のコーラとカロリーゼロのコーラ原材料表示
まずは、こちらの原材料名を比較してみましょう。
下の表は、私がとあるコーラを参考に作成しました
![](https://assets.st-note.com/img/1710821641099-MDu3hTX0T9.jpg?width=1200)
詳しく解説
甘さに関わる原材料、添加物を詳しく見ていきましょう。
普通のコーラ
![](https://assets.st-note.com/img/1710821708055-1ytEQSCl03.jpg?width=1200)
糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)
これは、いわゆる原材料、お砂糖です。
・「果糖ぶどう糖液糖」は、液体状になっているガムシロップようなお砂糖
・「砂糖」は、サラサラ白いお砂糖
状態によって原材料の表現が変わります。
これはお砂糖なので甘いですし、カロリーがあります。
ゼロのコーラ
![](https://assets.st-note.com/img/1710821776377-DYxCp1YfVd.jpg?width=1200)
甘味料(スクラロース、アセスルファムK)
甘味料は、お砂糖の数百倍も甘い食品添加物です。
1gでお砂糖300g分の甘さがあり、使用量も微量です。
ゼロキロカロリーとか、カロリーダウンとかいう商品には基本的には甘味料が使われています。
市販品でも、たまに他の粉で薄められた状態で売っているのを見かけることがありますが、
基本的には業務用で取り扱われています。
なぜ2種類使用しているのか
![](https://assets.st-note.com/img/1710821963422-5sc4FqL0ZO.jpg?width=1200)
普通のコーラでは、
・「果糖ぶどう糖液糖」と「砂糖」
カロリーゼロのコーラでは、
・「スクラロース」と「アセスルファムK」
とどちらも2種類を使用しています。
甘さをだすには、複数の原料を組み合わせた方が相乗効果があるからです。
特に、甘味料では砂糖の甘さと同じような甘みを出す工夫としての側面があると考えます。
甘さだけでなく
うま味を引き出すことにも伝統的に組み合わせていますよね。
昆布やいりこ、かつお節で出汁をとるときも、複数種類を組み合わせた方が相乗効果・・・!
なんていうの聞いたことありませんか?そんな感じです。
カロリー
![](https://assets.st-note.com/img/1710821977115-TRlM7327wJ.png)
甘さを出すのに、食品と添加物を使い分けていることが分かりました。
実は甘味料にもカロリーはありますが、生活レベルではほぼゼロといえる量の使用です。
・食品添加物を使用すると微量(ざっくり300分の1の量)
・食品表示のルールとして5kcal/100ml未満はゼロと表示してもよい
500mlのペットボトル飲料でしたら、25kcal未満ならカロリーはゼロと表現できるということです。
それによってゼロカロリーを実現しているわけです。
最後に
今回は商品の裏側、原材料表示からゼロカロリーの秘密を読み解いてみました。
ご覧いただきありがとうございました。
これまでにサプリメント100品以上の商品開発した実績がある食品技術者。
現在はフリーの技術者として粉末を中心とした商品の味づくりのお手伝いをしています。
既にプロテインやサプリを飲まれているあなた。私の手がけた商品かもしれませんよ。
開発などのお悩みなどありましたら、お問合せください。
お問い合わせはこちらから