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<シェア記事>幼稚園で幼稚園教諭が一斉退職
先日、保育園での保育士一斉退職が増えている記事をシェアしましたが、幼稚園でも同様のことが起きているようです。
静岡県焼津市の私立幼稚園で在籍する幼稚園教諭13人が3月末をもって一斉退職。園は新たに職員を採用し、4月以降も運営を継続する方針。
↑当初こちらの記事では、主な退職理由は勤務時間や時間外手当などの労働条件に納得できないためと報道されていましたが、↓こちらの記事では労働条件が主な理由ではないと書かれています。
「私たちの退職理由は労働条件ではありません。先生の人数、環境を整えてほしいと再三声をあげたにもかかわらず、応えてくれないことが原因です」「理事長に(教諭の)人数を増やしてほしいとお願いしてきたが、用意されなかった」「現場のことは現場に押しつけ、まったく関わろうとしてくれなかった」「とにかく子どもたちのこと、保護者のことを第一に考えてほしい。子ども、保護者、先生の気持ちに寄りそって現場を知ることから始めてほしい」
保育園や幼稚園で一体何が起きているのか。
【保育士の一斉退職】
— 菊地加奈子@社会保険労務士|保育園労務管理 (@kanakokikuchi33) March 28, 2024
自分たちは保育者を駒のように扱ったりはしていない、保育者のことをよく考えていると思う経営者も多いと思いますが、この一斉退職のリスクはそうした非情な経営者の元でのみ起こる問題ではないようにも見えます。
それが昨今の「園改革」の影響です。…
【保育士の一斉退職】 自分たちは保育者を駒のように扱ったりはしていない、保育者のことをよく考えていると思う経営者も多いと思いますが、この一斉退職のリスクはそうした非情な経営者の元でのみ起こる問題ではないようにも見えます。 それが昨今の「園改革」の影響です。 深刻な少子化の影響を受けて「選ばれる園になるために」が合言葉のようになっており、今までのままでは良くないと大きな改革に着手する園が増えていますが、この改革の進め方が急激であったり現場の声を無視した進め方をしてしまうと職員は抵抗を感じてしまいます。 報道された園では保育方針を大きく変えて英語やプログラミングといった教育を取り入れたことも要因として挙げていました。 これだけを見るとあたかも早期教育に問題があったという主張のようにも思われてしまいますが、決してそれが原因ではなく、 「現場に方針の意図が伝わらなかった」という点が大きいのではないでしょうか。 つまり、たとえ事業者が園児や職員のためにと思って行った改革であっても現場の職員に伝わらないというコミュニケーションの問題が生じると、変化に対する負荷が高まり、「この職場にいる意味」を見出せずに転職の決断に至ってしまったり、これまでの園運営や職場環境の課題と共に職員が一致団結して抵抗する=一斉退職するということにつながりかねないのです。 職員のためを思って取り組んだ働き方改革ですら、丁寧に目的を説明せずに「単に残業しない」「業務効率化」ということばかりを強調してしまうと、「自分たちがこんなにも真剣に保育のことを考えているのにぞんざいに扱われている」という気持ちになってしまうこともあるでしょう。 何の改善の方法も示さないまま残業制限だけを指示してしまうことは限られた時間で多くの業務負荷をかけることとなり、隠れ残業や持ち帰り仕事にもつながります。 この対応はパワハラにおける「過大な要求」にも該当します。
運営者と現場の職員での関係性が築かれていないことが一斉退職に繋がるという視点、私も同意します。保育業界は、長年無理な労働環境が改善される余地のないまま、トップダウンで運営されていた業界です。保育士たちの「こどものために・保護者のために」という志だけで食い止められていたものが決壊した結果が今なんだと思います。幼稚園は保育園と比べてみれば、まだ良いのかもしれない…と思っていましたが、今回の一斉退職が起きたのは私立の幼稚園なので、もはやそうとも言えない状況かもしれません。
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